「つかえん」とは「useless」にあらず
またまた富山で使われる方言ネタですけど、何も知らない他都道府県のひとが富山で働いた時にビックリするだろう表現があります。それが「つかえん」。
ちょっとシチュエーションを想定してみましょう。
(シチュエーション・その1)
或るオフィスでの会話。
部下:「あのぉ〜、先ほど頼まれた書類のコピー、A4じゃなく、みんなB5でコピーしちゃったんですけど...」
上司:「つかえん、つかえん」
(シチュエーション・その2)
或る厨房での会話。
ヒラの料理人:「あのぉ〜、醤油入れる前に砂糖入れるところを間違えて、醤油入れちゃったんですけど...」
調理長:「つかえん、つかえん」
(シチュエーション・その3)
県庁知事室での会話。
県幹部職員A:「あのぉ〜、県税収入が見込みより少なかったため、県の財政をまかなうためには県債発行高を増やすしかありませんが...」
中沖知事:「つかえん、つかえん」
(この会話はすべてフィクションです...笑)
...というふうに、富山県のどこかで必ず誰かが「つかえん、つかえん」と言ってます(笑)。よその地方のひとが聞いたら「つかえん」=「使えん」ですから、こんな些細なミス(シチュエーション・その3は些細なミスじゃないけど...笑)で「使えん!」って面罵されるとは、富山はなんと恐ろしいところだ!...と思うかもしれません。が、富山で言うところの「つかえん」とは
「使えん」っつう意味では、当然、ありません(笑)。「さしつかえない」っつうような意味になります。関西でいうところの「まかへん。かまへん。」みたいなものと思っていただければいいのでしょうか?(笑)
だけど、富山に縁もゆかりも新社会人が就職していきなり富山で働くことになって、いきなり「つかえん」攻撃にさらされたら...ショックだろうなぁ...。「オレは『使えん』のか!?」って...(苦笑)。
('02.3.15)