2003年にアルバム『パーミッション・トゥ・ランド』でデビューし、ヴォーカル/ギターのジャスティン・ホーキンスのゼブラ柄のレオタード姿と故フレディ・マーキュリーを思わせるファルセットのインパクトで大旋風を巻き起こした(?)ザ・ダークネスのJAPAN
TOUR 2006を、4月22日に新木場にあるSTUDIO COASTで観て来た。STUDIO
COASTは海外のヴェニューを思わせるように、当日のアクトの名前や開演時間などが看板に表示されおり、ハマースミス・オデオンに来たような気分になってしまった(笑)。フロアの真ん中よりステージ向かって右手のほうで開演を待つ。公演に先立つ主催者からの案内放送が始まった頃、場内のBGMはヴァン・ヘイレン“Jump”で、照明担当者が曲に合わせてライトを点滅させるので(笑)キッズたちが盛り上がる。次のBGMの曲はクィーンの“Don't
Stop Me
Now”。近年のクィーン・ブームのせいか曲に合わせて歌う者が居るなど、すでにライヴが始まったかと見紛うほどの盛り上がりぶり(笑)。こうして、BGMによって充分に観客のウォーム・アップを済ませてから、6時10分頃、開演を告げる仰々しいイントロが流れ、ステージにザ・ダークネスの面々が登場。ジャスティンはゼブラ柄のレオタード姿ではなく(苦笑)、ジャケットを羽織ってた。地味なギタリストの弟・ダンはシン・リジーの黒Tシャツ姿だ。1曲目は新作からの“Knockers”。ジャスティンのファルセットはCDどおり。フレディみたいで気持ち悪い!(笑) この曲が終わると、ジャスティンは早くもジャケットを脱ぎ、日本語で「オレタチハだーくねすデス」と挨拶、ギターを構える。2曲目も新作のタイトルの由来の曲“One
Way
Ticket”。曲が終わると、早くも熱狂する観客に対し、「アリガト」と日本語で御礼を言ったジャスティンだが、口が廻らないのか私の耳には「アルガト」と聴こえた。「新作からの2ndシングルだ」といった曲紹介で始まった“Is
It Just Me?”の後に“Growing On Me”
を演ると、「最初のアルバムからの曲だ」などとジャスティンから曲紹介。ここで“Givin'
Up”をプレイ。さらに「最初のアルバムのアタマの曲だ」などとまたもやジャスティンが曲紹介して始まった“Black
Shuck”の中盤ではスキンヘッドのベーシストのリッチー・エドワースがベース・ソロを披露した。いつの間にか服脱いで上半身裸になってたジャスティン、ライヴ終了までこのまま上半身裸を通すのかと思ってたら、“Black
Shuck”の後、新しいTシャツ着て登場(笑)。ここでプレイされたのは“Love
On The Rocks With No
Ice”。この曲ではフレディがライヴでやってたみたいに、観客との奇声の「掛け合い」をしたジャスティン。ジャスティンが「“Love
Is Only A
Feeling”」と曲紹介すると、ファンから歓声が上がる。彼らの代表曲ともいえる“Love
Is
〜”がここで登場した。この曲ではクィーンの影響下にあるヴォーカル・ハーモニーが聴けるが、ライヴでバック・コーラスを付けるのは総じてリッチーだったのは、意外(苦笑)。
“Love Is
〜”の後、ステージにはキーボードが持ち込まれた。キーボードに就いたジャスティン、新作から“Seemed
Like A Good Idea At The
Time”を披露したが、アルバムでは作り込み過ぎてたため、ライヴで再現しきれていないような気も...。“Seemed
Like
〜”の後もキーボードに就いたままのジャスティン、おどけてスティーヴィー・ワンダーの“I
Just Called To Say I Love
You”(“心の愛”)をチョロリと歌ってみせるなど、ファン・サーヴィス(笑)。ここで、神々しい感じがする“Blind
Man”を演奏。ここでキーボードは一旦『御役御免』。この後“Hazel
Eyes”をプレイすると、ジャスティンが次の曲の紹介。「最初に出したシングル曲だ」。ここで披露された“Get
Your Hands Off My
Woman”は私がザ・ダークネスに興味を持つキッカケとなった曲。この曲のファルセット・ヴォーカルのあまりの気持ち悪さに笑い転げ、それが原因で彼らの音楽にハマった(笑)。
ジャスティンが観客に向けて♪I got Bridge Club on Wednesday〜archery
on Thrsday〜と歌うと、ファンが♪dancing on a Friday
night〜!と応えて始まった(笑)“Friday
Night”が終わるとステージには再びキーボードが搬入される。ここでプレイされたのは“Girlfriend”。リッチーがバック・ヴォーカルに大活躍(笑)。曲の間奏のアナログ・シンセっぽいフレーズをジゃスティンが再現した。曲の後、用済みになったキーボードが下げられ、ここでギターを構えたジャスティンが引き始めたフレーズはどこかで聴いたことのあるリフだ。ジャスティンの弾き始めたフレーズは単なる「お遊び」の域を超え、他のメンバーも演奏に参加し、リッチーが歌い出す。曲はAC/DCの“Highway
To Hell
”。リッチーのヴォーカルでフル・ヴァージョンをカヴァーしたところで、ジャスティンは今度はAC/DCの“
Thunderstruck
”のイントロを弾き始めた。またもやリッチーのヴォーカルで1コーラスだけ演奏。スキンヘッドのリッチーがこんなにオモロイ奴とは思わなかった(笑)。ここでジャスティンが次の最後の曲が最後であることをM.C.(勿論、ファンはブーイング)。“I
Believe In A Thing Called
Love”を演奏し、4人は一旦ステージを去った。
ファンがアンコール要求の手拍子を続けてると、ステージ上にはキーボードが持ち込まれ、白いジャケットを着てスター然としたジャスティンがステージに登場し、キーボードに就く。ダンはピンク色系のTシャツに着替えてた。アカペラで映画『2001年宇宙の旅』のテーマを歌い(?)ファンからの喝采を受けた後、“English
Country
Garden”を演奏。「今日は日本最後のライヴだから」と、ステージにスタッフみんなを呼び出し、紹介したジャスティン、次の曲を紹介。「“Bald”」。上半身裸になったジャスティンはこの曲の演奏中ステージを抜け出し、ギターを構えたままスタッフに抱えられフロアの横から登場。突然のジャスティンの登場に観客はジャスティン目掛けて殺到したが、ジャスティンはセキュリティーに護られ、フロアを右から左へと横断し、ファンとコミュニケーション。ステージに戻り、演奏が終わると、メンバー全員横一列となって並び、ファンに御礼。ステージ去り際ドラマーのエド・グラハムはスティックを観客に投げ入れていった。
AC/DCのカヴァーが飛び出すなど、サーヴィス精神旺盛なライヴで大いに盛り上がった。クィーンのイメージが強かったが、AC/DCからの影響も大きいことも判明した(笑)。
【SET LIST】...'06.4.22 STUDIO
COAST
1. Knockers
2. One Way Ticket
3. Is It Just Me?
4. Growing On Me
5. Givin' Up
6. Black Shuck
7. Love On The Rocks With No Ice
8. Love Is Only A Feeling
9. Seemed Like A Good Idea At The Time
10. Blind Man
11. Hazel Eyes
12. Get Your Hands Off My Woman
13. Friday Night
14. Girlfriend
15. Highway To Hell〜Thunderstruck (AC/DCのカヴァー)
16. I Believe In A Thing Called Love
(encore)
1. English Country Garden
2. Bald