今こそVERSUS
ニューヨークを拠点とするギターバンド、VERSUSが『Merge』に移籍して初めてのアルバムを出した。タイトルは『Hurrah』。前作の『Two
Cents Plus
Tax』がなかなかの力作だったから、新作を心待ちにしてたんだけど、ようやく出たねッ!...って感じだ(笑)。
残念ながら、VERSUSの作品がここ日本でリリースされたことは一度も無い(ハズ)。VERSUSは中国系アメリカ人のBaluyut兄弟と女性ベーシストのFontaineを中心とした4人組。今まで、新作『Hurrah』を含めて4枚のフル・アルバムと多数のシングルをリリースしてる。残念ながら私がフォロウ出来てるのは『Caroline』レーベル移籍後にリリースした2ndアルバムの『Secret
Swingers』から。このアルバムでのメンバーは...
Richard Baluyut (vo. g.)、James Baluyut (g.)、Ed Baluyut
(ds.)、Fontaine Toups (b. vo.)
この後、Baluyut兄弟の末弟のドラマーが脱退し、Patrick Ramos (ds.)が加入し現在に至る。ここで、VERSUSのアルバムを紹介すると...。
Secret Swingers |
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(import : Caroline
CAR-7533) |
Two Cents Plus Tax |
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(import : Caroline
CAR-7557) |
Hurrah |
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(import : Merge MRG-186) |
これらの他に、デビュー作『The
Stars Are Insane』(Teenbeat
142)がリリースされているけど、どのレコ屋でも私はいまだに見たことが無い(笑)。
で、VERSUSの音楽性を説明するのと...そうだね、Fontaineは、1991年にヨ・ラ・テンゴに対してストーカー行為を働いたかどで逮捕された経歴があることから解るとおり、初期は幾分『ヨ・ラ・テンゴ的』だよね。ところが『Two
Cents Plus
Tax』からは、ハイ・ファイ・セットやサーカス...といった青春歌謡的な楽曲が目立って増えて来た(笑)。私がVERSUSにハマったキッカケの“Never
Be
O.K.”なんかモロにそう。ハイ・ファイ・セットの名前を引き合いに出したけど、基本的にVERSUSって『ロー・ファイ』なんだけどね(笑)。Richardのモッタリしたヘタなヴォーカルなんか特にそう(笑)。そのRichardのヴォーカルが延々と続けば単調過ぎになるところ、たま〜にFontaineがヴォーカルを担当してそれを回避してる感じ(笑)。Fontaineのヴォーカル担当比率は1/5ってとこかな? いまでは『王道ギター・ポップ』って感じだよね。『ブライトゥン・ザ・コーナーズ』の時のペイヴメントを思い出すんだけど。たまにヒネリが加わるから(笑)
アジア系がやってるバンドだから...という理由で彼らをプッシュする気は全く無い。音楽は演ってる中身が大事だからね。先にも書いたけど、いまだに日本発売のないVERSUSだけど、オモロいバンドだと思うんでみなさん、聴いてあげてくださいな!
(2000.11.4)