−2006年
音楽が印象的だった映画 TOP10− by
mamiyaさん 1：舞台の高揚感、劇場の空気をそっくりそのまま再現したミュージカル映画の成功例。オリジナル・キャストでも好演した主役２名は言うに及ばす、意外にもお莫迦でキュートなブロンド美女がハマり役だったユマ・サーマンの体当たり演技、そして華麗な歌とダンスにも注目。 2：ヘルシンキで小さな食堂を営む日本人女性とその周辺の、穏やかでちょっとおかしな日常。同じ陽水でもEDテーマの「クレイジーラブ」より、市民プールでの遊泳シーンに溶込む「白いカーネーション」がより印象的だった。日本好き少年が異様な拘りを示す「ガッチャマンのテーマ」は更に強力。 3：死神の落した殺人ノートを手に、自ら神となり裁きを下すことに正義を見出す者とそれを阻む者。原作の基本メッセージは損なうことなく、長編コミックの前半をモチーフに一つの作品として無難にまとめ上げたという印象。こと前後編のパッセージ役としてのレッチリ効果は絶大だったのではないか。 4：師匠の逝去を皮切りにつづく落語家一門のお通夜＝寝ずの番に起きた、悲喜こもごもの大騒動。怒濤のような大人の笑い（要は下ネタ）攻撃で食傷気味になりがちな所を、文字通り故人と共に(!)歌い踊る”かんかん踊り”が粋な泣き笑いで引締める。EDテーマの「don't
worry, be happy」も良い選択。 5：実際の猟奇殺人事件を題材とする、J.エルロイの”LA暗黒史四部作”１作目の映画化。娯楽色の強い劇場映画ということで小説のもつ灰汁のようなものは随分薄まった感があるが、レズビアン・バーのショー・シーンでK.D.ラングが歌う、退廃的でどこか物悲しげな「Love
for Sale」は鮮烈だった。 6：化粧品会社とのタイアップで限定web配信された、女性の美しい黒髪にまつわる時代を超えた三つの物語。第三話終盤、教会での結婚式シーンで突如爆発するロックサウンドが、それまでの神聖で静謐な世界観を一気に崩壊させられる神父の悲哀を効果的に表現している。 7：遠く離れた別々の町で各々の家庭を持ちながら、遠い日に交した真実の愛を貫き続けようと苦悩する(?)２人のカウボーイとその家族達の物語。なんか色々と釈然としない部分の多い話だったが（笑）文句無しに雄大で美しいブロークバック・マウンテンの大自然と、それを際立たせるBGMは楽しめた。 8：古い映画のタイトルにちなんだスイートルームが名物の一流ホテルで、大晦日を過ごす客と従業員、その他諸々の人間模様。映画になってもTVになっても、やはり三谷作品の空気はまぎれもなく舞台劇のそれであるのだなと改めて実感させられた作品。その決定打となったのがBGMと挿入歌の使い方。 9：逆「ベルリン天使の歌」とでもいうべきか、何事も巧くいかない冴えない男と天から降り立ったゴージャス美女の出会いと交流、そして別れ？どう考えても日本人受けしそうにないキャスティングで淡々と綴られるモノクローム作品だが、いかにもベッソン作品らしいBGMの選び方はやはり秀逸。 10：ルーブル美術館館長の変死を発端に、ダ・ヴィンチの名作に巧妙に仕組まれた数々の謎を解き明かし、ついには隠された歴史の真実を探り当てる宗教学者と暗号解読官の活躍劇。いかにも謎解きモノらしく、これでもかこれでもかと畳み掛けるBGMには思わず乗せられそうになる（笑） (received
'07.3.21) mamiyaさんのプロフィール...デュラン･デュラン、ジョー･ジャクソン、ポリス、デイヴィッド･ボウイの大ファン。音楽サイト『extraordinaryworld』管理人。
1：プロデューサーズ http://www.sonypictures.jp/movies/theproducers/site/
2：かもめ食堂 http://www.kamome-movie.com/
3：デス・ノート（前後編） http://wwws.warnerbros.co.jp/deathnote/
4：寝ずの番 http://nezunoban.cocolog-nifty.com/main/
5：ブラックダリア http://www.black-dahlia.jp/
6：髪から始まる物語（ショートフィルム三部作） http://www.universal-music.co.jp/kamikara/
7：ブロークバック・マウンテン http://www.wisepolicy.com/brokebackmountain/
8：ＴＨＥ有頂天ホテル http://www.uchoten.com/
9：アンジェラ http://www.angel-a.jp/
10：ダ・ヴィンチ・コード http://www.sonypictures.jp/homevideo/thedavincicode/