2002年なんでもTOP10

−2002年 読んだ本 TOP10−

by ヒロくん

(1) 土屋隆夫『華やかな喪服』 (光文社文庫)
(2) 鮎川哲也『人それを情死と呼ぶ』
(光文社文庫)
(3) 島田荘司『涙流れるままに』(上)(下)
(光文社文庫)
(4) 有栖川有栖『マジックミラー』
(講談社文庫)
(5) 土屋隆夫『ミレイの囚人』 (光文社文庫)
(6) 船戸与一『龍神町龍神十三番地』
(徳間文庫)
(7) 松村雄策+渋谷陽一『渋松対談Z』
(ロッキング・オン)
(8) 貴志祐介『青の炎』
(角川文庫)
(9) 司城志朗『心はいつも荒野』
(講談社文庫)
(10) 井上トシユキ+神宮前.org『2ちゃんねる宣言〜挑発するメディア〜』
(文藝春秋)
(次点) グループMADONNA『LOVE PSYCHEDELICO 愛の白書』
(コアラブックス)

 本を買っても置き場所に困るようになってから、収納スペースが小さくて済む文庫本になるのを待って購入することが多くなった。それも、大抵本を読む場所は『青春18きっぷ』で移動中の列車の中だったりして(苦笑)。
 そんな私が2002年に読んだ本のTOP10です。

(1) 大勢の人間の集まるパーティーに押し掛け、病院の院長と副院長を拳銃で射殺した後、自分自身にガソリンまいて火を放ったうえアタマを拳銃で射ぬて自殺した犯人は、精神病院に通院中の現職の警察官で、女ものの真っ赤なワンピースを着て兇行に及んでいた。表面上は(マスコミが喜んで飛びつきそうな)変質者が発作的に起こした犯罪にしか見えないが、事件の裏側にはこんなことが起こっていた!!! ということで(何が?)、土屋隆夫氏の著作の中ではチョー異色作のこの作品が1位!!!
(2) 何度もTVドラマ化されてる名作ですけど、久しく絶版が続いてました。待望の再刊ッスね。
(3) 私が加納通子が登場する作品を読んだのは1985年の『北の夕鶴1/2の殺人』で、発売されたその年のうちに読みました。当時、私は高校1年生。あの頃の加納通子のキャラクターには一種マドンナ的要素があったワケですけど、登場人物が時代と一緒に歳重ねてった今となっては通子も40代のババア。「実はこれほどまでにとんでもねぇ女だったんだぞ、この女は」と、今から過去をほじくりかえされ、キャラクターが汚されても、読者は「あー、なるほど」としか思わないのだ(ホントか?...笑)。1985年時点で「加納通子はこんな女だ!」って説明されてたら、ショック受けてたと思う(苦笑)。読者と一緒にキャラクターに歳を取らせた利点はここにある。さすが島田センセイ!(笑) ちなみに、ミステリとしては「失格」だと思いました(笑)。一連の吉敷モノ読んでるひとだけにウケる楽屋落ち的小説。
(4) 持ってる本の再購入。箱の中から捜し出すのがメンドーだったから(笑)。「私がマジックミラーのこちらから求愛している時、あの人はあちらで自分を見つめていたのかもしれません……」
(5) 昔家庭教師やってた時の教え子に閉じ込められた推理小説家が囚われの身からの脱出に悪戦苦闘していくストーリィから、いつの間にか『少年法』へと着地する様が見事。
(6) 朝倉理恵の望みは結局叶わなかったワケだけど、彼女の望みを叶えて欲しかった読者は多いと思うゾ!
(7) 音楽雑誌『rockin' on』の名物対談を1冊にまとめたモノ。ここに載ってる対談が掲載されてる『rockin' on』は全部持ってるけど、それでも単行本を買ってまで読んでしまうのが、渋松マジック...(苦笑)。
(8) 2003年春に映画化されるそうです。青春映画ですか? 個人的には、2人余計にひとが死んでいる...と、思う。
(9) 職を転々とし、汚いアポートで一人暮らししてる冴えない男が、ふとしたハズミで東大出で妻と娘も居る人気ジャーナリストと『魂』が入れ替わってしまった。元の体に戻ることを選ぶまでの一部始終を追うストーリィなんだけど、かなりオカルトチックっス...(汗)。
(10) 『2ちゃんねる』っぽい笑えるトンデモ本を期待しちゃイケません(苦笑)。マジメなメディア論です。
(次点) このホームページ掲載のライヴ・リポートが転載されています。いくら売れても私には印税入んない(苦笑)。...と、思ったら、原稿料が支払われるようです。全く期待してなかったのに(苦笑)。

( '03.1.19)

ヒロくんのプロフィール...このサイトの管理人。CD購入枚数は減ったものの、ライヴに行く回数をなかなか減らせないのが悩み...の音楽マニア。

 

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