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(1)
2ndアルバム『スーサイド・シーズン』の、一見清楚にみえる少女が、実は、はらわたを持ってて手とか血まみれ...というジャケットと、そのジャケットに忠実な(?)ハードコアにすっかり嫌気がさし、私の音楽人生から「出入禁止」にしたハズのBMTH。この5thはメディアでの評判が良いので3枚ぶりに聴いてみたら、サウンドがエモ風に進化しててビックリ! ロストプロフェッツとかフューネラル・フォー・ア・フレンドに通じる若さとドラマティックさを兼ね備えたサウンド。昔の悪印象をすっかり払拭。
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(2)
ヴォーカルのパトリック・スタンプの暑苦しいヴォーカルが苦手で、これまでもアルバムを何枚か聴いてきたもののなかなか好きに馴染めなかった彼らだけど、今回については楽曲の良さに力づくでねじ伏せられたような感じ。ディスニー映画『ベイマックス』の主題歌にもなった“Immortals”や、スザンヌ・ヴェガの名曲“Tom's
Diner”からのサンプリングを大胆に用いた“Centuries”のインパクトも大いに貢献。
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(3)
天野月子を世に送り出した『音倉』レーベルが新たに仕掛けた女性シンガー/ソングライターのデビュー盤。全編「これぞ戸倉智弘!」という人工的なブ厚いサウンドからして天野月子ふうですが、つっこよりはヴォーカルが線が細い(苦笑)。歌詞もなかなか面白く、『リベンジポルノ』というアルバムタイトルも世の中を嘲笑ってるようで、ロッカーとして好感が持てる(苦笑)。
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(4)
前作で日本のレコード会社もお金をかけてプッシュしたのに、来日公演が中止になったり上手くいかなかったせいか、とうとう今作では日本盤のリリースが見送られてしまった...。この3rdは従来の作品に比べ(フローレンスの独特のアクの強さを損なわない範囲で)コンパクトでシンプルにまとまっており、聴き易かったです。
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(5)
'70年代のディスコ全盛期に大活躍したジョルジオ・モロダーが30年ぶり(!)に出したアルバム。曲ごとにいろんなゲスト・ヴォーカルが入るディスコ・ビートはさながら万華鏡のよう。御歳75にしてこのサウンドかぁ〜...。まだまだ現役!
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(6)
ここ数年、エレクトロニックなダンス・サウンドが耳に合うようになってしまい、全盛期の1997年ですら『ネタ』として聴いてた彼らのサウンドに真面目に心奪われるようになるとは...(苦笑)。全盛期から20年近く年齢を重ねようが、相変わらず、悪ガキがアッカンべーしてるような世の中を舐めたような姿勢のサウンドは健在。
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(7)
(5)、(6)同様、踊れるロックに耳惹かれるようになってしまった今の私にはピッタリのサウンド。(6)ほど根性がねじ曲がっておらず(苦笑)、アルバムタイトルどおり子供の純真さを持った、毒のない健全的なダンス・ミュージックです。
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(8)
これまで、ギター・ポップ愛好家に誉め称えられるような作品をポンポンと2枚出してた彼女たち。初めてインターヴァルが開いてリリースされたこの3rdでもファンが愛する「シーポニー印」そのまんまの、(工場生産ではない)手作りのギターポップを披露。このままだとマンネリになっちゃう。新機軸を!...と思い始めたところで、潔く解散。しかも、解散理由が、メンバーが遠隔地に引っ越しして一緒に活動出来なくなったためってのが、実に彼女たちらしいと思った。
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(9)
今となっては「伝説のストリート・シンガー」となったメアリー・ルー・ロードが11年ぶりにリリースした3rd。路上演奏で鍛え、現在のポジションを築き上げた彼女だけあって、このアルバムでもシンプルでナチュラルなサウンドと歌声を披露。10月に待望の初来日公演があったんだけど、観に行かなかったことを激しく後悔してます...。
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(10)
日本を代表するオルタナティヴな女性シンガー、Salyuの5th。相変わらず、Salyuにしか歌えない曲をSalyuらしく開放的かつ情熱的に歌ってます。彼女の真似が出来る表現者は...考えても、ちょっと思い浮かばない。
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他には、ジェフ・リンズELOの『アローン・イン・ザ・ユニバース』やコールドプレイの『ア・ハット・フル・オブ・ドリームス』も良かった。