ウィーザーの一員としての最後の来日から早2年、マット・シャープが日本に戻って来た! 10月17日に渋谷・ON
AIR EASTでのレンタルズのギグを見て来ました! ON AIR
EASTの入口には、今回のライヴはアコースティック・セットとエレクトリック・セットの2部構成になる旨が掲げられていた。ステージ上にはMOOG2台を始め、にぎやか過ぎるくらいの器材が置かれていた。が、気になったのは、バスドラムの『pearl』のロゴは、何故か『p』と『l』が削り取られ『ear』になっていて、ステージに置かれたすべてのマーシャル・アンプも『marshall』の『marsh』が削られ『all』だけになっていたこと。これは『ear』が『all』...耳がすべて...というマットからのメッセージ???
開演予定時間の6時を15分くらい押した頃、客電が落ちてステージ上にパラパラと人影が現われ、おもむろに楽器のチューニングをし始める。ローディーではなく、マット以外のレンタルズのメンバー3人だった(笑)。マット以外のメンバーの顔はあまり知れ渡っていないので、彼らが現れても観客は静かだったが、マットが現われると割れんばかりの大声援。MOOGが2台置かれた台の上に腰掛けたマットファンの歓迎を「shhhhhh〜!!!」と抑えて、アコースティック・ギターを弾きながら歌い始めたのは“Jumping
Around”。この後、楽器をベースに替えて“The Love I'm Searching
For”。アルバム『レンタルズの逆襲』のアタマを飾る、MOOGと女声コーラスがふんだんに入ったこの曲をシンプルにアコースティックで聴くとなんだかミョーな感じ...。歌い終わったマットに「おお〜い!
マットォ〜!!!」とファンの男性から声がかかる。これに照れ臭そうなマット、再びギターを構えて「次の曲は“My
Summer Girl”」と紹介。続く曲は、マット曰く「new
song」とのことで、♪learn to love~
というリフレインが印象的な曲。この後、“She Says It's Alright”、“My
Head Is In The
Sun”と曲が続き、アコースティック・セットは終了。ここまでマットと他3人での演奏(“She
Says It's
Alright”のみドラムレス)で、観客はみんなマットたちの演奏に静かに聴き入っていた。マットたちがステージを去ると、場内には15分間の休憩に入るとのアナウンスがあった。
ここまで静か過ぎるくらい静かにライブが進んだものだから、ちょっと拍子抜けな気もしていた。が、この15分の休憩の間、ず〜っとストーンズの曲がかかってたところにマットの企てを感づくべきだったのかもしれない。きっちり15分後にステージに戻って来たレンタルズの3人、そしてMOOGについた2人の女のコに観客の眼が奪われたところで突如場内に響いたマットの声。ところが、声はしても姿は見えず...みんながマットの姿を必死に捜してたら、会場後ろのバーカウンターの上(2階部分に相当)のカーテンのところからマット登場! マットの登場仕方に不意を突かれながらも演奏始まった“Big
Daddy
C.”に合わせ手を振り上げながら応えたキッズ、いきなりモッシング開始〜! 間奏の間にステージに戻って来たマット、アコースティック・セットの時着てたTシャツ姿と違いロックンローラー然としたカッコウで、首にマフラーを引っかけてた。次の“Waiting”でますますキッズの狂乱状態に拍車が掛かり、これを見て「fxxkin'
crazy
Tokyo!!!」と呆れて見せるマット。アコースティック・セットでは楽器も担当していたマットは、エレクトリック・セットではヴォーカルに専念し、『ロック馬鹿』を演じていた(笑)。“Keep
Sleeping”、“Getting By”、そして“Hello,
Hello”と曲が進んだ後披露された新曲は、ギターのカッティングのせいか、まるでロケット・フロム・ザ・クリプトの曲みたい。マットのノリもロケクリのジョン“スピード”レイスのノリだった(笑)のでそう聴こえたのかも。
新曲の後、MOOGとコーラス担当の女のコたちの紹介。ペトラ・ヘイデンみたいなショート・ヘアが可愛いコと、シックなスーツを着こなしたロング・ヘアのコ。ここでプレイされたのは“The
Cruise”。アルバムでは元・LUSHのミキちゃんがヴォーカルを担当しているパートをショート・ヘアのコのほうが歌っていた。この後、“Barcelona”をプレイ。マットは首に先ほど首にかけていたマフラーを誇らしげに観客にかざした。そのマフラーにはしっかり『BARCELONA』の文字が...。“Barcelona”の後、レンタルズ御一行様は一旦ステージを去った。
観客のアンコール要求の応じてステージに戻って来たレンタルズ。マットはまたも着替えて、『アンコールの時のBECK』みたいなフリルの付いたド派手な上着を着ていた。観客の盛り上がりぶりに「God
damn crazy Tokyo !!!」と驚いてみせるマット。先ほどまでの「fxxin'
crazy Tokyo
!!!」から『格上げ』になったワケである(笑)。アンコール1発目の新曲らしき曲が終わると、マットは盛り上がり続けるキッズを「shhhhhh
~
!」と静かにさせた。「いったい何をやる気だ?」と思ってたら、ドラマーがスティックでカウントを入れ、すかさず2人の女のコが♪ウフフフ〜...。瞬間芸的なインパクトを誇る“Friends
Of
P.”のイントロを再現するためには観客を黙らすしかないワケだ(笑)。それにしても“Friends
Of
P.”のイントロの♪ウフフフ〜...はいつ聴いてもインパクトあるネ。マットがこだわり見せるのもよ〜く解るよ(笑)。“Friends
Of
P.”はサビの部分を観客に歌わせようとしたマット、みんなが満足いく声量で歌ってくれないとみるや、2人の女のコたちに「みんなに見本を示してあげてよ!」と依頼。MOOGの女のコたちのお手本が効いたのか(笑)、マットの満足いく声量で観客が“Friends
Of
P.”を歌い終わると、「今夜はもう1曲演るゼ! “Insomnia”~!」 タテノリ激しい“Insomnia”で大いに盛り上がってレンタルズのライヴは終わった。
エレクトリック・セット以降の盛り上がりぶりは、ウィーザーのライヴとおんなじ。ただ、場内大合唱にならなかったことだけが、ウィーザーのライヴとの最大の相違点かな?
【SET LIST】...'99.10.17 渋谷・ON AIR
EAST
(acoustic set)
1. Jumping Around
2. The Love I'm Searching For
3. My Summer Girl
4. ?
5. She Says It's Alright
6. My Head Is In The Sun
(electric set)
1. Big Daddy C.
2. Waiting
3. Keep Sleeping
4. Getting By
5. Hello, Hello
6. ?
7. The Cruise
8. Barcelona
(encore)
1. ?
2. Friends Of P.
3. Insomnia