File #24
THE
PRISSTEENS--Scandal, Controversy &
Romance ザ・プリスティーンズ『スキャンダル、コントロヴァーシー&ロマンス』
(1998年、廃盤)
1. The Hound 2. I Don't Cry 3. Run Back to You
4. Sorrow 5. Scandal, Controversy & Romance
6. What's She Got 7. I'm Devastated 8. Whole Wide
World
9. Beat You Up 10. Someday 11. Party Girl
12. Let Me Run Wild 13. Going Out Tonight
今となっては随分古い話になってしまうけど(女の子3人のメンバーのうち2人が脱退しちゃったし)、2007年にリリースされたザ・ピペッツの『ウィ・アー・ザ・ピペッツ』の'60年代ゴールデン・ポップスを意識したサウンドを聴いて、思い出してしまったのが、このプリスティーンズ。
老舗名門レーベル『A&M』設立したハーブ・アルバートとジェリー・モスが'90年代に入ってから新たに運営を開始した新興レーベル『Almo
Sounds』所属アーティストとして世に出たプリスティーンズは、アルバム・ジャケットから見ても分かるとおり、女性3人に男性1人の4人組。唯一の男性メンバーがドラムス担当のエラスティカ編成のバンドである。彼女たちが活動していたのがニューヨークのパンクシーンであるため、パンク・ファンからは早くから注目されてたようで、日本盤の解説も大鷹俊一さんが書いている。ところが、そーゆー事前情報に反して、実際彼女たちが演奏してるサウンドは昔懐かしい'60年代ゴールデン・ポップスを意識した音。ヴォーカル・ハーモニーのスタイルとか、モロに'60年代ゴールデン・ポップスふうなんだもん(苦笑)。勿論、アルバムのオープニング曲の“The
Hound”みたいに威勢のよい、出身シーンに忠実なパンキッシュな曲もあるけど。
このアルバムを語る際に忘れてはイケナイ曲は“I'm
Devastated”。この曲には、TVアニメ『ちびまる子ちゃん』の初代オープニング・テーマだった“ゆめいっぱい”(関ゆみ子)にソックリなメロディーが出て来る。具体的に言うと、“I'm
Devastated”のオープニングからと、“ゆめいっぱい”の♪青空に続く坂道〜息せきかけてくあの娘はだあれ
?...の部分。まさか、ニューヨークのパンク・バンドが『ちびまる子ちゃん』のテーマ曲をパクるとも思えないので、おそらく'60年代ゴールデンポップスのなかに、プリスティーンズと“ゆめいっぱい”の作曲者の織田哲郎氏の両方に「影響を与えた」元ネタとも言えるべき曲があるんだろうな...とこの当時から推測してたものです(苦笑)。
結局、このアルバム1枚のリリースのみで彼女たちはシーンから消えてしまいましたが、今は何をやってんでしょうか?
(2008.12.5)