2008年なんでもTOP10

−2008年 安く入手した旧作・安かった順 TOP10−

by KENさん

・Syd Barrett“FIRST TRIP”
・杉本拓『doremilogy』
・角田俊也『間口港の低周波』
・PIG『SINSATION』
・Mahavishnu Orchestra“THE INNER MOUNTING FLAME”
・PUFFY『SPIKE』
・PUFFY『PRMX』
・ノイマン指揮『マーラー:交響曲 第1番「巨人」』
・布袋寅泰『fetish』
・UB40『好きにならずにいられない』

(使用写真以外は特に順位に指定なし)

・Syd Barrett“FIRST TRIP”
シド・バレットの、初のLSD体験を録画したドキュメンタリー・フィルム。ケンブリッジの丘で吠える無声映画のような前編と、ピンク・フロイドの面々も登場する後編とに分かれている。初々しいシドの姿を見られると同時に、LSD体験のドキュメントとしても重要な作品。当初は5,000本限定のVHSとしてリリースされ、のちに限定生産ではあったがDVD化した。その希少なDVDをもらった。0円。かなり観てる。

・杉本拓『doremilogy』
 
ソロ・ギターと、3本のギターでの純粋な「音」が楽しめる音響作品。音楽において、あるパッセージの複数を含むことと、そのパッセージを指示することとの違いをもたらすものとは何なのか?……音響作品の鬼才、角田俊也氏もミックスなどに関わっている。新品だけどもらったんで0円。

・角田俊也『間口港の低周波』
 
タイトルどおり、港の低周波を録音した作品。聞こえない音をも取り込み、静かに横たわる「音」。もはや「音楽とは何であろう?」と考えさせられる。モノクロのジャケットが美しい。新品だけどもらったんで0円。

PIG『SINSATION』
 インダストリアルの申し子、レイモンド・ワッツによるソロ・ユニット、PIG。テクノでありインダストリアルでありメタルでもある音楽性は、しかし英国風の精神性が出ており、よく比較されるナイン・インチ・ネイルズなどよりクリアに聴ける。BUCK-TICKの今井寿がギターで参加。ハードオフのジャンク品で50円で買いました。

Mahavishnu Orchestra“THE INNER MOUNTING FLAME”
 イギリス人の超絶ギタリスト、ジョン・マクラフリンを中心に結成されたマハヴィシュヌ・オーケストラが作り上げた傑作デビュー・アルバム。緊張感あふれるなかに鋭い早弾きギターと錯乱のヴァイオリンの響きが刺激を与えてくれる音楽性は、ジャズやフュージョンというより、クロスオーヴァーでありプログレッシヴ・ロック的でもある。とにかく刺激的なすばらしいアルバムだが、ハードオフで84円で買いました。しかもリマスター盤。わはは。ちなみに、輸入盤なのだがブックレット内にアルバムと各曲の邦題を書いたメモが入ってた。そんなに大切なら安売りしなけりゃいいのに……。

PUFFY『SPIKE』
 どことなく洋楽志向が垣間見られる、アルバム曲勝負の挑戦作。シングル曲は「海へと」ぐらいじゃないかな? そんななかでも「エヴァンゲリオン」の名台詞をサンプリングしている「Destruction Pancake」なんて素敵。ブックイオフで250円。パフィーはいつも安くなってから買う。

PUFFY『PRMX』
 パフィーの代表曲群を様々な人々がリミックスした企画盤。元ピチカートの小西とか、FPMとか、キャプテン・ファンクなどメンツも豪華。なかでも「アジア!」を繰り返すマルコム・マクラーレンのリミックスが面白い。アナログとでは収録曲が違うらしい。ブックオフで250円。

ノイマン指揮『マーラー:交響曲 第1番「巨人」』
 マーラーの代表的な交響曲をチェコ・フィルの演奏とノイマンの指揮で堪能。他の太く甘い曲に較べるとやや窮屈と評されるが、マーラーの真髄はそんな単純な燃焼じゃない。抽象的で甘美な想いや安らぎの旋律から、無慈悲に肉体を裂く湿度のない刃物のような響きも。ノイマンの指揮はそのリアリティを描き出している。ブックオフで250円。

布袋寅泰『fetish』
 すっかりポップになった布袋が、またちょっとロックっぽくなってきたかな、というアルバム。個人的な目玉はジャパンの「LIFE IN TOKYO」のカヴァー。っていうかそれ目当てで買いました。まぁ294円だったし、いいか。ハードオフにて。

UB40『好きにならずにいられない』
 レゲエ・グループのなかでもポップ性を強く見せるUB40。その活動15年めに発表された傑作。大ヒット曲「好きにならずにいられない」を含み、また単なる「スッチャカ、スッチャカ」ではなく、打ち込みなどが入って全体的に大人な仕上がりになっている。ブックオフで300円だったから喜びだ。これをもとにして短編小説も書いたんで、興味があったら
ウチのサイトを覗いてみてください。

(received '08.12.18)

KENさんのプロフィール...プログレシヴ・ロック研究サイト『KENの生悟り』管理人。コンテンツの一つである『月の裏側』では、世界で一番詳細な天野月子研究が読めます。

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