ジル・ソビュールの新譜について

 もう2ヶ月以上も前に出たアルバムについて今さら話題にするのもなんだが、ジル・ソビュールの新譜が出た。

JILL SOBULE --Pink Pearl

(import : Beyond/BMG 63985-78068-2)
1. Rainy Day Parade 2. One Of These Day
3. Lucy At The Gym 4. Claire 5. Mexican Wrestler
6. Heroes 7. Mary Kay 8. Somewhere In New Mexico
9. Guy Who Doesn't Get It
10. Someone's Gonna Break Your Heart
11. Loveless Motel 12. Rock Me To Sleep

 この作品からレコード会社を『BMG』傘下の『Beyond』に移籍したジル。残念ながら日本ではリリースのメドが立ってないようだが...。アメリカでも今回の移籍でアルバム4枚目にして3つ目のレコード会社。セールスが振るわないアーティストはレコード会社をたらい廻しにされることが彼女を見てるとよく解る(笑)。
 ジルのことを紹介する時、こんな表現は正しいのか解らないけど、私は『アメリカ版Bonnie Pink』だと思ってる(笑)。ちょっとメルヘンぽい『夢見る少女』的音造りがボニピンと共通してる気がします。勿論、ボニピンと違うところもあって、ジル自身ドラマーくずれのため、ボニピンよりもリズムが饒舌だったりします(笑)。
 で、私がジルのニュー・アルバムを心待ちにしてたのは、前のアルバム『夢のはっぴーたうん』の出来がよかったから。

JILL SOBULE --Happy Town

ジル・ソビュール『夢のはっぴーたうん』
(国内盤 : イーストウエスト AMCY-2146)
1. ビターな女になりたくない 2. 夢のはっぴーたうん
3. 無精卵 4. 半身の心 5. 私の船がやってくる
6. かしこい女 7. いつでもハッピー 8. ちっちゃい奴
9. 中退者の歌 10. 恋はいつでも不平等
11. キリストの兵士達 12. 屋根裏に連れてって
13. 魂を売りました 14. スーパー8
15. 愛の無いラヴ・ホテル(日本盤のみ)

 この『夢のはっぴーたうん』、御覧のように収録曲の殆どすべてに原題直訳した日本語タイトルが付けられていたんだけど、“魂を売りました”っていう日本語タイトルは曲にモロにドハマリしてて、ホントによくやった!!!って喝采あげたいくらい(笑)。もし“Sold My Soul”って原題のままのタイトルだったら私はこの曲にそれほどハマらなかったろう。ホントに“魂を売りました”って感じの曲なんだから(笑)。日本語タイトルが曲を『名曲』に変える場合も往々にしてあるけど、この“魂を売りました”もそれらの例に是非とも加えたいくらい(笑)。
 で、この“魂を売りました”のお蔭で私にとっての名盤になった『夢のはっぴーたうん』に続くアルバムがようやくリリースされたワケだけど、ボニピンが新作『Let go』でアコースティックな感触を強めたのと同時進行...なのかは知らないが、ジルもよりアコースティックになったね。だけど、アルバムとおして、コレ!といったキメの曲が見当たらない。“Sold My Soul”路線の“Somewhere In New Mexico”って曲もあるし、決して悪いアルバムじゃないけどネ。こりゃあ、是非、BMGファンハウスさんに日本盤出してもらって、曲にドハマリする日本語タイトル...曲の魅力を120%引き出す強烈なヤツ...を付けてもらうしかないのかなァ〜(笑)。

(2000.7.8)

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