今更ながら『ほんまもん』について

 私がTV番組の話題を出すのは意外でしょーか? ま、確かに私はほとんどTVドラマは観ません。ところが、NHKの朝ドラだけはミョーに詳しかったりします。いつも朝7時半には家を出ている私がどうしてNHKの朝ドラだけ詳しいかというと、昼休みの職場では、NHKの朝ドラの再放送を流すのが『掟』になってるからです(笑)。私は昼休みの職場では、このホームページの更新作業やったり(爆笑〜!!!)してるので、ほとんどまともに観てないんですけど、それでも音声聴いてるだけでもかなりの部分、ストーリーが自然と把握できちゃうのよねぇ...。
 この3月までNHKの朝ドラとして放送されていた『ほんまもん』ですが、あれは酷いストーリーでした。簡単にストーリーをいうと、精進料理屋の娘・木葉(このは:池脇千鶴)は何をやらせてもダメな娘でしたが、尼寺で修行したお蔭で精進料理に開眼。舌ガンで急逝した父親のあとを継ぐべく、奮闘し、一人前の精進料理人へと成長してく...というものです。ところが、イロイロと酷いストーリー展開やキャラクター設定がありまして、私はずっとムカツいてました(笑)。
 で、只今、本屋の店先に並んでる『週刊文春』4月18日号見たら、「ホリイのずんずん調査」というコーナー(p. 57)で、このドラマに対する批判が載ってました。タイトルは「
どつくで! 朝ドラ『ほんまもん』」(笑)。そこにはこうあります。「『ほんまもん』の主人公はかなり妙な娘だった。NHKの朝ドラは、いつも元気な娘を主人公に据えるので、突拍子な行動が多いのだけど、今回は特に変だった。(改行) 天才的にわがままだった。(中略) 自分のおもいついたことは、絶対にやってみなくては気がすまない主人公だった。いつもまわりを巻き込んで大騒ぎになる。そういう騒動巻き起し人間は『陽気』なもんだけど、不思議なことに『ほんまもん』の主人公には陽気さがなかった。陽気じゃないのに、自分で完結してた。見ていてつらい。」
 この文章がこのドラマのすべてを言い表わしてるんじゃないかなぁ...。で、この記事には「NHKドラマ『ほんまもん』主人公の木葉(池脇千鶴)のわがまま一覧」っつう表が載ってるんだけど...。あはは。

NHKドラマ『ほんまもん』主人公の木葉(池脇千鶴)のわがまま一覧

33話

破門された尼寺で、逆切れして、居残る

49話

父の許可を得ず、勝手に一流料亭で勝負を挑んでしまう

74話

父の死後、20そこそこで店を継ぐと宣言する

75話

金を払うあてもなく、人を雇おうとする

81話

「ぽん酢の味がでない」から店をほったらかしにする

98話

店がようやく軌道に乗りかけたとき結婚する

106話

無防備に妊娠し、2号店の話を延期する。数分で出産

108話

娘が誤飲事故を起こすも「10分ほど寝てただけやのに」と弁解

111話

素材探しの旅行のため、夫にいきなり「3日ほど会社休んでよ」

117話

大阪の店をほうりだし、いきなり熊野に行って山籠もりする

118話

パニック状態の大阪から戻ってくれと頼まれるが、戻らないと断る

119話

熊野に店を出すと宣言。「もうからなくてもおいしいものを出したい」

126話

野菜の作付けを頼んでた農家に「客が入らないのでもう不要」と宣言

126話

「お客さんが少ないから、店たたむ」と一貫性のなさを露呈

128話

夫に説得されて、1人で店を続行することにする

139話

夫がなにげなく言った一言がもとでいきなり離婚届を送る

140話

夫の両親がきても「理由は説明しない。あやまらない」と開き直る

146話

順調にもうかりだした店に無料の宿泊施設をつけると言い出す

150話

夫がもどってきて、よりをもどす。ほんとに意味わかんないです

151話

娘も残してフランスに行く。もう日本に戻ってこなくていいよ

 や、これには笑った笑った。今まで不満を覚えつつも「たかがドラマの話」...ということで、このドラマについては敢えて取り上げなかったんだけど、この一覧表を紹介するだけでも価値があると思い、こうして遅ればせながら取り上げたんだけどね(笑)。
 私が一番気に入らなかったのは、主人公・木葉の、夫に対する仕打ち。この夫、大病院の御曹子なのに、木葉を愛するがゆえに病院の跡も取らなかったし、木葉があーしたいこーしたいといえば、みんな「うん、いいよ」って、すべてのわがままを受け入れてきた素晴らしい男なんである。愛する女性のためなら自分のエゴはみんな殺す。僕は君の才能を信じてる。君のやりたいことはみんな賛成さ...。もうこの時点で「ヲイ! ヲイ!」と私は思ってたけど(笑)、上の表にあるとおり、夫に自己犠牲を強制してきた自分に気が付いた木葉、突然離婚を宣言!!! お〜い! 夫に自己犠牲を強いてたのに気付くなら、もっと早よ気付けよ!!! ...と、私は爆発したのでした(笑)。
 「このドラマ観てたら、木葉が憎たらしくなる。ダンナさんのほうに感情移入しちゃうの」と、ある女性も申しとりました(笑)。果たして、この『ほんまもん』観て、主人公・木葉の生き方に共鳴した女性って居るのでしょうか? ま、居ても驚かないけど(苦笑)、私の人生には侵入して来ないでネ!(笑)

 ...と、何をいまさら...な、もう終わってしまったTVドラマの話でした(笑)。

('02.4.16)

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