『バミューダ出身のスーパー・マーメイド』に会いに名古屋へ行ってきた。観て来ましたよ、ヘザー・ノヴァ。
名古屋パルコ東館8Fのクラブ・クアトロでのライヴが始まったのは予定より10分遅れの7:10。ドラマーが“Throwing
Fire At The
Sun”のリフを叩き出すと、チェロ奏者の女性(美人)を含むバンドメンバーが登場。白地に黒の水玉模様のスカーフが結わえてあるマイクスタンドの前にギターを抱えたヘザーが現れ、歌い出す。ヘザー・ノヴァといえば、ネーナと同じく、ワキ毛を処理していないことで知られている。「是非ともへザーのワキ毛を確認したい」と思った私はステージに向かって左側の最前列に陣取っていた。右側だとギターのネックが邪魔をしてワキ毛は見えないと考えたからだが、ヘザーのいでたちは革の上下。これじゃワキ毛は見えない!と思っていたら3曲目の頭でギターを置いて革の上着を脱ぎ、上はラメ入りのブルーのTシャツ一枚に。ワキ毛を見るチャンス到来! ちなみにヘザーがギターを置いて歌に専念したのは3曲目の時だけだった。この曲が終わると一度メンバー全員が袖に引っ込み、ヘザーとチェロ奏者のみが戻って来てお約束の日本語MC。ここでヘザーは場内からリクエストを募り、ヘザーの真ん前にいた男性客の“I'm
On
Fire”という声を受けて、基本的にヘザーのギターとチェロのみの演奏で『ボス』のカヴァーを披露した。この後、バンドが全員戻って来て曲が進む。CDで聴くことのできる彼女の歌声が録音技術で修正されたものではなく、彼女自身の実力そのものであることを証明するのに充分過ぎるくらいヘザーの歌は上手かった。特に高音の伸びがアルバムどおりで鳥肌モノだった。
ヒット曲“Walk This
World”が披露されると、盛り上がりが最高潮に。バンドのギタリストが要求して起こった場内の手拍子に合わせたヘザーの歌で始まった“Truth
And Bone”、最新シングルの“Maybe An
Angel”を挟んで披露された“Island”では『生そらみみ』の「野茂はキ×タマ・シスター」を期待していたが、そうは聴こえないように歌うヘザー。残念...。
“Blue
Black”の演奏が終わり、メンバー全員が一度引っ込むと当然の如く始まったアンコールを求める手拍子。ヘザーと女性チェロ奏者のみが戻って来て、まずは新曲を披露。続く“Walking
Higher”も2人だけで演奏し、“Sugar”はバンドも加えての演奏。この曲を演奏し終わると全員またステージを去った。「これでこのライヴも終わりだ」と思っていた。何故ならこれでアルバム『オイスター』から12曲全部を披露し終わったからだ。会場ではもう一度ヘザーを呼び戻すべく手拍子が鳴り響いていたが、もうムリじゃないかと思っていたころ、ヘザーがカメラを片手に戻ってきて、観客に向かってシャッターを切る。会場のみんながヘザーのカメラのレンズに向かってポーズを取っていると、どこからともなく、「写真できたら、俺んちに送って」との声。バカウケする場内。そんな和やかな雰囲気のなか、カメラを脇に置いて、ギターを携えたヘザーがホントのラストナンバーを紹介した。「This
is a Neil Young's
song...」これまた美人チェロ奏者とヘザーの2人のみで演奏された曲は“Like
A Hurricane”。♪You are like a
hurricane〜と歌っていたヘザー、君こそがハリケーンのようだったよ。結局ワキ毛は見えなかったけど...。
【SET LIST】...'96.5.12
名古屋クラブ・クアトロ
1. Throwining Fire At The Sun
2. Light Years
3. Verona
4. I'm On Fire (ブルース・スプリングスティーンのカヴァー)
5. Doubled Up
6. Heal
7. Walk This World
8. Truth And Bone
9. Maybe An Angel
10. Island
11. Blue Black
(encore 1)
1. (新曲)
2. Walking Higher
3. Sugar
(encore 2)
1. Like A Hurricane (ニ-ル・ヤングのカヴァー)