−2011年
ミステリー TOP10− by
ヒロくん(師匠) (1)
深木章子『鬼畜の家』 2011年はミステリをたくさん読んだ。しかも、文庫本になってるような過去作だけでなく、バリバリの新刊もたくさん読んだ。お蔭で、初めて『週刊文春』や宝島社の『このミステリーがすごい』の向こうを張ってこのようなランキングが発表出来る運びになりました。 (1)
島田荘司センセイが選考委員を務める『ばらのまち福山ミステリー文学新人賞』の本年度の受賞作。6組のインタヴューを組み合わせる構成が面白かった。真相に気付くひとはどれだけ居ただろう? 他には、歌野晶午の『密室殺人ゲーム・マニアックス』もオモロかったけど、過去作の『密室殺人ゲーム王手飛車取り』、『密室殺人ゲーム2.0』があってこその面白さだと思うので、選外にしました。 ('12.1.1) ヒロくん(師匠)のプロフィール...中学3年生から高校時代まで1ヶ月に10冊ミステリを読んでた頃の読書熱が完全に甦ったこのサイトの管理人。
(2) 西澤保彦『彼女はもういない』
(3) 高野和明『ジェノサイド』
(4) 沼田まほかる『ユリゴコロ』
(5) 東野圭吾『マスカレード・ホテル』
(6) 辻村深月『オーダーメイド殺人クラブ』
(7) 長沢 樹『消失グラデーション』
(8) 桜庭一樹『はらばら死体の夜』
(9) 島田荘司『ゴーグル男の怪』
(10) 黒田研二『さよならファントム』
(次点) 湊かなえ『花の鎖』
(2)
「18歳未満おことわり」の性的描写満載のミステリーだけど、その性的描写に必然性があるミステリーってもしかして歴史上初めてかも。この本を女性に薦めるとセクハラで訴えられるかもしれないので、注意が必要(苦笑)。
(3)
船戸与一の『猛き箱舟』を思わせる壮大なスケールの小説。
(4)
無気味な手記から始まるサスペンス小説。気味の悪さから一転、ハッピーエンディング(?)になる結末については予想はついてたけど。
(5)
エンディングに向けてどんどん盛り上がってくサスペンス小説。結末に向けて読ませる腕は見事。ノリに乗ってる作家は違う。
(6)
今年の直木賞候補作(上期)。惜しくも受賞は逃したものの、女子の生態がよく描かれてて面白かった。ミステリー仕立ての青春小説で、エンディングが微笑ましい。
(7)
今年の横溝賞受賞作で、歴代の横溝賞受賞作のなかでも最高傑作と一部で絶賛されてる作品。確かにこのトリックは...(苦笑)。違和感を感じつつも真相にたどり着けなかった自分が腹立たしい(苦笑)。
(8)
凄くシュールな作品(苦笑)。内容にカンケイないけど、ひらがなを読み書きし始めたポッポ(6歳)がこの本の背をみて「ばらばら」と声に出して読み上げたのにはドッキリした(苦笑)。
(9)
東海村JCO臨海事故をモデルにした社会派ミステリ。福島原発事故が起こった今だからこそ読みたい。
(10)
伏線がこれでもか!というほどたくさん張り巡らせられてて、最後にひとつ残らず回収されるところが見事。
(次点)
ドラマ化された『境遇』より、よっぽど面白い。こちらも真相に早い段階で到達した(苦笑)。