BENIの2ndアルバム『Lovebox』に伴うツアー初日、10月8日のZEPP
FUKUOKAでのライヴを福岡出張のついでに観て来た。私がZEPP
FUKUOKAでライヴを観るのは、勿論今回が初めてだ。BENIのファン層からしてアタリマエだけど、20前後の観客が多い。男女の比率は半々か、女性のほうが少し多いくらい。なかにはBENIヲタクの40くらいのオッサンの姿もあったけど、端からみたら私も「BENIヲタクのオッサン」にみえていたことだろう。勿論、身のほどをわきまえ、フロアの一番後方の端っこで小さくなってた私(苦笑)。
ステージ中央には階段のセットがあり、ステージ中央奥の上方にモニターが設置されてる。去年の『Kiraria
Presents FES
CUTE』でのパフォーマンスやライヴDVD『Bitter
& Sweet Release Tour
FINAL』を観た身として意外に思ったのが、ステージ向かって左端にドラムセット、右端にはキーボードがあったこと。過去のライヴでは、曲の殆どに生演奏は無く、ほぼカラオケ状態だったから。開演前にはベースのチューニングも行われており、今回のライヴではBENIはバンドを従えて生演奏をバックに歌ってくれるようだ。
ライヴ開演予定時間の7時を5分ほど過ぎた頃、フロアの客電が落ち、場内に流れ始めた“Lovebox
Intro”に合わせ、ステージ奥のモニターに映像が映し出される。薄暗いステージに、BENIのライヴには欠かせない(?)ダンサー4人が(男2人、女2人)登場。4人のダンサーはそれぞれヒモのついた風船を持ち、ステージ中央の階段を上がってく。4人のダンサーが階段の上でひと塊になると、プシュ〜〜〜ッ!と煙幕が上がる。いつの間にか、4人のダンサーの間に、ひと昔前のアイドルのようなピンクの衣装に赤いシルクハットを被ったBENIが居る。フロアを埋めるファンからの大きな歓声を浴びながら階段を一段一段下りるBENI。ダンサーたちは風船のヒモを階段に固定。いつの間にか、ステージ上のドラムセットとキーボードにはそれぞれドラマーとキーボーディストが就き、ベーシストもベースを構えてる。オープニング曲は、アルバム『Lovebox』と同じ流れで“ユラユラ”。ダンサーが息のあったパフォーマンスをみせるなか熱唱したBENI、歌い終わると歓声を送り続ける福岡のファンに「ありがと〜、福岡〜!」などと応えた。次の曲は、前作『Bitter
&
Sweet』からの“stardust”で、この曲では掲げた腕を左右に振り、ファンもこのBENIの動きに合わせて腕を左右に振った。この次にニュー・アルバムからの“bye
bye”を演ると、ダンサーたちは一旦退場。階段に結わえてた風船もしっかり回収してった(苦笑)。
「福岡〜〜〜! 調子はよかですかぁ〜〜〜?」と博多弁を交えながら観客に声をかけたBENI。BENIにとって今回が初めてのワンマンツアーとなるそうで、このツアーにかける意気込みをひとしきり語ると、「(2ndアルバムの)『Lovebox』聴いてくれたひと?」と観客に挙手させたBENI、続けて「(1stアルバムの)『Bitter
& Sweet』聴いてくれたひと?」と挙手させた(安良城
紅時代のアルバムについては訊かなくていいの?...苦笑)。「こっち(1st)のほうが(聴いてくれたひとが)多いかな」などと確認した後、「前のアルバムからの曲も勿論、歌っていきますよ」などと言ってから歌い始めたのは、1stからの“恋焦がれて”で、これを聴いてファンから歓声が上がる。この曲ではキーボーディストがアコースティック・ギターを弾き、ベーシストはウッドベースを弾いた。このナチュラルな編成でもう一曲“もう二度と...
”を披露したBENIは、ここで一旦ステージを退場。
ステージ奥のスクリーンには、雨が降り注ぐ映像が流れる。レインコートみたいな衣装に着替えたBENIが、傘をさしてステージに登場。男性ダンサー2人も、コート姿で傘持ってステージに登場。“a
milion
jewels”だ。雨をモティーフにしたこの曲が終わり、ダンサー2人が退場すると、ここで、“瞳とじて”を披露。この曲を歌い終わった後にステージ上が暗転したのを利用し、BENIはステージ奥でウェディングドレスみたいな純白のドレスに着替えた。暗くてもステージ真ん前の観客には見えてたようで、観客からの反応に「見えた?」とBENIは照れくさそう。ここでM.C.タイム。福岡の観客に博多弁を喋ろうとしたけど、ド忘れしてしまい、慌ててカンペをみてその博多弁を喋ったBENI。この博多弁は『twiiter』などでファンから喋ってほしい博多弁を募集したうえで選んだものとのこと。『twitter』やブログについて話した後、BENIから次に演る曲は失恋の歌だとの話があり、そういう悲しい曲を創る時にも、2%くらいは必ずポジティヴなものを入れているという説明をしてから“君じゃなきゃ”を熱唱。続いて、女性ダンサー2人と、曲調に合わせた幻想的なパフォーマンスで魅せた“he
is mine”を披露したBENI、「“he is
mine”でした」と演った曲を紹介をしてから、M.C.タイムへ。「家族にでも友達にでも、言えないことってあるじゃないですか。そういうときは身振りで示すので、周りのひとはそういうサインに早く気づいて欲しいです」などと次に演る曲の説明をしたBENI。次の曲は、勿論、“サイン”。原曲では松任谷由実の“春よ、来い”のイントロのピアノのサンプリングをベースにしてるけど、ライヴでは生ピアノ(正確には、生キーボード)をバックにしての熱唱。続いてもピアノをフィーチュアした“ずっと二人で”。BENIの楽曲の多くは、ライヴではマニピュレーターが出す音(かテープか知らないけど、それらの音)と同期をとることを要求されるけど、ピアノとBENIの2人のみで演奏されたこの曲では同期をとる必要は無い。BENIはピアニストとお互いの間合いを計りながら歌ってる。これぞ、ライヴ!...という感じで、私にとってはこの日のライヴので最も印象に残ったシーンとなった。静かながらも熱い「うた」を披露し終えると、BENIはまたステージを去った。
ステージのスクリーンにまた映像が流れる。スクリーンに映像が流れるのは、端的に言うとBENIのお色直しの時間を確保するためだけど(苦笑)、案の定、ピンクのTシャツに、ピンクの水玉模様が入ってる黒いミニスカートに着替えたBENIが登場。ダンサーたちもこのBENIの衣装に沿ったカッコウで登場。ピアノと歌のみの『静』から一転、アルバム『Lovebox』のなかでもダンス色が最も強い“MOVE”へ。BENIもダンサーたちと一体となったパフォーマンスを披露。続く“break
the
rule”で、観客も両手を掲げて拍手して一緒に盛り上がると、前作からの“Anything
Goes!!”。ライヴDVDにあるように、観客と♪say
YEAH!!〜の掛け合いを行うと、メンバー紹介へ。BENIがダンサーとバンド・メンバーを1人ずつ紹介すると、ステージ奥のスクリーンにも名前が表示された。ダンサーのANNA、MINAMI(この2人はライヴDVDでも姿を確認出来る)、KYO、YO-ICHI、ドラマーの江口信夫、ベースの山口寛夫(100s!!!)、キーボード兼ギターの松ヶ下宏之(彼もライヴDVDに登場)の順に紹介。曲に戻って“Anything
Goes!!”を完奏すると、BENIとダンサーはまたもやステージから姿を消した。ステージの残されたバンドの3人がこれまでのどの曲よりもラウドに演奏し始めたのは、“Girl's
Night”のイントロ。演奏が盛り上がって来たところで、どこかのファストフード店かファミレスの制服のようなカッコウに着替えたBENIが登場。同様のカッコウしたANNAとMINAMIを従えてステージに再登場。曲の内容に合わせ女のコたちだけでパフォーマンスした“Girl's
Night”を演ると、一旦ステージ袖に引っ込んだBENI。次の曲は“Kiss Kiss
Kiss”で、ダンサーたちが引っ張って来た「BENI」のロゴが描かれた屋台に乗ってステージに戻って来たBENI。アタマにキャピタル・アテンダントのような帽子を被ってるのが、ステージ袖に消える前との違い(苦笑)。この曲のサビの部分では、観客が一緒に歌えるようにスクリーンに歌詞が映し出された。大いに盛り上がった“Kiss
Kiss
Kiss”が終わった時、階段の中央に居たBENI、「“ギミギミ”、最後の曲」と曲紹介し、そのまま“ギミギミ”になだれ込む。この曲を演ると、BENIは意外にもそっけなくステージを去ってった。
場内に地方ならではの(苦笑)アンコール・コールが響き渡り、続いてBENIコールが沸き起こると、ツアーグッズのコラボ白Tシャツにカットジーンズ姿に着替えたBENIと、バンド・メンバーが登場。まず、アルバム最後に入ってる曲で、BENIのいろいろな思いが込められているという“Message”を披露。「友達に結婚したり、子供が出来たりして...」などと友達についての話を始めたBENI、続けて「友達って離れていても、久しぶりに会ったら(離れてた時間を全く感じさせずに)普通にしゃべれるじゃないですか」などと喋ってから“マイ・フレンド”を演った。次に、最新シングルで初めてウェディング・ソングに挑戦したことを話題にし、ウェディングドレス「Rouge
de
BENI」をプロデュースしたこともあってか、「結婚するのもいいかも」と発言したBENI、ファンの動揺を誘う(苦笑)。「(相手が居ないから)今すぐってことじゃないですよ」などとフォロウし、どよめきを鎮めたBENI、「この中に近いうちに結婚する、あるいは結婚したってひと、居ます?」と観客に挙手を求める。求めに応じて2人ほど手を挙げると、彼女たちに「おめでとう〜!」とお祝いの言葉を贈る。しかし、イロイロ話てるうちに、結婚の話題からいつの間にかTV番組『弾丸トラベラー』でクリスタル・ケイと一緒にクレタ島に旅した話になってしまい、慌てて路線修正し、ウェディング・ソング“Heaven's
Door”を披露。曲が終わると、ツアーグッズの白Tシャツにジーンズ姿に着替えたダンサー4人が登場。最後の曲は“KIRA☆KIRA☆”。BENIとダンサーに合わせて観客も掌をKIRA☆KIRA☆と振って盛り上がる。曲が終わると、BENIはダンサー、バンド・メンバーと横一列になって肩を組み、観客にお辞儀。BENIとダンサーは白Tシャツだけど、バンドは皆黒系の服を着ており、そのコントラスが目立つ(笑)。「また来るね〜!」と福岡のファンに約束し、BENIはステージを去った。
昨年末に私が観たパフォーマンスやライヴDVDの中身とは異なり、バンドを従えた幾分オーガニックなパフォーマンスで、期待以上のモノが観られて得した気分になった(笑)。
【SET LIST】...'10.10.8 ZEPP
FUKUOKA
. Lovebox Intro
1. ユラユラ
2. stardust
3. bye bye
4. 恋焦がれて
5. もう二度と...
6. a milion jewels
7. 瞳とじて
8. 君じゃなきゃ
9. he is mine
10. サイン
11. ずっと二人で
12. MOVE
13. break the rule
14. Anything Goes!!
15. Girl's Night
16. Kiss Kiss Kiss
17. ギミギミ
(encore)
1. Message
2. マイ・フレンド
3. Heaven's Door
4. KIRA☆KIRA☆