風が吹けば、JRのダイヤが乱れる。そして、乗客のイライラは募る...。
3月5日の午前中、北陸地方では強風のため、JR北陸線の殆どの列車が遅れたり、運休になるという事態に陥ってしまった。この日だけが特殊な例ではなく、2年前のJR羽越線の『いなほ』の事故以降、風に対しての自主規制が厳しくなったようで、ちょっと風が吹いただけですぐに列車を止めてしまう。これは、問題なんじゃない?
この日どれだけ酷い目に遭ったかは、別項に譲ることにするが、そもそも鉄道の利点は、バスやタクシー、マイカーなどと違って自分たちの乗り物だけを走らせることが出来る「専用通路」を持ってること。渋滞には無縁で、ユーザーにとっては到着時間が計算出来る点がメリット。が、ちょっと風が吹いただけで簡単に列車を止めて「専用通路」を自ら閉じるようじゃ、自らの利点を台なしにしてるに等しいし、自殺行為じゃない? こんな体たらくでは、ユーザーはまったくJRをアテに出来ない。旅行計画立ててもまったく計算出来ないわけだから、安心して旅行にも出かけられない。乗客の安全も大事だけど、ユーザーの利便性もきちんと考えて欲しいものだ。
例えば、今回の場合でも、時速30kmくらいの徐行運転でもいいから列車を動かして欲しかった。乗客にとって一番辛いのは、一寸たりとも列車が動かないことだと思うから。
その日の夕方、JR西日本は強風で富山以東のダイヤが大幅に乱れたため、東京方面に行く客には米原経由のJR利用を薦めていたらしい。が、旅行者の身になってみれば、米原経由で行っても接続する東海道新幹線の『のぞみ』や『ひかり』の指定席なんか当日にはそう易々と取れないだろうし、最悪東京まで立ちっ放しすら考えられる。米原経由で東京に行くくらいだったら、私ならクルマや高速バス、飛行機などで行くわ。米原経由で行けなどと軽々しく言うJRなんぞにビタ一文払うのもイヤだね! 北陸新幹線開業後も、強風で運行見合わせが頻発するようなら、新幹線なんぞ最初から不要!
('07.3.7)