2007年なんでもTOP10

−2007年 BOOK TOP5−

by Sweeperさん

1. 『ナチスの発明』武田知弘 著 彩図社
. 『米中代理戦争の時代』藤井厳喜 著 PHPペーパーブックス
. 『偽装国家』勝谷誠彦 著 扶桑社新書
. 『下流社会第2章』三浦 展 著 光文社新書
. 『ヒューマン2.0』渡辺千賀 著 朝日新書

(1位以外は順位なし)

これも2007年BOOK TOP5、です。2007年表紙と中身がこれだけ衝撃的だったことはありません。TOPは「ナチスの発明」。
ものの見方を変えてしまうほどの面白さがあります。2007年の読書の傾向は偏りがあるので気をつけないといけない(でも面白いので仕方がないかも)。

1. 『ナチスの発明』武田知弘 著 彩図社
ナチスがこの現在に恩恵を与えたものがいくつもある、という挑発的な本。
事実、ロケット、ジェット機、ヘリコプター、大衆車、ガン対策、リニアモーターカー、テレビ電話などなど手放しで称賛すべきではないところもあるけど、第二次大戦後現代生活に欠かせないものを提供する礎を世界に散らばったその科学者たちが貢献したことは否めない事実なのでしょう。

. 『米中代理戦争の時代』藤井厳喜 著 PHPペーパーブックス
なかなか中国政府にとっては刺激的な著書だ。
中国共産党政権を真っ向批判している。つまり、アメリカと日本との同盟の切り崩し工作をして日本でも親中国共産党政権が出来るように画策している、中国共産党をストレートに批判している。まあ、独自な論法は唸らされるけど、其のあとがどうも納得がいかない。
日本の核保持、コイズミヤスクニ参拝支持、改憲による自衛隊「軍隊化」など、眩暈がしそうな危険な発言もいっぱい。。。
しかも本の最後のほうに書かれているので、結論としてそういう主張をしているのだと思われる。

. 『偽装国家』勝谷誠彦 著 扶桑社新書
百歩譲ってこの人好きではない、書き方が乱暴だし、TVに出てきてもどこか相手を馬鹿にしているような態度取るし。。。
でもこの内容は新聞が書けないTVで放送できない、でもシガラミのない自由な意見が事実が述べられている気がします。
対馬問題(何故竹島でなくて対馬なのか?)や国家安全保障問題についてはやるせない気持ちになってきます。

. 『下流社会第2章』三浦 展 著 光文社新書
前作もそうだったけど、データ中心の考察が多く(確かにいい加減な思いつきではないのでその点は評価されるべきでしょうが)、読むモノとしては重さというか読んでいて資料を呼んでいるという感じが前作より強い。データはうそをつかず、一般的に考えがちな傾向とは別な数字が上がってくることがある。この本はそういう読み方ができるかもしれない。

. 『ヒューマン2.0』渡辺千賀 著 朝日新書
シリコンバレーで働く事のあれこれを面白おかしく軽く書かれていてあまりシリアスにならずに読み進めることが出来る。
軽いな〜という印象が本の後半以降結構〆に入ってくるからか、なかなか核心を突いたことをいうようになる。
このあたりのくだりでこの本の評価が決まる、もう一度気が向いたら読んでも良いなって。

(received '08.2.23)

Sweeperさんのプロフィール...故・ウクレレ前田さんのブログ『裏声喫茶』の常連さん。7年続けて『なんでもTOP10』に参加いただき、こっちのほうでもすっかり常連さん。どうもありがとう!

 

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