2009年なんでもTOP10

−2009年 ベスト・アルバム10−

by ヒロくん(師匠)

(1) 凛として時雨『just A moment』
(2) THE XX『XX』
(3) MiChi『UP TO YOU』
(4) バニラビーンズ『バニラビーンズ』
(5) 矢野まき『本音とは愛よ』
(6) 福原美穂『RAINBOW』
(7) MORRISSEY『Years Of Refusal』
(8) WHITE LIES『To Lose My Life...』
(9) PARAMORE『Brand New Eyes』
(10) THE AIRBORNE TOXIC EVENT『The Airborne Toxic Event』

 個人的には、2009年は洋楽よりも邦楽での収穫が多かったと思えた年でした。

(1) 『フジ・ロック』の『WHITE STAGE』出場など、インディーズ時代にすでにある程度の地位を築いてた3人組が、満を持してメジャー・デビュー。ハイ・トーンの男女ツイン・ヴォーカル、ピエール中野の手数の多いドラミング、奔流のような激しいサウンドと静かな曲とのコントラストが面白い。インディーズ時代からのファンには345のヴォーカル・パートが少なく不満かもしれないけど、メジャー・シーンへの名刺代わりには十分過ぎるくらいの作品。

(2) サウス・ロンドンを拠点とする、20そこそこの男女4人(現在、メンバーが1人脱退し3人)によるユニットのデビュー作。ドラマーの代わりにリズム・ボックス担当者が居るのが今風か。こちらも男女ツイン・ヴォーカルがウリだけど、妖しく頽廃的な空気が漂う。

(3) インディーズでの活動で注目を集めた日英ハーフの女性シンガーのメジャー・デビュー作。インディーズ時代は全曲英詞のダンス・チューンだったけど、この作品ではロック色を強め、歌詞も日本語混じりになり、一般大衆向け仕様になってる。このアルバムを初めて聴いた時、そのピコピコ具合にしょーじき「ハズレを掴まされちゃったかな」と思ったけど、ピコピコ・サウンドのあまりのくだらなさに大ウケ。以後、すっかり愛聴盤になってます(苦笑)。

(4) 音楽雑誌『CROSSBEAT』連載中の吉田 豪のコラムにて「今月の一枚」に推されてるのをみて買ったスウェディッシュ・ポップを演る女のコ2人組のデビュー作。「『お仕事』でスウェディッシュ・ポップを演らされてます」感がありありだけど、ブレインたちがしっかり仕事をしてるせいでなかなかの充実した仕上がりになってます(苦笑)。このアルバムも、あまりのくだらなさに大ウケし、すっかり愛聴盤になってます(苦笑)。

(5) フル・アルバムとしては'05年の『いい風』以来となる久々のアルバム。「矢野真紀」から「矢野まき」に変更し、再出発の意気込みを感じさせる充実作となっており、2ndの『そばのかす』の頃の、情念の籠った『まきめ』の歌が堪能出来る。こんな力作をリリースしたばかりだというのに、活動停止を宣言なんて、あまりにも勿体無い!

(6) 札幌ローカルではすでに人気を築いてた女性シンガーの全国進出デビュー作。マライア・キャリーの曲を歌ってオーディションを通過したという経歴から分かるとおり、マライアからの影響が大のサウンドで、サンディ・トムやコリーヌ・ベイリー・レイからも楽曲提供を受け、日本では殆ど無名のAmanda Stottのカヴァーを演るなど、洋楽志向が強い。歌唱力も抜群。制作陣のなかに皆川真人サンの名前をみつけ、苦笑...。

(7) '90年代までのようにシーンの中心で話題になることは無くなったものの、地道に'00年代も活動を続けてたモリッシー。バック・ミュージシャンを若手で固めた本作では、彼らからのインプットが刺激になったのか実に若々しい。'90年代前半までの彼のソロ・キャリア黄金期を彷佛とさせる快作。

(8) その暗い歌詞世界に注目が集まる英国の3人組のデビュー作。暗いと言われるワリには楽曲じたいはポップで聴き易い。どこか飄々としたハリー・マックヴェイのヴォーカル、ダサく古臭いシンセの音色など、聴いてて暗くなるどころか逆に、ユーモラスな音像に思わずニヤリ。暗さをウリにしてるのも、ある種のジョークじゃないかと私は思っとります。

(9) 紅一点のヴォーカリスト、ヘイリー・ウィリアムスを中心とするパンク・バンドの3rdアルバム。アタマ2曲のあまりの激しさに思わずヒイてしまったけど、3曲目の“Playing God”が凄くポップで親しみ易い曲。で、この曲が潮目となり、それ以降は概ねポップで明るい曲が続く。“Playing God”はホントにイイ曲で、もし、誰かから「2009年の1曲を選べ」と言われたら、迷わずこの曲にするよ。

(10) 明るく突き抜けて、カラカラ乾いた音...如何にもU.S.インディーズな音を出す、女性ヴィオラ奏者を含む5人組の1stアルバム。“Happiness Is Overrated”には、RCサクセションの“雨上がりの夜空”ソックリな歌メロが出てくるので、清志郎追悼盤としてもよく聴きました(苦笑)。

 他によかったのは、アンバーリン、ケイジ・ジ・エレファント、より子、アリス・イン・チェインズ ...といったところです。

('09.12.25)

ヒロくん(師匠)のプロフィール...1年で10 kgの減量に成功し、腹囲もマイナス10 cm となり、メタボ検診を無事にくぐり抜けたこのサイトの管理人。

 

INDEX