−2006年
山岳遭難 TOP10− by
ヒロくん(師匠) (1)
北アルプス・朝日小屋→蓮華温泉の道迷い (9月) 世間を騒がせた山岳遭難のTOP10です。 (1)
北アルプス・栂海新道(親不知→長栂山→)から朝日小屋→白馬山荘→祖母谷温泉を経て下山する予定だった東京都武蔵野市の63歳男性が、最初から年齢的にムリな行程がたたって朝日小屋から蓮華温泉にコースを変更し、下山途中に道迷い。何も変哲も無い単なる道迷い事故ですが、遭難者本人が救助後すぐに自分のホームページ(ブログ)で何の反省も無くことの顛末を語り始めたから大変。『2ちゃんねる』の登山・キャンプ板の「♪パンパカパ〜ン♪ また死にました」スレッドで山岳遭難について議論してる連中が押し掛け、ブログ炎上。ホームページは閉鎖となりました。ほとぼり冷めた今はもう復活してるみたいだけど(苦笑)。 ('07.12.18) ヒロくん(師匠)のプロフィール...仕事、家事、育児に追われているうちに、あっという間に1年が過ぎてしまったと感じているこのサイトの管理人。
(2) 丹沢・大山の道迷い (10月)
(3) 上越国境・仙ノ倉山の気象遭難 (3月)
(4) 八ヶ岳・阿弥陀岳の気象遭難 (3月)
(5) 北アルプス・唐松岳の気象遭難 (3月)
(6) 北アルプス・白馬岳の気象遭難 (10月)
(7) 黒部峡谷・下ノ廊下での行動不能 (9月)
(8) 北アルプス白馬大雪渓の落石 (8月)
(9) 奥多摩・本仁田山の落雷 (4月)
(10) 養老山地・三方山での滑落死 (5月)
(次点) 北アルプス前衛・毛勝山での道迷い(?)
(6月)
(番外編その1) 前日光・古峰ヶ原高原ヒュッテに強盗
(4月)
(番外編その2)
岳沢ヒュッテのオーナー・上條岳人さんの交通事故死
(4月)
(2)
86歳のじいちゃんと、娘、孫2人の4人パーティーで、本格的な登山経験があるのはじいちゃんのみ。じいちゃんが間違った判断をしても、それに疑問を呈する者が居なかったがための不幸。全員救出がせめてもの救い。山では経験が大事だけど、経験が正しい判断の邪魔をすることがたまにある。
(3)
9人パーティーで登山中、ザック・カヴァーが外れそうになったのを直したほんの短い時間に残りの7人とはぐれてしまった女性2人。ホワイトアウトのなか、仲間の姿を捜そうとしたようだけど、結局、仲間は見つからず、凍死...。
(4)
これも3人が凍死。2005〜2006年の冬は、近年にない厳しさだったので、気象遭難が多かったですね。
(5)
気象遭難にハマってしまった登山ガイドと客3人。登山ガイドのみ低体温症で死亡し、客3人は救助。ガイドが命を張って客を守った。ガイドの鑑と言えます。こんな悪天候のなか山にツッコまなければ、さらによかったケド...。
(6)
こっちは(5)とは逆で、ガイドが助かって、客4人が死亡...。低気圧が台風並に発達したのにツッコんだのがマズかったんじゃない?
(7)
例年にない残雪のため通行禁止の措置がとられてたというのに、無視してコースに侵入した中高年夫婦。残雪に阻まれてこのザマ。県警ヘリに救助されてからもなお「通行禁止看板なんか見なかった」などと言い張るんだからねぇ...。
(8)
本格登山ではなく、白馬大雪渓を歩くハイキング・ツアーの22人を襲った落石。直撃を喰らった1人が死亡。この事件からウチの弟子が「雪渓は落石があるから行きたくない」と言い出して困ってます。
(9)
マナスル西壁初登攀者でもあるベテラン登山者が犠牲に。ベテランも雷様にはかなわない。
(10)
72歳の女性が死亡。弟子と一緒に歩いたコースでの遭難事故。このニュースを耳にした時には「どこをどうしたらあのコースで転落死するのか、知りたい!」と思ったけど、一般ルートでも危険はたくさんあるということを後から感じました。
(次点)
地元・富山県にある日本200名山で、一般コースが無い(ベテラン向きの長いルートは開削済み)難易度が高い山。伯母と甥の2人パーティーで登ったまま行方不明に。半年後、白骨化した遺体で発見された。滑落したのか、道に迷って下山不能になったのか、クマに襲われたのか、遭難の原因は永遠に不明。
(番外編その1)
クルマでも来れる無人の山小屋で起こった事件。泊まってた中高年夫婦のうち、男性は金品を奪われたうえ縛られ、女性のほうは拉致された(のちに、無事保護)。おちおち無人小屋に前夜泊も出来ない世の中になったんですね...。
(番外編その2)
近年に無い厳しい冬のため、雪崩で倒壊した岳沢ヒュッテのオーナーが、山の状況を訊こうと、山小屋にヘリで荷上げしたばかりの関係者のクルマに歩み寄ったところ、ひとが近付いてきたことに気付かないクルマに轢かれてしまった...。小屋倒壊とオーナー急死...岳沢ヒュッテは災難続き...。