ヒロくんのLIVE REPORT '01 PART 11 LOVE PSYCHEDELICO

 私が名古屋でライヴを観た去年の11月からたった半年の間にデビュー・アルバムのリリースと大ヒットで一躍超人気アーティストの仲間入りをしたLOVE PSYCHEDELICO(以下、L.P.)の『THE GREATEST HITS TOUR』後半戦(地方公演が主)を5月27日、金沢・AZホールで観て来た。前売りSOLD OUTなため、500人くらいしか入らない狭いハコにギュウギュウ詰めで客が入ってる。『THE GREATEST HITS TOUR』は大都市公演も含めて狭い会場でのライヴが多かったけど、もっと広いハコで演れないものか。ま、本人たちもこんなに人気爆発するとは思ってなくて、狭いハコしか押さえてなかったんだろうけど。
 開演前の会場に流れていたBGM...トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズの曲...が突如フェイド・アウトして、客電が消え、別のBGMに切り替わってステージにサポート・メンバーが現れ、それぞれの持ち場に就いてスタンバったところで、佐藤直樹さんとKUMIさんが登場。それぞれギターを構えて演奏し始めた曲は、アルバムの最後を締める“A DAY FOR YOU”。アルバム・ヴァージョンと違って、ロック的に筋力アップしたアレンジ。KUMIさんのヴォーカルも声量十分でパワフル。間奏に入る時に「Naoki, guitar〜!」と直樹さんにギターソロをフるのも忘れない(笑)。曲が終わったところで「thank you〜, thank you〜」と観客に御礼を言った後のKUMIさんのMC、「今日はみんなから愛を貰いに来たよ〜」だって(笑)。ここで次の曲を紹介。「“Like A Rolling Stone”」 このボブ・ディランのカヴァー曲の演奏中、直樹さんは観客に投げキッスしたものだから観客が沸いた。そんな直樹さんは白色の長袖シャツに薄いブルーのジーンズ姿。白シャツの胸元をはだけてて、目にはトレードマークのサングラス(笑)。一方のKUMIさんは黒のタンクトップ姿。バック・メンバーはベースとドラムとキーボード...の3人。キーボード奏者はウラ声駆使してバック・コーラスで活躍してた。
 “I mean love me”と、KUMIさんがギターを置いてヴォーカルに専念した“I miss you”が終わると、KUMIさん、観客に「two step 踊ろうか。みんなこの曲知ってる?」と訊く。ファンの反応は「知ってるぅ〜!」 ここでプレイされたのは最新マキシシングルで『ポカリスエット』のCMでも流れてる“Free World”。リリースされたばかりなのに随分と耳馴染みな曲だ(笑)。この発売されたばかりの人気曲で観客が盛り上がると、KUMIさん「もう1曲。次、なに踊ろう」ってファンに声掛けた。ここで披露されたのは“Moonly”。“Moonly”が終わると、この日のライヴで初めて長めのMC入れたKUMIさん。「アメリカでライヴやって廻って帰ってきて、またこうしてライヴして廻ってると、ライヴが人生みたいになっちゃてるんだけど」とか何とか観客に語りかけ、そして次のようなキメのセリフを吐いた。「求めるモノが何なのかまだわかっちゃいないんだけど、こうやってライヴを演っているこの空間、この瞬間にあると思う」 ロック姐ちゃんなセリフぢゃ!(笑) このカッコ良すぎるセリフにファンも思わずどよめいた。ここで披露されたのは“Last Smile”。この後、密かに私の一番好きな曲だったりする“These days”が演奏されると、KUMIさん、ぶっきらぼうに「“裸の王様”」と曲の紹介、未発表曲の“裸の王様”だ。
前に観た名古屋公演でもこの曲演ってて、KUMIさん「Naokiが大学時代に作った曲なの」と紹介してたな。でも、今回はそういった紹介は一切ナシで、次の『デリコ流カントリー&ウエスタン』“Are you still dreaming ever-free?”へなだれ込む。まさかアルバムから全曲演るとは想像してなかったから(笑)、この短かめな異色曲が登場してちょっとビックリ!(笑)。“LOW”の次にプレイされたのは、最新マキシ・シングルのカップリング曲の“ "O" ”。この曲も半年前に観た時にも演ってたな。前回のライヴでは、打ち込みのチープさ漂うCDと、ロックしてて躍動感あふれるライヴとのあまりのギャップに違和感感じたものだけど、今回のライヴではそういう感じはあまりしなかった。というのは最新マキシ“Free World”収録の3曲がかなりライヴでのL.P.の音に忠実で、肉感的になったからだろう。CDとライヴのギャップが埋まった感じ。次の曲はL.P.のデビュー曲“LADY MADONNA〜憂鬱なるスパイダー”。勿論これには観客大喜び。直樹さんもさかんに観客を煽り、「カナザワ〜!!!」と何度か絶叫〜! さらにたたみかけるように“ノスタルジック '69”になだれ込む。“ノスタルジック '69”でみんな踊りに踊って(笑)L.P.の2人(+3人)はステージを去った。
 観客の『デリコ・コール』に応え、ステージに戻って来た2人(+3人)。白い衣装から黒のTシャツに着替え、缶ビールを手にして現れた直樹さん、観客の前で缶ビールのイッキ飲みを披露、飲み終わった空き缶を観客に投げ込んだ。観客から「もう一杯! もう一杯!」の声がかかるなか、足元に転がるファンから差し入れられた包みに興味を示した直樹さん、そのファンからの包みを開く。中身は『LOVE PSYCHEDELICO』の文字がピンクのラメで刺繍(プリント?)された手作りTシャツだった。これを見て直樹さん、着替えてきたばかりの黒のTシャツを脱いで、客席に放り込み、ファンからのTシャツにすぐ袖を通した。「オレ、広島でこれ着るもん」と次の公演地・広島での着用も宣言!(笑) 直樹さんからTシャツという『エサ』を与えられて悪ノリした金沢の観客、「もう1枚! もう1枚!」とか「今度はKUMIさんの」と、おねだり(笑)。観客のおねだりの目標は最終的に直樹さんのサングラスに移り、ファンからの「サングラス! サングラス!」コールに煽られて、サングラスを観客に投げ入れた直樹さん。サングラスを外した直樹さんの顔、初めて見たんだけど...ロンドンブーツ1号2号の淳ですかァ〜(笑)。意外に可愛い感じでした。今まで、アレックス・ヴァン・ヘイレンや梅沢富美男みたいのを想像してたので(笑)。そんなファンとのやりとりがあった後ようやく始まったアンコールでは、まず『デリコ流4畳半フォーク』の“Wasting”をプレイ。次に、“Your Song”を披露。曲の終わりにKUMIさんがメンバー紹介して、演る側・観る側双方が一体となった熱いライヴは終わった。
 KUMIさんのヴォーカルは芯の通った力強いモノ。バンドの演奏もライヴの数を重ねて、強化されてました。出来ることなら、このロックな音でCD出して欲しいな。L.P.を『オシャレな流行りモノ』って思ってるひとをビックリさせよう!(笑)

【SET LIST】...'01.5.27 金沢・AZホール
1. A DAY FOR YOU
2. Like A Rolling Stone (ボブ・ディランのカヴァー)
3. I mean love me
4. I miss you
5. Free World
6. Moonly
7. Last Smile
8. These days
9. 裸の王様 (未発表曲)
10. Are you still dreaming ever-free?
11. LOW
12. "O"
13. LADY MADONNA〜憂鬱なるスパイダー
14. ノスタルジック '69

(encore)
1. Wasting
2. Your Song

LOVE PSYCHEDELICO live @ Nagoya Club Quattro '00.11.15

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