2008年なんでもTOP10

−2008年 に聞いたり知ったりした音楽 TOP24−

by Toneさん

1位 +/-{plus/minus} / "Xs On Your Eyes"
1.5位 Article One / "Colors and Sounds"
1.5位 Extreme / "Saudades De Rock"
2位 Starfield / "Beauty In The Broken"ならびに"I Will Go"
2位 Bon Scott時代のAC/DC
以下順位なし
・Switchfoot / "The Beautiful Letdown"
・Casting Crowns / "Lifesong"
・Creed / "Human Cray"ならびに"Weathered"
・Hillsong UnitedとかDelirious?とか
・Stryper / "To Hell With The Devil"はじめいくつかのアルバム
・Bob Marley
・萩原ゆたかさん
・アイ・ドント・ノウ
・OURS / "Mercy...Dancing for the death of an imaginary enemy"
・Burt Bacharachのコンサート
・Versus
・Loudness / "Thunder In The East"
・Danger Danger
・Firehouse
・Def Leppard / "Songs From The Sparkle Lounge"をはじめとするいくつかのアルバム
・Motley Crue / "Saints Of Los Angels"
・Yngwie Malmsteen / "Perpetual Flame"
・Judas Priest / "Nostradamus"
・Rush / "Roll The Bones"

今年はわりとお給料をもらっていたので、わりとたくさん、新譜とか中古CDとかあさって聞いていた気がします。
義務的(?)に勉強を続けているHR/HM関係とか、クリスチャン関係のCCMのカテゴリに属するものに手を染めてみたりとか、その他のものもいろいろジャンル問わず聞いた気がしますが、でも新譜よりは古いのが多かったですね。
とりあえず、思い出せる中で、列挙しやすいものに限り。

1位 +/-{plus/minus} / "Xs On Your Eyes"
今年は良い作品にいっぱい出会ったと思うんですが、やっぱり一番にするとしたら、これになっちゃうと思います。やっぱり今、私にとっていちばん大事なバンドなので。
期待通りというべきか、平凡な出来というべきか、期待のはるか上というべきか。よくわかりません。作風としては1st、2nd、3rdと、それぞれ違った作風の、それぞれの良いところの延長線上として正しい方向性だと思います。そして今まで以上に非常にクリアで透き通った強靭なロックを感じます。
そして10月の来日、東京公演を2つ見ました。なんと前身バンドのVersusと一緒になっての来日でした。渋谷nestでのメイン公演は非常に熱く、ラストの"Megalomaniac"では、今までで音楽でここまで泣いたことないってくらい号泣してしまいました。メンバーさんとも話すことができて、昨年オースティンで見たこととか伝えました。「ニューヨーク来るなら連絡してよ」って、本当に行っちゃうぞ?(笑)
ということで、2008のベストライヴも+/-{plus/minus}でした。マジで惚れたバンドだと思います。
http://www.plusmin.us/

1.5位 Article One / "Colors and Sounds"
カナダの、CCMというのか、クリスチャン系にカテゴライズされるロックバンドです。サウンドとしては、バイオリンの音と、キーボードの音を、工夫された曲展開と良いメロディでまとめている感じ。やはりクリスチャンらしいメッセージ性と、サウンドのユニークさを私としてはとても評価していて、1位にしてあげても良いくらいなんですが、大好きなプラマイにはかなわなかった感じです。自分のやっているポッドキャストで紹介したら、輸入盤ヒットとかいって3ヵ月後くらいに日本版が発売された。ひょっとしてプロモーションに一役買ってしまったのかも。だとしたら嬉しいな。収録曲の中でも、 "Searchlights"という曲がお気に入りです。すごい曲だと思う。
http://www.articleonemusic.com/

1.5位 Extreme / "Saudades De Rock"
毎度ながら順位をつけるのが難しいので小数点になってしまいます。
今年は、15年以上ぶりのヘヴィ・メタル豊作の年だったと思うのですがどうでしょう。
ベテラン、若手を問わず、あらゆる大物が新譜を発表するわ、デトロイト・メタル・シティは大人気になるわ、あげくは永遠に出ないと思われていたGuns n'Rosesのアルバムまで発売してしまうし。
その中でも、メタルというよりは、ストレートなハードロックですが、ロックの本道として、いちばん意義がありすばらしいと思ったのがこのExtreme の新作でした。
まるでこれはZeppelinの新作かと思ってしまうような王道のグルーヴロック、正しくQueenやAerosmithやVan Halenっぽい作風。彼らにはこれらの大物を正しくパクる資格があるように思う。それぞれの活動を経験し、メタル全盛の時代では出来なかったであろう、これが本当のExtremeのロックなのかもしれない。と思いました。まあ、どうせアメリカではそれほど売れてないんだろうけど。
12月に渋谷でのコンサートを見ました。ドラムのケヴィン君がすばらしく、バンドの状態も完璧に近く、最高のロックコンサートだったと思います。 2008年に見たベストライヴの3位かな。コンサート自体、そんなに見てませんが。

2位 Starfield / "Beauty In The Broken"ならびに"I Will Go"
これまたなぜだかカナダのバンドで、CCM、クリスチャン系のバンドです。
先述のArticle Oneのつながりで発見したのですが、こちらも素晴らしい。バンドとしての格やスケールではこちらの方が2枚くらい上に感じますし、また、実際キャリアや売り上げも彼らの方が上のようですが(?)、Article Oneの方が新鮮なチャレンジを感じたのでそちらを順位を上にしました。日本でいうとスピッツみたいな、さわやかで良質でキャッチーなメロディをたくさん提供してくれている感じです。やはりクリスチャン的なメッセージが強く、キャッチーながらもそのメッセージがブレないあたりに底力を感じます。なんだかんだ言ってかなーり愛聴しちゃった。
http://www.starfieldonline.com/

2位 Bon Scott時代のAC/DC
もともとAC/DCは好きだったんですが、Brian Johnson時代のものしかきちんと聞いていませんでした。今年は"Let There Be Rock"と"Highway To Hell"を聞いてみたんですが、あまりのあまりに凄過ぎて文字通りにぶっとんでしまいました。
ロックの本質が凝縮されまくってて即死状態でした。今まで好きだったBrian JohnsonのAC/DCがかすんでしまいました。どっちかというと人生で総合1位にすべき出来事ですが、あまりに今更なのでこのあたりにさりげなく置いておきます。
新譜の"Black Ice"も聞きました。そういう意味では新譜もちょっと古い時代に作風が戻っている感じでやはり文句なく気に入りました。おそるべしAC/DC。崇拝すべしロックンロール。このアルバムやAC/DCに限らず、今年はロックというものの偉大さを学んだ一年だったと思います。

以下順位なし

・Switchfoot / "The Beautiful Letdown"
クリスチャン系バンドの中ではもっとも売れているうちのひとつではないかと思われるこのバンドをチェックしてみました。代表作のアルバムを。クリスチャンの方の家に行くと必ず置いてある感じです。サウンドは一言で言ってしまうと売れ線のオルタナなんですが、サン・ディエゴ出身のサーファー集団ということで、やたら太陽の光がさんさんとまぶしい感じなのがたまりません。ちょっと、まぶしすぎるくらいです。そして、やっぱりメッセージ性が強いです。
http://www.switchfoot.com/

・Casting Crowns / "Lifesong"
これも相当売れているクリスチャン系のバンドということでチェックしてみました。ところが基本的にかなりカントリーであり、なんだか白人の演歌といったステレオタイプなサウンドにちょっと苦手な感じでした。しょせんクリスチャン系はナッシュビルあたりに中心の市場があるようでどうしてもカントリー寄りの音楽が多いようです。しかし聞き込んでいくうちにやはりクリスチャンらしいすがすがしいメッセージを感じ取り、やっぱ良いなあと思えるようになりました。
しっかしクリスチャン系のバンドは、ちょっと油断するとどれもギターがU2みたいになっちゃうのはどうにかしてほしいです(笑)

・Creed / "Human Cray"ならびに"Weathered"
今更っちゃあ今更なんですが、これもクリスチャン色の強いヘヴィロックということで、なにげなくチェックしてみました。そしたらこれがかなり素晴らしかったです。曲構成やギターサウンドも素晴らしいんですが、なんか妙にエモーショナルなバラードが素晴らしく、結構愛聴しちゃいました。 "Weathered"の方が良かったかな。ギターサウンドは、Dual Rectifier丸出しの現代ヘヴィロックの典型ですね。

・Hillsong UnitedとかDelirious?とか
近年は、クリスチャンの教会とかでも、普段の賛美歌に、オルガンとかじゃなく、ロックを演奏するところが多くなってるみたいで、お世話になってるところでも、毎週のように演奏してました。このHillsong United(オーストラリア)とか、Delirious?(イギリス)とかが、代表的なところみたいです。なんか、コード進行とかが、非常にシンプルなので、逆にちょっとあざといじゃん、と正直思いました。同様にテキサスとかナッシュビルあたりの歌手さんはやっぱり演歌カントリーが多いしね。でも、そんなシンプルで前向きなロックが存在できるのは今時こういう場所くらいじゃないかとも思います。

・Stryper / "To Hell With The Devil"はじめいくつかのアルバム
うちの嫁が突然、Stryperのコピーバンドをやると言い出しまして参りました。
クリスチャン・ヘヴィメタルの先駆けとして、ほとんど時代のあだ花的な、黄色と黒のストライプを来た80年代のこのバンド。いや、今も活動してますけれど。
おかげで、代表的なアルバムを3,4枚聞いてみましたが、いやなかなか良い正統派ヘヴィメタルです。曲構成や作曲の面であまり美しくないのが気になるんですが、メロディやアイディアには確かに「神の」インスピレーションがあるし、少なくともマイケル・スウィートのヴォーカルは超絶というか超絶のもうひとつ上くらいです。ギターサウンドも重厚だし、やたら「信念」とか「faith」という言葉となじみの良い正統派ヘヴィメタルとしては、Judas Priestと比較しても良いくらいのバンドなのではないかと思います。2005年の再結成アルバムも、力の抜けた、説教臭さも抜けた(笑)、自然体のハードロックになっていてとても好印象でした。

・Bob Marley
なぜだか、今年ちょっとレゲエバンドも手伝っておりまして、その関係で、ライヴアルバムを二枚だけ聞いてみました。レゲエとは、田舎でハッパ吸ってのんびり過ごす音楽かと思っていましたが、本当は宇宙旅行についての音楽だということがわかりました(笑)

・萩原ゆたかさん
http://blog.goo.ne.jp/yutakahagiwara
実際に知り合い系のミュージシャンさんとしては、やはりこの方をよく聞きました。2007年のクリスマスにお会いして、クリスチャン系の音楽やそっちの世界に興味を持つきっかけになりました。クリスチャン系の音楽で活動されてる、いわゆるゴスペル系というのか、ミュージシャンさんは、たくさん居られると思いますが、活動姿勢とか、音楽的な純粋さであるとか、ある意味、インディーズミュージシャンのあり方の、ひとつの理想形ではないかと思います。

・アイ・ドント・ノウ
http://www.geocities.jp/idontknow0218dead/index.html
知り合いの一人で、以前から応援していますが、今年は下北沢シェルターでのワンマンも成功させたし、時雨みたいに、このバンドもそろそろブレイクしないかなー、いや、どうかな、本当にアンダーグラウンドだしね。

・OURS / "Mercy...Dancing for the death of an imaginary enemy"
春になぜだか参加した映画祭で、ここのバンドのギターのLockeくんと知り合いました。聞いてみると結構キャリアも長いのね。Lockeくんは最近参加した人だから若いけれど。
U2をもっとおどろおどろしくしたような、そんで演劇のステージかというような美しく劇的な楽曲。やっぱね宗教色が強いね。そんでね、ヴォーカルがとても印象的。日本ではあまり知られてないみたい。
なぜかホームページで曲聴き放題なのでチェックしてみたらいいかも。また会えるといいな。
http://www.ours.net/

・Burt Bacharachのコンサート
初心者ながらにもはやすっかり大好きになってしまったバカラックですが、なんと来日公演がありました。でっかいホールで、何人かのシンガーと、オーケストラ引き連れて。ひょっとすると最後の来日になるのか。プラマイよりはどうしても贔屓の点で、二番目になってしまうけれど、このコンサートは素晴らしい体験でした。メロディにあふれる感情でいっぱいで、最初っから最後まで涙が流れっぱなしでとまらないくらいのコンサートでした。じいさんがしゃがれ声で、Alfieとか歌われた日には、そりゃ泣くって。2008年のベストコンサートの2位。

・Versus
+/-{plus/minus}と一緒になっての、再結成Versus、まさかの来日。
管理人のヒロくんさんには申し訳ないんですが、まだアルバムはちゃんとチェックしてません(汗)
でも、ライヴはとても素晴らしかった。ベースヴォーカルのお姉さまや、リチャード氏とか、ライヴの後もずっと会場に普通に居らっしゃいました。貴重だったんだろうと、思います。Tシャツ買っちゃった。

・Loudness / "Thunder In The East"
今年も古いHR/HMをたくさん聞きましたが、恥ずかしながらラウドネスも、ちゃんと聞いたのは初めてでしたが、ぶっとびました。ここまで根性入った、誇り高き日本人のヘヴィメタルだったとは! そうこう言っていたら樋口さんが亡くなってしまい衝撃でした。来年もいろいろ聞いて勉強したいと思います。

・Danger Danger
'90年前後の華やかだったポップなヘアメタルバンドを聞くのがひとつの趣味になってますが、その最たる例としてこのバンドを聞いてみました。1stと 2ndを聞いてみましたが、もう絵に描いたようなヘアメタルバンドの完成形、アイドルのようなルックス、高度な演奏テクニック、セクシーなヴォーカル、キャッチーな楽曲、そして日本でのウケのよさ、と、もう完璧です。大満足。

・Firehouse
'90年前後の華やかだったポップなヘアメタルバンドを聞くのがひとつの趣味になってますが、その一環。ファーストは少年の頃に聞いていたし、2003年のアルバムも聞いていたけれど、とりあえず2ndを聞いてみた。こんなに真面目で正直なアメリカン・ハードロック・バンドだったのか。好印象。

・Def Leppard / "Songs From The Sparkle Lounge"をはじめとするいくつかのアルバム
Rushと同じく、これもなぜかうちの嫁が大好きだということで今年もよく流れてました。今まであんまし聞いてなかったんだけれど、これはロックだ。まるでロックという音楽のひとつの典型だ。あまりにもユニオンジャックが似合う、ブリティッシュなハードロックのひとつの原型。こういうのを国民的バンドというんだろうと思う。国民的な大衆ロックという意味でオアシスどころの話じゃない気がする。嫁に行こうといわれて武道館でのWhitesnakeとのコンサートも見に行きました。Whitesnakeの方が、個々の演奏では上だったような気がする。でも総合力とチームワークで、Def Leppardの方が上回っていた印象。HR/HMコンサートの見本のようなよい体験だった。また見たいと思わせてくれた。おそるべしロック、おそるべし Def Leppard。

・Motley Crue / "Saints Of Los Angels"
これも今年出ていたHR/HM系の大物の新作の中で好印象だった。LAメタルとかヘヴィメタルの華やかだった時代とか過ぎ去ってとっくに久しいけれど、ロサンゼルスは今でもずっと俺たちのものなんだと言わんばかりの華やかでいかがわしいロックを宣言してくれただけで功績大ではないかと。

・Yngwie Malmsteen / "Perpetual Flame"
ついつい惰性で聞いてしまった新作。ティム・リッパー・オーウェンズのヴォーカルが個性が強すぎてイングヴェイの世界観に水と油でまったく合っていない。
けれども、それはそれで面白い。内容はいつもどおりと言ってしまえばそれまでなんですが、ギタープレイ含めクオリティはとても高いと思います。ほんと今年はHR/HM系は聞くべきものが多すぎ。来年あたり世界が終わるんじゃないか。

・Judas Priest / "Nostradamus"
これもHR/HM系ベテラン大物の新作。僕は前作はオッケーな人だったんですが、今作はある意味でちょっと退屈な作風かもしれません。ただ、コンセプトアルバムでロックオペラな作風とか二枚組みとか、とっつきにくいですが、幸い、演奏や音質などクオリティ自体は往年のJudas Priestに劣らず高いと思うので、ゆっくり聞く時間さえあればとても楽しめると思いました。

・Rush / "Roll The Bones"
これも嫁さんが異常に気に入っていてよく流れるんですが、今年は'90年前後のメタルが聞きたい流れでこのアルバムを買って聞いてみました。わくわくするような冒険っぽさと、大人のロックの哀愁が両方感じられて良いですね。

他にもいろいろ聞いたと思うんですが省略で。

(received '09.1.4)

Toneさんのプロフィール...最近たわむれにクリスチャンになってみました。2009年は無理矢理アメリカでライヴしに行ってみようかと思います。http: //www.myspace.com/imaritones (御本人による自己紹介)

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