2009年なんでもTOP10

−2009年 編集盤・再発など TOP10−

by KENさん

(1) 安藤裕子『THE BEST '03〜'09』
(2) チープ・トリック『at 武道館(レガシー・エディション)』
(3) ジョージ・ハリスン『オールタイム・ベスト』
(4) ヴァセリンズ『エンター・ザ・ヴァセリンズ』
(5) マイルス・デイヴィス『カインド・オブ・ブルー(レガシー・エディション)』
(6) Harmonia & Eno '76『TRACKS AND TRACES REISSUE』
(7) ベン・フォールズ『ベン・フォールズ・ファイル 〜 コンプリート・ベスト・オブ・ベン・フォールズ・ファイヴ&ベン・フォールズ』
(8) ブラー『ミッドライフ[ビギナーズ・ガイド・トゥ・ブラー]』
(9) V.A.『ディレクターズ・カット ウッドストック 愛と平和の3日間』
(10) SOFT BALLET『INDEX - SOFT BALLET 89-95』

(1) 6年間の軌跡から厳選されたベスト盤。コアなファンには物足りない選曲らしいが、初心者には充分だ。ちなみに全曲リマスター音源なのでファンも買いかも。初回盤はDVDつきで、デビュー曲「サリー」から新曲「はじまりの唄」まで全曲のミュージック・クリップを完全収録。てことはビデオ・クリップ集は出さないんだろうな。んじゃ必携だ。ポップでキッチュ、そしてメロウでいいですよ。2009年で最も聴きました。

(2) バンドと武道館の名を全世界に轟かせた、チープ・トリックの名作ライヴ・アルバム『チープ・トリックat武道館』が発売30周年を記念した豪華盤として再登場! 伝説のステージ・パフォーマンス映像がついにDVD化された3CD+DVD作品。目玉であるライヴ映像は1978年4月30日に撮影されたもので、撮影されたフル・セットがパッケージ化されるのは今回が初めて。本作は何度も再販されたけど、これこそ決定版。前から欲しかった名作ライヴなのだが、これぞと思い迷うことなく購入。

(3) オリヴィア・ハリスン選曲によるオールタイム・ベスト(これは日本側の勝手な邦題)。マニアにとっては文句ばっかりな内容ですが、ジョージ初心者向けにはいいです。だからこそビートルズ時代の曲を、それもソロでのライヴ演奏で収録し、『ブレインウォッシュド』の曲まで入ってるんです。あくまでこれは「ソングス・バイ・ジョージ・ハリスン」であり、ベストと考えない方がいいでしょう。

(4) 92年にサブ・ポップより発売された編集盤『ザ・ウェイ・オブ・ザ・ヴァセリンズ:コンプリート・ヒストリー』をベースにした編集盤、同作収録曲をメンバー自らが新たにミックスとマスタリングを施し、さらにこれまで未発表であったデモ音源やライヴ音源(83年ブリストル、88年ロンドン)が追加された全36曲入り全曲盤。ジャケット・アートワークも新たなものが採用されている。

(5) 1959年にリリースされた「マイルス・ジャズ」を代表する永遠の名盤のレガシー・エディション。海外でメモリアル・ボックス・セット『Kind Of Blue 50th Anniversary Collector's Edition』(輸入盤のみ)を、2CD+DVD(日本語字幕付)+簡易版ブックレットの仕様でデジ・パックにパッケージングしたもの。今作にはボックス・セットの音源と映像はすべて収録され、ブックレット+PDFファイルにて文章もほぼ完全に揃えることができます。未発表トラックをはじめ、「ソー・ホワット」の完全未発表ライヴ音源などが収録されたこのレガシー・エディションで、ジャズ界の歴史に名を残すマスターピースをもう一度味わってみては? 完全生産限定盤なので、コアなマニアでなくともジャズ・ファンならチェックは忘れずに! 僕はこれでジャズに目醒めました。

(6) ハルモニアにイーノ大先生が参加した76年録音のアルバム。2曲が追加収録されたのを機に購入。アンビエントじゃあるが、どこか肉感的な味わいがある。イーノが1曲でヴォーカルも担当しています。正直すげぇ好き。何も考えたくない時に流しておくといいかも。

(7) ベン・フォールズの決定的ベスト盤。ソロ作品からはもちろんのこと、ベン・フォールズ・ファイヴ時代の楽曲も含めた選曲で、CM曲、タイ・アップ曲、大ヒット曲、話題曲を総ざらい。また「HIROSHIMA(B B B Benny Hit His Head)」を日本語詞で歌った「ヒロシマ〜ステージからまっさかさま〜」が初CD化されることでも話題に。アンジェラ・アキとの共演も。生産限定盤にはクリップ集DVDつき。

(8) オアシスと並び、ブリット・ポップの2大英雄となったブラー。本作はシングルス同然だった以前のベストと違い、バンドの意思が加味された、シングル曲だけでなくアルバム曲も豊富に収録した、まさに「ビギナーズ・ガイド」。初心者向けなだけでなく、ブラーのそこはかとないシニカルな姿勢を感じるには、こちらのベストの方がお薦め。グレアムを再び迎え入れたデーモンが今後どう動くか。その新たな出発点となるベストだ。

(9) ロックの伝説的祭典「ウッドストック」40周年を記念したDVDが登場。ジミ・ヘンドリックス、ザ・フー、グレイトフル・デッド、ジャニス・ジョプリンほか、豪華ミュージシャンが出演する本編に加え、170分にも及ぶライブ映像やインタヴューなどを収録した4枚組。動くジミヘンを見たかったらまずこれを見たまえ。

(10) アルファ〜ビクター時代の版権がクリアできた全音源をフジマキによるリマスターですべて収録された141曲入りボックス。なので前のビクター時代ベストにおまけ収録されたレアなヴァージョンや『FORMs』の音源は入っていない。問題はアルファベット順の収録となっていて、流れなど関係なしに「インデックス」であること。ファンの間でも賛否両論です。ボーナス・ディスクとしてライヴ使用バック・トラック10曲を収録した音源つき。しかし、正直「歌のお兄さんがいれば……」とも思ってしまう。けど最大の問題点は廃盤ばかりなのにこうしたものが限定発売なことだ。しかもリマスタ音源はオリジナルと明らかに違っているものもある。あーマニア泣かせ。通称「糞箱」。

(received '09.12.26)

KENさんのプロフィール...プログレシヴ・ロック研究サイト『KENの生悟り』管理人。コンテンツの一つである『月の裏側』では、世界で一番詳細な天野月子研究が読めます。

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