−2012年
音楽 TOP10− by
Sweeperさん 1位 Prayer
/ Trinite (1位以外は順位なし) 新譜にこだわらない聴き方をしているけどやはり新譜も気になります。 2位以下は順不同 1位 Prayer / Trinite ・ヴィヴァルディの四季 /
AURA ・Ode / Brad Meldhau
Trio ・Ki Kotte / Gregory
Privat ・KALEIDOPHONICA /
SPIRO ・Magico Carta de Amor /
Jan Garbarek, Egberto Gismonti, Charlie Haden ・Song Song Song /
Baptiste Trotigton ・WHERE DO YOU GO / Brad
Meldhau Trio ・So / Antonito
Loureiro ・Heritage / Lionel
Louke (received
'13.1.23) Sweeperさんのプロフィール...故・ウクレレ前田さんのブログ『裏声喫茶』の常連さん。12年続けて『なんでもTOP10』に参加いただき、こっちのほうでもすっかり常連さん。どうもありがとう!
・ヴィヴァルディの四季 / AURA
・Ode / Brad Meldhau Trio
・Ki Kotte / Gregory Privat
・KALEIDOPHONICA / SPIRO
・Magico Carta de Amor / Jan Garbarek, Egberto Gismonti,
Charlie Haden
・Song Song Song / Baptiste Trotigton
・WHERE DO YOU GO / Brad Meldhau Trio
・So / Antonito Loureiro
・Heritage / Lionel Louke
そういう意味では新譜を期待して購入してハズレというのが無かった年でもありました。
自分でも音楽をやっているからでこそこの音楽の素晴らしさが理解できると勝手に思っているのですが、1位はTriniteの「Prayer」です。作り手の想いと聞きたいと思う音楽にギャップが無く個人的に楽しめる音楽、但し万人受けするかどうかは分からない、ただそんな事を考えなくてもいい音楽は必要だと思う。
個人的な事ですが、一曲目が何故かピンチの時に頭の仮名をぐるぐる回り続ける。
ヨーロッパの小さな町の夕方過ぎ暗くなり始め明かりもつき始めたころ合い、石畳の道、薄く雨が降っていて、コートを着た老人がとぼとぼと歩く姿と自転車に乗る子ども。。。
もしくは、町はずれに建てられたサーカステント小屋
衣装や人形が人の手を借りずに命あるかのように踊り始める姿。。。
そんな光景が浮かんでは消えそながら映画の一シーンのようでもある。
揺れるようなピアノの伴奏にヴァイオリンとソプラノサックス/クラリネットが切なさを奏でてパーカッションがあちこちに色々な色彩を添える。詩的で映像的で音楽が前面に出るというよりそういう情感が湧きあがってくる。勿論、それは音楽の力強さからなのですが。
詩をつけることも絵をつけることも可能な音楽、しかし音楽そのものが醸し出す雰囲気がいつまでも耳に残りおわった後もずーとなり続けている音楽。
これはもうプログレロックである、という第一印象
ヴィヴァルディの四季をすべてコーラスでまとめてアルバムまで行ってしまうというのはあまりない企画なのだそうだ。確かにこれは大変な労作です。あのストリングスパートがあの声の部分、そしてその意外なハーモニーの重なりを発見するところが随所にあり聞くたびに楽しくなってくる。歌っている方は相当無理な注文なはずなのだろうけどアンサンブルするところでは軽やかに聞こえてしまうマジック
このマジックを演出した編曲家のshezooさん、素晴らし過ぎます。
スタジオ録音でのトリオ作品なので集中していたのでしょう、トリオとして曲や演奏が一辺倒でなく、リズムの感覚が微妙にずらした演奏だったりベースとドラムがそれぞれしっかりとした声を持ってトリオ的な音楽を奏でてそこには全編メルドーさんのオリジナルという堅苦しさや重く苦しさは全然感じさせない。曲がそれぞれかなり特徴的で演奏も様々である。ここで敢えて言うと、ジェフ・バラードというドラマーはいつもはテクニックバンバンな演奏をする人だとてっきり思っていたのだけどがこんなにジャズ的かつメロディアスに叩く人だとは思っていなかっただけにここでの歩み寄りはちょっと意外だったかもしれない。ともあれ、共演者2人の的確な理解があってこそこのトリオの音楽が映えてくるのである。
フランス系のピアニスト、だけどどこかスパニッシュな香りが漂う演奏。
パーカッションがカホンだったりリズムカルにスパニッシュモードを演奏している。音の彩りにヴォーカルにトランペットを入れているけどほぼ100%ピアノミュージックなので満足です。こういうあまり聞いたことが無い表現はいつでも歓迎です。1曲目からこの人の音楽感をよく表現されていてそれが凝縮もされている、この曲をトップに持ってきたのは正解だと思う。ライナーノートが無いので彼の情報が少ないけど音楽が何よりも語っている躍動感溢れるピアノ音楽は何時でも高揚感をもたらせてくれる。
端正な割に繊細な音なのも気にっている。
REAL WORLDからのリリース、これは驚きのサウンドだ。
説明が説明できないけど、ミニマム+トラッド+パンクロック+jazzをヴァイオリン、アコーディオン、マンドリン、ギターの4人で表現している。全編聞いたことが無いようなサウンドで全く新しいジャンルといってもいいかもしれない。あえていうとクロノスカルテットに近いかもしれない(音の体裁は全然ちがうけど)。PGが絶賛していた(だからrealworldからのリリースなのかもしれない)のも十分納得の音だ。ジャケットも秀逸である。
ECMさんやってくれましたね、
こんな秀逸なライブ音源を隠し持っていただなんて。しかも2枚しかないこの素晴らしいユニットの続編を待っていたけど出てこなかったけどこの時分になってとは。。。
3人が全く対等な力量をもってのセッション、「マジコ」と「フォークソング」そのライブ音源。
このライブを引っ張っているのはGismontiである気がする。存在感も素晴らしい。このライブではかなりギターを弾いている、ピアノも聞きたいところだけど。ヤンガレもこの人が吹き始めるとこの人の世界に染まっていく、流石である。こんな極上な音楽ってそんなにないよね。2枚組でよかった。もっと聞いていたいこの音楽。
Palhacoの美しさは何度聞いても身震いがする。
しびれる音楽とはこういうものをいう。
フランスのピアニスト、歌いながら弾くことも出来るのは1曲目で証明している。
曲によってはヴォーカルを入れてストリングスを入れたり歌伴のようなピアニストだったり変化に富んでいるピアニストとしても素晴らしいのですがアレンジやプロデュースする力が優れています。個々に感じさせられるのはフランスの音楽というあるアンサンブル的な組み込まれた形でもある、でもピアニストとしてそこからはみ出そうとしている感覚もあってそこが個人的には好きな部分でもある、見習いたいぐらいである。
ODEというアルバムと同時に録音されたものらしい。
ODE同様に好調なトリオの音楽がある。ODEはオリジナル作品志向だったけどこのアルバムではカバーをやっている。「エアジン」もやっているけどこのトリオの演奏ならではな仕上がりになっている。このアルバムではベースの音がよく聞こえてくるというよりパーカッシブな演奏というべきかベース音というより打楽器のような弾き方に思えるところがある。全曲全くと言っていくらいスキのない演奏です。
「何処に行く」?面白いタイトルですね。
まだ20代なのだという、このマルチ奏者、ピアノ、ギター、歌、ドラムなどこなすという。
聴いて思ったのはエルメルト・パスコアール、エグベルト・ジスモンチからの影響。彼らが凄すぎるので簡単に「影響」といってもそれを再現できる能力が無ければならないし、そもそもその「影響」そのものの音楽でもない。複雑なリズムに音がいくつも重なりあい、しっかりとブラジルの音楽の刻印を押してしかも音はまるでジャズな音。全曲捨て曲というのが無くもっと聴いていたいと思わせる心地よさもある。早くも次の新譜が気になる音楽家です。
Robert
GlasperのプロデュースというけどそれほどGlasperの色は無い。
あるのは、相変わらず個性的なLionel
Loukeの色、歌だったりギターだったりそしてJAZZやBossaNovaなどで洗練されたアフリカンな感覚。個性的なギターの音、あまりJAZZぽく聞こえないけど。そして歌やコーラスが混沌というのとは対照的なくらいクールでシンプルにまとめられている。その意味ではとても聴きやすいアフリカン音楽だと思う。かつてRichardBonaが渡ったフランスを経由してアメリカで活躍するLionel
Loukeは確実にJAZZにとどまらずに音楽界の階段を上りつつあると思う。