8月2日に行われたダンス・ホール・クラッシャーズ(以下、DHC)のライヴを大阪・難波のMOTHER
HALLで観て来ました。今回のライヴ、DHCの出番の前に4つも前座のバンドが演奏するという盛り沢山な内容。私みたいに遠方から来てる者にとっては帰りの電車の時間...という制約があるため、前座が盛り沢山なためにライヴ終了が遅くなるのは正直言って、ありがた迷惑。今回の場合、大阪駅23:26発の急行『きたぐに』で帰るつもりだったんで、夜11時までにライヴ終わってくれよ...と祈るような気持ちで、会場へと向かった。
開演時間の7時ちょうど、ステージにトップ・バッターのTHE
GOKARTSがメンバー全員お揃いのスーツ姿で登場。地元・関西を拠点とするスカ・バンドで、ホーン隊3名(うち女性2名)を擁する7人組。ヴォーカルのひとは長髪をポニーテイルにし、ヒゲ面でムサ苦しいルックスしてて、途中こんなMCを入れた。「今日、みなさん入場待ちの列作って並んでたとこの店先にこんな貼り紙ありました。『雪印牛乳、本日入荷しました』」 このMCに観客の間から自発的に優しい拍手が沸き起こったところで、このヴォーカルのひと、「死ぬ気で飲めェ〜!」と絶叫〜!!! こんなB級バンド(失礼)のギャグのネタにされるとは悲し過ぎるぞ、『snow
bland』...。THE GOKARTSは6曲演奏していった。
事前には2番手はDOMINO
88とアナウンスされていたけど、ドラムセットの調整してるのは、アヤ坊...。ということで2番手として登場したのはロリータ18号。例の如く、会場に流れるDA
PUMPに合わせて、ベースのキム☆リン、ドラムのアヤ坊、ギターのエナゾウの『タ・パンプ』組がステージに現われて踊りを始める。『タ・パンプ』の踊りは短かめに切り上げ、石坂マサヨ(マーチャン)がステージに登場! オープニング曲は“フライング・クロ”。この後、“デストロイン”と“マイケル卍サントジェン”と、アルバム『TOY
DOLL』からの曲が続いたところで、マーチャンのMCタイム。「明日からイギリス行って来ます。目的は観光です!と言いたいところだけど、レコーディングです」 アルバム『TOY
DOLL』と同じく、トイ・ドールズのオルガのプロデュースで新作をレコーディングして、秋口にはリリース予定だそう。このライヴの演奏が終わったらすぐ東京に引き返して、渡英の準備にかかるそうで、DOMINO
88
と出演順が入れ替わったのはそういう事情があったためらしい。マーチャンのMCの後、7月にリリースされたばかりのミニ・アルバムのタイトル曲“副隊長”が演奏され、続くは水前寺清子のカヴァー曲“三百六十五歩のマーチ”。ここで今度はエナゾウのMCタイム。「DHCと同じステージに立ててうれしいです」みたいなことを喋ってたが、エナゾウ、なんかアガってたみたい(笑)。「あと3曲です!」とのMCの後披露されたのはバグルズのカヴァー“VIDEO
KILLED THE RADIO
STAR”、お馴染み“サルーン”、そして、ライヴの締めの曲としてすっかり定着した“パンク
DE
ゴー!!”を演るとマーチャン、「『お土産』持って帰ってくるからね〜」とファンに声を掛け、ステージを後にした。『お土産』とは勿論、新作のことさ!
ロリータ18号の次の3番手としてステージに上がったDOMINO 88 も、THE
GOKARTS と同じくスカ・バンドで関東が拠点のよう。バンド編成もTHE
GOKARTS
と全く同じでホーン隊3名を含む7人組。ただし、こちらはホーン隊全員が女性。このDOMINO
88
のホーン隊の女のコ3名はそれぞれ違った色の単色のツナギを着てた。他の野郎どもは今ふうのストリート・ファッション。途中ヴォーカルのひとが「みんな、鉄郎とメーテルの話を知ってますか!?」とMC入れた。そろそろこういうライヴ通いの現役組が『鉄郎とメーテルの話』を知らない世代に移ってきてるハズだけど、観客の反応は良く、ここで披露されたのが、ゴタイゴの“銀河鉄道999”のカヴァー!!! 常々日本のアーティストが、『Jポップ・クラシック』のカヴァーを演らないことに疑問を抱いてただけに、このカヴァーはうれしかった。「今回のライヴはオレたち日本のバンドと、DHCとLIMPとの日米対決だ!」との時代錯誤的MCも飛び出したけど、全て許す!(笑) DOMINO
88
は8曲演奏して、ステージを去った。この時点で8時50分。ひとバンドの持ち時間は30分でうまく回転してた。
次に登場したLIMPはアメリカから来た4人組だが、一番退屈...。何と言ってもポップさが皆無なのが致命的。他のバンドはみんなポップだったのに、つまらないパンク・ソングばっかり。そんな退屈なヤツラが13曲、50分も演奏してったのは、帰りの電車の時間が気になって仕方のない私の怒りに火を点けたことは言うまでもない。途中、ギターのヤツが「Lolita
No. 18 is breakin' my
heart~!」などとホザいてたが、ロリータ18号は貴様らの手には絶対に渡さん!!! 途中、LIMPの演奏を観にステージの袖にDHCのエリーズとカリーナの姿が見え、ミッキーが演奏中のドラマーの邪魔をしにステージに現れたりしてた。
LIMPのヤツらがステージを降り、セット・チェンジが済んだのは9時50分を廻ってたろうか。先にリリースされたライヴ・アルバム『The
Live
Record』のように観客の「DHCコール」が会場内に響き渡るという間もなく、ステージにDHCの5人がステージに姿を現した。オープニング・ナンバーは、前回の来日時やライヴ・アルバムと同じく“Go”。DHCの2枚看板、エリーズは黒のミニスカート姿で『迫力の肉体』を誇示し(笑)、カリーナは水玉模様のワンピースを着てて、何故か2人とも前髪を一直線に切り揃えてる(笑)。2曲目の“Enough”が終わると日本語で「アリガト!」と御礼を言ったカリーナ、続くはスタジオ最新作『パー』からの“The
Real You”と、初期の曲の“My Problem”だ。
前回の来日時はDHCの5人のメンバーの他にサポートのギタリストを加えてたが、今回は5人...エリーズ&カリーナにハモン兄弟とベースのミッキー...での演奏。そのベースのミッキーが弾くベースのイントロから始まる“Good
For
Nothin”が終わると「アリガト〜、ゲンキ?」と日本語で言ったカリーナ。MC役はいつも彼女の仕事。“Othello”が終わると金髪を頭頂部で結わえて面白い髪型にしてるミッキーが「カンパ〜イ!」と叫んで“Remember
To
Breathe”へ突入〜! 『ボケ役』はいつもミッキーの仕事(笑)。“Remember
To
Breathe”が終わるとまたまた日本語で「ドウモアリガトウゴザイマス!」などとMC入れたカリーナ、次に“Queen
For A
Day”(邦題は“一日だけのクィーン”)を演ると自分が頭に挿してた櫛を観客にホイと手渡すなど、客を煽るツボをよ〜く心得てる(笑)。“Cat
Fight”と“Shelly”を演ると、またしても日本語で「ゲンキデスカ?」と観客に訊いたカリーナ、フローティング(人上水泳)する奴ら多数居たくらいだから、ファンはいッつも元気さ(笑)。「Next
song is very very fast〜!」と言って、観客がキョトンとしてると「Do you
understand?」と訊いてくる。ここらへんは前回来日時と一緒(笑)。「very
very fast」な“We
Owe”(邦題は“借金”)が終わると、「次の曲では『woo〜oh〜oh〜』とコーラス入れるように!」と観客に指令を出すカリーナ。これを聞いて「ライヴ・アルバムと同じやな」と私の隣に居た客がひとことポツリ...(笑)。いつも同じ芸風でやってます(笑)。カリーナの指令どおり観客が『woo〜oh〜oh〜』とコーラス入れた“Don't
Wanna Behave”(邦題は“イイ子になんか”)が終わると、「last
song〜!」との紹介で“Lost
Again”がプレイされ、DHCの5人は一度ステージを去った。
ファンの「DHCコール」に呼び戻され、ステージに戻ってくると「みんな、新作の『パー』聴いてくれた?」てな感じで観客に訊いたカリーナ、その新作『パー』から“Just
Like
That”を演ると、次は彼女たちのテーマ曲“DHC”でライヴを締めた。
どうも11時でライヴ終了の指令が出てたようで、11時きっかりにライヴ終了。DHCのセットは約1時間...と短かめでしたが、帰りの電車に間に合い、助かりました(苦笑)。
【SET LIST】...'00.8.2 大阪・MOTHER
HALL
《ロリータ18号》
1. フライング・クロ
2. デストロイン
3. マイケル卍サントジェン
4. 副隊長
5. 三百六十五歩のマーチ
6. VIDEO KILLED THE RADIO STAR
7. サルーン
8. パンク DE ゴー!!
《DANCE HALL CRASHERS》
1. Go
2. Enough
3. The Real You
4. My Problem
5. Good For Nothin
6. Make Her Purr
7. Mr. Blue
8. Next To You
9. Othello
10. Remember To Breathe
11. Queen For A Day
12. Cat Fight
13. Shelly
14. We Owe
15. Don't Wanna Behave
16. Lost Again
(encore)
1. Just Like That
2. DHC