−2015年
音楽 TOP10− by
Sweeperさん 1位 Mockroot/Tigran
Hamasyan (1位以外は順位なし) 2015年は(も、)金欠でろくにCD買えなかった。そんななかでようやくBEST10を構成できました。 1位 Mockroot/Tigran Hamasyan
1位以下は順不同 Imaginary Cities/Chris
Potter Vulnicura/Bjork Break Stuff/ Vijay Iyer 月の歴史/トリニテ This Is the
Day/ジョバンニ・グイディ Eight Winds/Sokratis
Sinopoulos Tales Diego/Barber &
Craig Taborn タイム・リヴァー/挾間美帆 Love Theme/桑原あい (received
'16.2.1) Sweeperさんのプロフィール...故・ウクレレ前田さんのブログ『裏声喫茶』の常連さん。15年続けて『なんでもTOP10』に参加いただき、こっちのほうでもすっかり常連さん。どうもありがとう!
・Imaginary Cities/Chris Potter
・Vulnicura/Bjork
・Break Stuff/Vijay Iyer
・月の歴史/トリニテ
・This Is the Day/ジョバンニ・グイディ
・Eight Winds/Sokratis Sinopoulos
・Tales Diego/Barber & Craig Taborn
・タイム・リヴァー/挾間美帆
・Love Theme/桑原あい
Tigranは年初に購入してずーとヘビーローテーションというべきくらい聞き入ってしまいました。
1位とそれ以外の差はそれぐらいどれも素晴らしく到底追いつけそうにないほどの完成度と美しさをもった音楽でした
前作 Shadow Theatre
があまりにもよかったので購入。冒頭のフォーク調の曲以外はほぼ全編にわたって変拍子を含む曲になっています。物悲しい曲調にプログレシブロックのようなビートで演奏される曲は最小メンバー、ベース、ドラム、ボーカルで演奏されている。ピアノにシンセ、エレピを重ねて演奏されているけど、基本の録音は一発収録されている雰囲気です。あまりにもビートが強いので、ピアノジャズトリオぽい編成でありながらELPやキング・クリムソンのような音にさえ聞こえる。音楽の常識を覆す一枚です。
4人のストリングス担当が果敢にも躍動するサウンドに色添えしてかなりチューニングのいいテナーサックスが吹きまくる。
全編Chris
Potterのオリジナルの曲です。もちろんアレンジも担当している。
4人のストリングスが今回の目玉であり、このクロノス・カルテットのようなリズムカルな場面でも切れのいいサウンドを出している。
マレットやピアノの名手たちが前面に出てくる場面は今回は少ない、あくまでもテナーサックスとストリングスのアンサンブルのブレンドの素晴らしさが売りなアルバムです。
ちょっと久しぶりのアルバムです。アンビエントなリズムと時折出てくる変拍子、そしてストリングス。
そして言うまでもない、魂の叫びが今回も健在です。アルバムごとにサウンドを変えてジャケットも変えて(今回のジャケット、ちょっとやばいかも)くるこのアグレッシブさはどこから来るのだろうか? そしてここの曲はとてつもなく重い。歌詞を読んでもやはり重い。しかも深い。しかしいつものクオリティ、期待を常に裏切らないこの人は凄い。もう説明不要です。
ECM2作目はトリオの演奏。
Vijay Iyer (p)、Stephan Crump (double b)、Marcus Gilmore
(ds)
このトリオは打楽器的な論理的な曲の構造とそれにひたすら呼応するドラムとベースという構図でしたが、今回もそれは変わらず。気になるのはピアノの音がきれいすぎる点、いかにもスタンウェイのピアノがきれいになったらこういう音がするよね、という音に仕上がっているのです。これはさすがにECMのエンジニアリングだなぁと思った、これがレーベルとしての個性というところですね。ドラムもシンバル関係がやけに繊細というか線が細くなっている気がします。でもそういうところを差し引いてもトリオとしての創造性があふれていて変拍子だけでなくハーモニー的にも独特な音使いをしている、聞くたびに仕掛けを発見するような手の込んだトリオになっています。
作編曲家・ピアニストのshezoo(シズ)中心に壷井彰久(vl) ,
小森慶子(cl) ,
小林武文(per)によるアコースティック・カルテットによるオリジナルアルバム2作目
前作からの組曲と考えるべきか、このアルバムでもサウンド的に踏襲されている。とはいえそれぞれ独立した曲に仕上がっている。
歌(歌詞)の無い歌曲、簡単に口ずさめるほどではないが印象深いメロディが奏でられてそこにいくつかの音色が絡みつき、別のメロディも歌い始める。かなり和声も複雑なことをしているにも関わらずその複雑さは、メロディ/テーマとそれに続く即興に酔いしれるので、それを感じることは無い。
アルバムジャケット同様に、階段を上がるのか、それとも降りてきた階段を見返しているのか、通常はジャケットを見てそうは思わないのに音楽を聴き進めるとそう考えてしまう、そんないくつかの連想が頭の中をよぎります。
ECM録音なので、本当にピアノの音がいい、そしてシンバルの細かいニュアンスが本当に録音で再現されています。
1曲目のオリジナルの曲がいい。余韻が残る甘くも乾いた曲です。2曲目も深く染み透るような音の広がりを感じます。全体通してこれら2曲の印象のままで、統一感はありますが、聴きようによっては全部同じ印象とも聞こえるかもしれない。ジョバンニ・グイディは若手ピアニストなのでまだECMからはこれで2作目とのことだけど、気になるピアニストになりました。
Lyraという楽器、初めてこれで聞きました。中国胡弓のような音に近いけどもっと乾いてピッチも違う。ギリシアのものらしい。
ECM録音ということで、ジャズの要素が大きく、ピアノの人、Yann
Keerimの伴奏がこのアルバムの印象を大きく色付けしている。とは言えこのLyraという楽器とPianoとの融合具合が絶妙過ぎる、ちょっと味わったことのない音です。
ソクラテス、っていう名前は一般的なのか?
ギリシア、トルコなどの楽器とのアンサンブルもやっていたベテランの人らしい、早くも次回作が聞きたい、そして驚かせてほしい。そんなワクワク感う¥を持たせてくれるいい刺激になる盤でした。
Diego Barber(g)と Craig Taborn(p)のDuoです、Craig
Taborn目当てで購入でした、当たりです。
まったくダレる事のない緊張感ある演奏、オリジナル曲という事も成功している要因でしょう。4曲全部長い、27分、12分、11分、14分。。。しかし、それがあまり長さを感じさせない、集中して聴き入らせてしまうのですね。クラシックギターというやや硬めの音がするギターがギターというより民族音楽楽器にすら聞こえる弾き方をしている。アンサンブルしてソロして微妙な揺さぶりがたまらない。
前作のJourney to
Journeyが前知識なしで聞いてぶっ飛んだ、これは何だ、という衝撃
今回もその作風は踏襲しているけど、より洗練されてロック色が薄まってクラシカルな(ストリングスが入っている部分があるからかもしれない)作風になっている。とはいえ、この書き込みの多さ、緻密さは凄いですね。またGilGoldstein(弾いているaccordion出ずっぱりな曲があります)やJoshuaRedmanもゲストで入っていてとてもカラフルな印象を受けます。また編曲の巧さと同時にソロイストをうまく歌わせている空間の開け方も絶妙です。
桑原あいトリオのオリジナル曲を入れない選曲での演奏集です。ベースも曲によってはエレべとアコベの人に変えてのこだわり。バラードやアップテンポの曲も混ぜてあるがやはり、「21世紀の精神異常者」をトリオで再現する力量は流石です、むしろこの路線で全部くくってもよかったのではないかと思うくらいです。peace
やin your own sweet way
を取り上げているのが個人的には嬉しい、地味だけど良い曲です。桑原さん、この後もどう進むのだろうか? 楽しみですね。