そこまで言うならあなたがやらなきゃ!

 今日(9月26日)の讀賣新聞の読者投稿欄『気流』に73歳男性からのこんな投書が載ってました。

やまぬ不況風に閉店の話題続く

 行きつけの理髪店の店主が最近。客足が遠のいて商売も上がったりだと嘆息を漏らすようになった。料金の安い店があちこちにできたからだという。
(中略)
 景気が悪くなると、日ごろの付き合いも滞りがちとなる。私は長年、教え子が営む米穀店から米を買っていたが、ちょっと前から、格段に値段の安いスーパーから買うことにした。
 悪いとは思うが、年金生活者にとってやむを得ない選択だ。その教え子の店が閉店の危機にあると聞き、胸が痛む。また、酒販店の店主になっている大学の後輩は、量販店の進出でお客が一人も来ない日があり、廃業も時間の問題だと言う。
 スーパーやコンビニエンスストアが数円の安さを競って客集めにしのぎを削る一方で、以前から街の小売店がすっかり影を潜めている。
 景気もようやく踊り場から抜け出したというが、私の住む地域では不況の風が吹きやむ様子はない。わずかな利益を求めて競い合う様がいつまで続くのだろうか。 

 讀賣新聞『気流』2005年9月26日掲載分より

 自分の教え子の経営する米穀店や、大学の後輩が経営する酒屋が閉店の危機にある。このような昔ながらの商店(街)からどんどん活気が失われるのを憂い、寂しく思う御老人からの投書ですが、そう書いてる本人が「年金生活者にとってやむを得ない」などと言い訳し、長年の付き合いのかなぐり捨て、教え子の店をからじゃなくて量販店から米を買う...そんなことをしてたら、この貴重な投書による御意見もぜ〜んぜん説得力がないじゃないですか!?(笑) 昔ながらの商店街に活気が失われるのは寂しい。わずかな利益を求めて競い合う様がいつまで続くのも実にさもしいものではないか。だけど、生活のためにワシは量販店へ行く...じゃあねぇ...(苦笑)。
 この御老人にかけてあげたい言葉はただひとつ。「昔ながらの商店街に活気が失われるのは寂しいのなら、まず、あなたが教え子の店や後輩の店で買い物をしなさい。そうじゃなきゃ、いつまで経っても変わりませんよ」

('05.9.26)

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