−2012年
ミステリー(過去作) TOP10 − by
ヒロくん(師匠) (1)
倉知 淳『星降り山荘の殺人』 2012年に読んだ過去作(2011年以前に発表済み)のミステリーのTOP10です。 (1)
都筑道夫の『七十五羽の烏』のオマージュらしいけど、読者に親切なように□(四角の枠)内に書かれてる「解説」が実はクセモノ。全く嘘はついていないだけに、騙されてくやしいッ! (2)
主人公の青年のダメっぷりに呆れつつも、魚津や城端といった富山県の地を舞台とした叙情的なミステリー。時代物や法廷物ばかりじゃなくて、小杉さんにはこういう人情味あふれる作品をもっと期待したいものです。 (3)
2012年にハマった作家のひとりが、『BE-BOP-HIGHSCHOOL』などの作品で知られる漫画家・きうちかずひろから作家に転向した木内一裕氏。木内さんの作品は何冊も読みましたが、派手さ無いけど読後しばらくして余韻がジワジワと来たこの作品を一番に挙げたい。この作品の続編が『アウト&アウト』かぁ〜(苦笑)。 (4)
信州大学の同期生になる黒田研二さんのデビュー作を遅まきながらようやく入手。『メフィスト賞』受賞作だけあって、そうとう気合いが入った作品となってます。この作品に比べると、他の作品は「執念」が足りない!(苦笑) 他の作品では、『クレイジー・クレイマー』が良かった。 (5)
結末を示さずに終わる「リドル・ストーリー」というモノの面白さを教えてくれた作品。舞台が(私が大学生活を送った)松本っていうのもポイント高し。 (6)
これも殆どのひとが叙述トリックに引っ掛かってしまうでしょう。女性SP...つううか、ボディガードを主役に据えたのもgood! (7)
殆どのミステリーベスト10モノでは、2012年の作品として扱ってますが、奥付が「2011年12月7日第1刷発行」となっている以上、このホームページでは2011年の作品(すなわち、2012年からすれば「過去作」)として扱います。鮎川哲也の『王を探せ』のパロディと思われるタイトルですが、アリバイ崩しモノではなく、複雑な展開をみせる交換殺人モノです。 (8)
『出口のない部屋』に閉じ込められた3人の共通点は? そして、この3人の話が全く噛み合ない理由は??? 真相が明らかになった時、思わず膝を打っちゃうような作品。 (9)
オウム真理教の事件の匂いをプンプン放つ危ない作品。 (10)
こんなトリック、よく思いつくよなぁ〜。恋愛小説としてもハラハラさせられました。 (次点)
物語が終わる時、すべての伏線の回収がキレイに済んでることに驚いてしまいました(苦笑)。 他に、麻耶雄嵩の『神様ゲーム』、石持浅海の『水の迷宮』、黒田研二の『クレイジー・クレーマー』、東野圭吾の『回廊亭殺人事件』、佐々木
譲の『犬どもの栄光』、水生大海の『かいぶつのまち』、五十嵐貴久の『誘拐』、木内一裕の『キッド』と『デッドボール』と『藁の楯』、長井
彬の『原子炉の蟹』もオモシロかったです。 ('14.5.6) ヒロくん(師匠)のプロフィール...突如ジョギングに目覚めてしまい、月間200
km、月1回のレース参加を目標に日々走り続け、周囲を困惑させてる(?)このサイトの管理人。
(2) 小杉健治『もう一度会いたい』
(3) 木内一裕『水の中の犬』
(4) 黒田研二『ウェディング・ドレス』
(5) 米澤穂信『追想五断章』
(6) 柳 広司『キング&クィーン』
(7) 法月綸太郎『キングを探せ』
(8) 岸田るり子『出口のない部屋』
(9) 野沢 尚『魔笛』
(10) 笹沢左保『求婚の密室』
(次点) 湊かなえ『少女』