ヒロくんのLIVE REPORT '13 PART 2 家入レオ

 現役高校生シンガー/ソングライターとして衝撃なデビューを飾り、2012年の『日本レコード大賞』で最優秀新人賞を受賞。今、一番『旬』なアーティストのうちの1人である家入レオの『1stワンマン Tour〜LEO〜』の大阪での追加公演を観に、3月9日にアメリカ村のBIG CATに行って来た。この日は彼女が高校を卒業してから初めてとなるライヴだ。
 これまで何度も大阪へライヴを観に行ってるけど、BIG CATに行くのは今回が初めてだった私。10代のシンガーである家入レオのファンは当然ながら10代や20代前半の観客が多く、私のような40代オヤジはさぞかし肩身が狭いことだろう...と覚悟してた。だから、自分の整理番号「919」が呼ばれる頃まで入場待ちの列には並びもしなかったんだけど、会場入りしたてみら、意外にも歳喰った観客が多かった(苦笑)。平均年齢は20代後半じゃなかろうか? フロアの後方のステージ向って左側で開演を待つ。フロアの後方のステージ向って左側で開演を待つ。身の程を弁えて、決して前のほうには行かないようにした(苦笑)。開演予定時間の6時を10分ほど廻ったところで、場内の客電が落ちる。観客が拍手を送るけど、ステージを覆う幕は落ちず、音楽に乗って、その白い幕をスクリーンにし、レオの心の叫びが文字で流れる。笑わないの?と言われて、無理に笑顔を作った。その度に心が壊れていった...とか、そんな感じの文字列が次々と流れる。行間からにじみ出る情念に観客が少なからず(?)引き気味になったところで、♪泣〜き〜疲れ〜た〜後〜は〜...と、レオの歌声が場内に響き始める。“Shine”だ!!! しばらくレオの独唱が続いて、♪you can shine〜にさしかかったタイミングで、バック・バンドが音を出し、ステージ上を隠してたスクリーンが落ちる。レオの登場に場内は一気に沸き、歌に合わせて手拍子する。レオは白いブラウスに黒系統のパンツ姿で、バック・バンドはギター、ベース、ドラム、キーボードの4人...というオーソドックスな編成。2曲目は、アルバム『LEO』の2曲目に収録されてる“Last Stage”。この曲を歌い終わると、MCタイム。「みなさん、こんばんは、家入レオです」と挨拶し、「今日は、『家入レオ1stワンマン Tour〜LEO〜』追加公演に来てくれてありがとうございます」などと観客に御礼を言うレオ、「今回のツアーは福岡、名古屋、大阪、東京...と4ヶ所廻らせていただいたんですけど、追加公演まで1ヶ月あいて、早く皆さんにお会いしたいな...とワクワクしていた」などと続け、ファンの歓声を誘っていた。大阪でワンマン・ライヴを演るのは2回目であること、『BIG CAT』にはイヴェントでライヴを演ったことを語り、その時にも来てくれた観客の数を確認してから、初めて家入レオのライヴに来た観客に挙手させる。私も含め、多くの観客が手を挙げると、「うれし〜〜〜!」と喜ぶレオ、「あ、初めまして、家入レオです」と挨拶し(苦笑)、「初めてのかたも、2回目のかたも一緒に楽しんで下さい」などと言ってから、「それでは聴いて下さい、“イジワルな神様”」と曲紹介。イントロがアヴリル・ラヴィーンの“Complicated”にちょっと似てる、シングル“Bless You”のカップリング曲“イジワルな神様”を歌うと、続けてこれまたシングル“Bless You”のカップリング曲の“心のカ・タ・チ”を披露。この曲のエンディングの♪donユt stop now〜のリフレインは、ポリスの“Don't Stand So Close To Me”(邦題は“高校教師”)ふうだ(苦笑)。次の曲は、ホノボノした“Hello”。観客が手拍子し、一部観客も合唱し、いい空気になってるところで、レオが「皆さん、楽しんでますか?」と訊く。観客が「オーーーッ!」って感じで応えると、「ここに居るみんなで“Hello”を歌ってみたいと思います。私に声を届けてくれますか?」とお願いするレオ。ここでも観客が「オーーーッ!」って感じで応えると、観客みんなで♪hello〜hello〜離れてても?そばにいるよ〜all over〜all over〜の部分を合唱することになった。1回目から「美しい」とレオから御墨付きが出るくらいマトモな合唱となったけど、さすがに一発でOKだと間が持たないとでも思ったんだろう、「後ろのほうのみんなの声も聴きたいです」とかイロイロとリクエストして、何度も観客に合唱させた(苦笑)。届いた観客からの歌声に「ありがとう!」と声を張り上げたレオ。みんなの合唱で盛り上がった“Hello”の後は、“明日また晴れますように”。ここらは春の訪れに合わせるかのように和んだ曲が続く。曲が終わると、MCタイム。“イジワルな神様”から“明日また晴れますように”までの4曲を改めて紹介した後、ツアーに出るにあたって、体力造りのためにジムに通ったり、食事制限(温野菜、赤身の肉など)で味の無いものばかり食べていたことを明かしたレオ、この日大阪でライヴ演るに当たって、お好み焼きやたこ焼きを食べることが出来て、「味のあるものはこんなに美味しいんだと思った」などと語り、ファンを笑わせる。レオが大阪の観客に桜の名所を尋ねると、「大阪城!」や「造幣局!」と声が上がる。「福岡に居た時は、学校帰りに道端に成ってる野苺を食べるのが、私の春だった」などと春の思い出を語り、また観客を笑わせる。そんなレオが「3日前に高校を卒業したばかりで...」と語ると、場内からは大きな拍手が起こり、また「ありがとうございます」と観客に御礼を言ってたレオ。ここで、卒業シーズンに合わせて、“キミだけ”を披露。ピアノだけをバックに歌い始め、残りのバンド・メンバーも音を重ねてく。曲のエンディングはまたピアノだけに戻り、静かに歌い終えたレオ。続く“Lady Mary”も、キーボードの演奏をのみをバックに歌い始め、途中から残りのバンド・メンバーも演奏に加わってくパターンの曲だった。
 ここでまたスクリーンに、ライヴ開演時のようにレオの独白の文字列が映し出される。これが終わると、場内にレオの歌声が響き渡る。♪愛なんて〜いつも残酷で〜もう〜祈る価値ないよ〜...。“Bless You”だ! この曲の登場に、場内手拍子で大いに盛り上がる。曲が終わると、“キミだけに”から“Bless You”までの3曲を改めて紹介したレオ、ここで3回目のMCタイム。「みなさん、アルバム『LEO』は聴いてくれましたか?」とレオが訊くと、多くの観客が「オーーーッ!」っと応える。アルバム『LEO』について、「17歳の時にリリースしたアルバムで、大人でもなくて子供でもない、苦労した感情も(17歳の)今しか感じられないそういう思いが詰まった作品です」などと語ったレオ、観客に「ありがとうございます」と改めて御礼を言ってから、「挑戦することを恐れないで」という気持ちを込めて書いた曲だと言う“Second Dream”を紹介。“Second Dream”の後は、“Fake Love”で、ロック色が強い曲が続く。“Fake Love”の中間部の♪名前を〜呼んでも〜あなたに会えなくて〜の箇所は、彼女の持ち歌で一番高音になるパートだから、そこがきっちりライヴで歌えるか、彼女のシンガーとしての真価が問われる...と思って耳をダンボにしてしっかりチェックしてたんだけど、レオはその高音パートを難なくクリアしてた。さ・す・が、だ。ここでバンド・メンバーの紹介があり、ベース、キーボード、ギター...の順にレオが紹介してくと、紹介されたメンバーは自分の楽器の短めのソロを披露してく。ドラマーを紹介した後の短いドラムソロが終わると、レオが「Linda Linda!」と叫び、“Linda”へ。この曲では、レオは腕をくるくる廻しながら(ザ・フーのピート・タウンゼントではありません...苦笑)歌ってた。次の曲は“サブリナ”で、観客はみんな手拍子を続け、たぶん、この日のライヴで一番盛り上がってたかもしれない。「みなさん、盛り上がってますか?」とレオが問うと、「オオーーーッ!!!」と観客から声が上がる。「スタジオで歌うのも好きだけど、こうしてみなさんの顔を見ながら歌うのが一番大好きです」とレオが語ると観客から歓声が上がる。「私は春が一年の締めくくりと始まりだと思います」、「みなさんの支えになれる...そんな曲を歌っていきたいと思います」などと語ってから、レオが「最後の曲になります」と言うと、すかさず観客から「エエ〜〜〜!」と抗議の声が上がる。この観客からの反応に「ありがとうございます」と御礼を言うレオ、「ひとりじゃない、私が居るよという曲です。“ripe”」と曲紹介。この“ripe”を歌い終わると、「ありがとうございました、家入レオでした」と観客に御礼を言ってから、レオとバンド・メンバーは一旦ステージを去った。
 ファンが「レオ! レオ!」と彼女の名前を呼び続けてると、ツアーグッズのTシャツに着替えたレオがステージに戻って来た。「アンコール、ありがとうございます」とアンコール要求してくれた観客に御礼を言ってから、ファンに自分が着てるTシャツについて「Tシャツ、どうですか?」と問う。すると、女性ファンから「カワイイ〜!!!」と声が上がる。アルバムの『LEO』のジャケットをモティーフにしたデザインで、レオの顔が大きくプリントされてるため「着るのは恥ずかしいかもしれないけど...」などと言いつつ、会場の少なからぬ観客が袖を通してるのを確認し、「嬉しいです」と喜ぶレオ。このTシャツは街には着て行きにくいかもしれないけど、彼女のライヴに足を運ぶ際には是非着て来て欲しいそうだ(苦笑)。他に、3月26日発売のライヴDVDの告知などをしてから、「盛り上がってますかぁ〜? “ミスター”!」と曲紹介したレオ、ジャンプを煽る。大いに盛り上がった“ミスター”が終わると、「ホントにどうもありがとう。この思いが届きますように歌います。“Say Goodbye”」ってな感じで曲紹介し、“Say Goodbye”。「ありがとうございました。家入レオでした」と言ってから、バンドメンバーと横一列になって、観客に向って深々と御辞儀。場内に“Hello”のカラオケが流れるなか、「また、お会いしましょう」と声を掛けてから、レオはステージを去った。
 まだアルバム1枚分しか持ち歌が無く、果たして時間が持つのか?...と心配に思ってたら、キッチリ1時間半弱歌ってくれたレオ。MCの内容やパフォーマンスの内容は、ヒジョーに優等生的で、まだ18歳という若々しさにあふれてました。ロック的はモノを求めるとするならモノ足りなさを感じてしまうところだけど、そこまでのモノを今の彼女に求めるのはちょっと酷というものでしょうね。あ、近々リリースするという新曲“Message”は当然演ってくれるものと思ってたけど、演らなかった〜〜〜!

【SET LIST】...'13.3.9 大阪・BIG CAT
1. Shine
2. Last Stage
3. イジワルな神様
4. 心のカ・タ・チ
5. Hello
6. 明日また晴れますように
7. キミだけ
8. Lady Mary
9. Bless You
10. Second Dream
11. Fake Love
12. Linda
13. サブリナ
14. ripe

(encore)
1. ミスター
2. Say Goodbye

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