File #8
THE REBEL
PEBBLES-- Girls Talk
レベル・ペプルズ『ガールズ・トーク』
(1991年、廃盤)
1. Dream Lover 2. How Do You Feel 3. Girls Talk
4. Anthony's Attack 5. Toy Soldier 6. No More Cryin'
7. Groovy Love 8. Without You 9. Eskimo And Butterfly
10. Elephant's Revenge 11. Wild Weekend
1991年にデビューしたレベル・ペブルスは、メンバー全員が女性のガールズ・バンド。ガールズ・バンドといえば、GO-GO'Sやバングルズを思い浮かべるけど、実はこのレベル・ペブルス、GO-GO'Sとバングルズを発掘し、世に送り出したマイルス・コープランドI.R.S.レコード社長が『3匹目のドジョウ』を狙って仕掛けたバンドだったりする(笑)。
メンバーは(上のジャケット写真左から)Robin Fox(b.)、Cheryl
Bullock(ds.)、Rachel Murray(vo.)、Karen
Blankfeld(g.)の4人で、曲の殆どはベースのロビンが外部ライター(もしくは、ヴォーカルのレイチェル)の力を借りて書き上げている。1曲だけ(“Without
You”)、ギターのカレンの単独作。一発当てるために『仕掛けられたバンド』ではあるけれど、曲はしっかり自分たちで作ってる(笑)。
このレベル・ペブルズについて語る際には、どうしてもガールズ・バンドの先達たちと比較したくなるけど、ヴォーカルのレイチェルの声質がスザンナ・ホフス(バングルズのvo.)に似てるため、バングルズを思い起こす(笑)。だけど、楽曲じたいからは、バングルズの曲に漂うようなイモ臭さは感じられない。軽快な感じがするところは、どちらかといえばGO-GO'Sかな?
このアルバムの聴きどころは、なんといっても全米チャートでTOP40入り目前まで上昇した唯一のヒット曲“Dream
Lover”。今や“Dreamlover”といえば誰もがマライヤ・キャリーの曲を思い浮かべる御時世だけど、マライアの曲が如何に大衆の支持を集めようが、私にとっての“ドリームラヴァー”はこの曲なのだ! ♪dream
lover〜と、突き抜けるようなレイチェルのヴォーカルは実にすがすがしい。あと、エンディングの“Wild
Weekend”の軽快感も捨て難いね。この“Dream Lover”と“Wild
Weekend”の2曲は、当時、フジテレビ系『プロ野球ニュース』の番組のBGMとして毎日のように使われてた(笑)。『プロ野球ニュース』観ながら、「あ〜、またレベル・ペプルズ使ってるよ〜」って呆れつつも、内心喜んでた(笑)。あと、ポップな“Eskimo
And Butterfly”、メンバーのおしゃべりのSEが入る“Girls
Talk”など、楽しい曲が満載!!!
しかし、このアルバムがリリースされた1991年といえば『オルタナ・エクスプロージョン!』の年に相当する。このアルバムが出た半年後には、ニルヴァーナの『ネヴァーマインド』がリリースされ、ミュージック・シーンはグランジ一色に様変わりしてしまう。GO-GO'Sやらバングルズやら'80年代の残り香が漂うバンドである彼女たちの居場所はもはやミュージック・シーンには無かったのだった...。このアルバム・リリース後の彼女たち4人の消息は全く不明...。チーン!
(2001.2.26)