より子の4thアルバム『記憶』リリースに伴う全国ツアー『より子TOUR
2009〜記憶〜』を観に、ツアー初日の9月5日、大阪・KOO'ONに行って来た。この日のライヴ終了後に同じ会場で
より子との交流会『Home
Party』が開かれるため、開演は5時! 異様に早い開演時間(苦笑)。帰りの時間の都合で、私は『Home
Party』には参加出来なかったが...。
KOO'ONは全席200席くらいのこじんまりとしたハコ。ステージ中央にはキーボード、その向かって左側にはピアノが置かれてる。イスに座って開演を待ってると、やがて開演予定時間の5時になってフロアの灯りが落ち、ステージ中央奥のスクリーンにはブルーの時計の絵が映し出され、時を刻むセコンド音がコチコチ...と場内に響き渡る。ブルーのワンピースを着た
より子がステージに登場。キーボードに就き、♪メ〜モ〜リィ〜...と歌い始めた。新作のアタマを飾る“Memory
of Soul”だ。ステージには
より子一人のみ。今やキーボードやマイクの機能をフルに使えば、一人で多重演奏や混声歌唱も難無くこなせるようだ。見えないところにマニピュレーターも居るんだろう(苦笑)。曲が終わり、観客が拍手を贈ると、これに応えてM.C.をしようとした
より子。だけどマイクが音を拾わなかったので、ピアノに移動し、ピアノのマイクでM.C.(苦笑)。新作のタイトルの『記憶』について触れた後、「この日この会場に居るみんなで、素敵な『記憶』を残していきましょう」などどM.C.し、“Dear
My Friend”と曲紹介。“Dear My
Friend”をピアノで弾き語りし、ソニンがカヴァーしたことでも知られる“ほんとはね。”を同じくピアノ弾き語りで披露。キーボードに移動し、演奏始めたフレーズの音色は、“メロスのように”のギターのそれだ。曲の途中、より子が手振りで観客に手拍子するように煽ったため、観客みんな手拍子。次に披露した“約束の場所で”は、キーボードの音色がどことなくファニーで、この日のライヴで一番CDで聴けるヴァージョンとアレンジが異なる曲になっていた。“約束の場所で”を披露すると、より子は一旦ステージ袖に引っ込んだ。
ステージ中央奥のスクリーンには長田
弘の『記憶のつくり方』からの引用「記憶は、過去のものではない。」など、書籍やネイティヴ・アメリカンたちの格言からの記憶にまつわる引用が
より子による読み上げとともに映し出された。2〜3分くらい続いた映像と語りが終わると、ハットを被り、白シャツとジーンズに着替え、カウボーイみたいな格好になった
より子がステージに登場。ここで披露されたのは、新作からの“ミカヅキ”。より子はピアノやキーボードを弾くでもなく、会場に流れるCDと同じヴァージョンの音源にアテレコして歌う、完全なカラオケ状態(苦笑)。ステージ中央奥のスクリーンには、曲の持つイメージに合わせた映像が流れてる。次の曲もカラオケ状態で“Shadow”。曲のアタマに「顔が見えるように立ってみようか?」と、それまでイスに座ったままだった観客たちに
より子が声をかける。呼び掛けに応え、立ち上った観客たちが、曲に合わせて手拍子を始め、アツいノリになったせいか、曲のエンディングでは立ったままピアノを弾き始めた
より子(苦笑)。曲が終わった後、そのまま立ったままのほうがいいのか、座ったほうがいいのか、観客たちがまごついていると、空気を察した
より子から座っていいよとの指示があった(苦笑)。次の曲でようやくカラオケ状態から脱却し、より子のピアノ弾き語りで“CHOCOLATE”。この曲中、スクリーンには曲のストーリーに合わせたアニメが流されてた。“CHOCOLATE”の演奏が終わると、スクリーンは御役御免に。次に、この日初めて新作以外からの曲“Vant”がピアノ弾き語りで演奏された。ここで久しぶりにM.C.。「『TOUR〜記憶〜』ってことで、アルバム『記憶』の曲を一気に演っちゃいました。こんなに喋らなかったのは、初めてです」などと話し、観客の笑いを誘った
より子。今回のツアーでは、表現者としての自分を拡げる試みとして、初めて映像を取り入れたとのこと。スクリーンに流れた映像は殆ど
より子自身が撮影し、編集したものだそう。先ほどの「カラオケ」も、ひょっとしたら今回が初めての試みかも。「私にとって大切な2曲を演ります。まずは、“HIKARI”を聴いて下さい」と紹介し、“HIKARI”を演ると、次はメジャー・デビュー作から“Breaking
the Cocoon”を披露。ピアノからキーボードに移動した より子、“Breaking
the
Cocoon”を演奏した理由について、「演奏曲目について考えてる時に曲目リストみてたら、“Breaking
the
Cocoon”が『オレを歌ってくれよ』と呼び掛けてきた」などと話した。この話を聞いて、会場のあちらこちらから笑いが起こった(笑)。次の曲“うた”を紹介し、そのままキーボードの弾き語りで演ると、最後に“あなた”をキーボードでプレイ。曲が終わると
より子はステージの真ン中、右側、左側に移動し、その度観客に深々と御辞儀した。そして、ステージ向かって右側の袖に引っ込んだ。
観客のアンコール要求の手拍子に応え、ステージ上に再登場した
より子はツアーグッズのTシャツ(開演時にスクリーンに映ってた時計の絵がプリントされてる)を着てた。着替えする時間がなく、衣裳の上からそのままTシャツ着ただけとのこと(苦笑)。ツアーグッズの宣伝を始める
より子。「『PhotoShop』というソフトを使って自分で作った」というツアータオルは、ツアー・デイトがプリントされた「いかにもツアーグッズ」といったモノ(笑)。ここで、キーボードに就いた
より子。アンコール1曲目の“働く!より子ブギ”はオリジナル・ヴァージョンの東京の地名を大阪の地名に置き換えた関西ヴァージョンで披露。ステージ端にはマネージャー女史がスケッチブックを持って立っており、観客はマネージャー女史が開くスケッチブックのページに書かれてるとおり「合いの手」を入れる...という趣向。より子から観客への「腕がちぎれるまで手拍子して」との声かけから始まった“働く!より子ブギ”関西ヴァージョンは無事に終了。♪イオンで解散〜という歌詞にウケる
より子と観客たち(苦笑)。最後に、この後催される『Home
Party』に引っ掛け、新作から1曲だけ演らずにここまで残してた“Home
Party”が披露された。♪音楽を流そう〜のところで歌につまり、「♪音楽〜のとこからね」と観客に断って歌い直した
より子、曲の途中で観客に「歌ってみようか」と声が掛かり、観客みんなで♪ラララ〜ラ〜ラ〜...とコーラス入れた。「いい感じ」と
より子も満足したところで、この日のライヴは終了。
中盤のアレテコ(カラオケ状態)にはビックリしたけど、文字どおり『Home
Party』のような和気あいあいとしたライヴ。この後の『Home
Party』にも参加したかった〜。
【SET LIST】...'09.9.5 大阪・KOO'ON
1. Memory of Soul
2. Dear My Friend
3. ほんとはね。
4. メロスのように
5. 約束の場所で
6. ミカヅキ
7. Shadow
8. CHOCOLATE
9. Vant
10. HIKARI
11. Breaking the Cocoon
12. うた
13. あなた
(encore)
1. 働く!より子ブギ
2. Home Party