ヒロくんのLIVE REPORT '11 PART 5 the telephones

 the telephonesの新作『We Love Telephones!!!』に伴う全国ツアー『We Love JAPAN!!! Tour』の『season 2』では、彼らにとって初めてとなる富山公演が組まれた。その記念すべきライヴの会場のSOUL POWERは狭いハコだけど、ファンがギッシリ詰まってる。
 今回のライヴでは、ゲスト(前座)として8ottoが演奏することになっており、開演予定時間の6時を数分経過すると8ottoの4人が登場。8ottoを観るのは初めてであり、それまで彼らのことを一切知らなかった私にとってドラマー(マエノソノマサキ)がリード・ヴォーカルを兼ねるという編成は衝撃的だった。歌いながらドラムを叩くハンデがあるためか、オープニング曲ではベースのTORAが電子パッドを叩いてアシストしてる。さらに、オープニング曲の終盤になるとドラムを離れフロアに降り、ぐるぐる廻りながら熱唱するマエノソノ。1曲めからフロアに飛び入り...こんなバンド観たこと無い!(苦笑) マエノソノがステージに戻り、次の曲を演奏し始める。3曲目が終わったところで、M.C.タイムとなり、スキンヘッドでサングラスかけてたギターのリョウが「ハゲ(自分)、メガネ(TORA)、アフロ(マエノソノ)、ロン毛(ギターのヨシムラセイエイ)」などと自虐的にメンバー紹介(苦笑)。リョウはライヴ開始時にはフード被ってたので、フードをとってスキンヘッドと分かった時にはビックリした(苦笑)。そんなリョウは次の曲でサングラスもとった。M.C.の後に3曲演るとまたもやM.C.タイム。TORAが前回富山でライヴ演った時の話をし始め、「前に富山に来た時は観客は10人居なかった」とか「バンド名も『Softo』って書かれてた」などと語ってた。この後もマエノソノとTORAがフロアに降りるなど、熱いライヴで魅せた8ottoは全部で10曲、50分ほど演奏してステージを去った。彼らの演奏にファンも大きな感銘を受けたらしく、セット・チェンジの際に(専属のローディーが居ないので)メンバー自ら機材を撤収しに姿をみせた時に惜しみない拍手と声援が贈られていた。
 セット・チェンジが終わり、場内の灯りが消えてthe telephonesのメンバー4人がステージに登場したのは7時半頃。いつものように“happiness happiness happiness”に乗ってカラフルなアフロのカツラを被って登場した4人。それぞれの持ち場に就くと、ヴォーカル&ギターの石毛 輝はすぐにハート型のサングラスを外す。「Are you ready〜?」などと例の甲高い声とギターで観客を煽り始める石毛の後ろで、松本誠治がドラムをドコドコ鳴らす(私の居た位置からは松本の顔がよく見えなかったけど、もしかしてアフロにしちゃったぁ〜?)。ひとしきり観客を煽ったところで演奏始めたオープニング曲は新作『We Love Telephones!!!』のアタマを飾る“I Hate DISCOOOOOOO!!!”。ファンが「disco! disco! disco! disco!」と腕を振り上げながら合唱するなか、長袖Tシャツ着たキーボード担当の岡本伸明はさっそく持ち場を離れ、Tシャツの首周りから片肩を出しながらステージ上を狂ったように走り回る。そんななか、石毛の右隣では、北本市の観光大使も務める(苦笑)金髪の色男の長島涼平が、黒Yシャツに赤い蝶ネクタイというオシャレな格好でベースを弾いてた。岡本の煽りで(苦笑)オープニング曲から大いに盛り上がる。2曲目も新作からの軽快な“My Girl”。この曲が終わると岡本がカウベルを叩き始める。彼らの代表曲“Baby, Baby, Baby”だ。岡本が叩き出すカウベルのリズムに載せられ、観客一同大いに盛り上がったところで、石毛が「富山のみんなに新曲持って来たよ〜」などと言ってから「“Punk Is Not Heavy Metal”」とその新曲を紹介。この新曲は曲名どおり彼らにしてはヘヴィーな曲。これまた新作からの“Shit! Shit!! Shit!!!”を演ると、「“A. B. C. DISCO”」と曲紹介し、ド派手なシンセがフィーチュアされたこの曲を演奏した。
 ここでM.C.タイム。石毛が富山に演奏しに来たのは初めてと言ったその後は、岡本が引き継いで(苦笑)「富山のいいところ3つ挙げる」などと言う。1つ目は富山にSOUL POWERというハコがあり、その下の階に『UNDER THE STAGE』というショップがあるということ。2つ目は富山の寿司の旨さ。あの値段であの美味しさは考えられない。3つ目はこのSOUL POWERに集まってくれたお前たち。みんなで世界一、いや、宇宙一幸せな空間を作ろう...などと、ステージ上で暴れ過ぎて息が上がってるなか、(3つ目なんかかなり支離滅裂な印象があったけど)「富山のいいところ」を3つ挙げてくれた(苦笑)。ここで石毛がゲスト・バンドの8ottoについて御礼を言い、「8ottoには“Generation 888”という曲がある。俺たちにも♪new genereation〜!と歌う曲がある。8ottoと俺たちはつながってるんだ。ま、これはこじつけだけど...」などと前フリし、♪new genereation〜!と歌われる“2010”をプレイ。涼しげなシンセのリフが印象的な“My Final Fantasy”を演り終えると、「“kiss me, love me, kiss me”!」と石毛が曲紹介し、曲を演奏。“2010”から“kiss me,〜”まではチルアウトな曲が続いたところで、またもやM.C.タイム。富山に演奏しにきたのは今回が初めてだけど、かつて砺波市出身のコとつきあってたことがあり、そのためプライヴェートで富山県に来たことがある...と、突然告白した石毛、「(大震災があって沈んでる)こんな御時世だけど、みんな胸のうちにあるモノを出し切って盛り上がろう!」などと観客を煽ると、Tシャツをめくり上げて乳首を見せつける岡本に「君は乳首しまって!」と厳しく牽制(苦笑)。「ホントは(地元)埼玉のために作った曲だけど、今日だけはこの曲は富山の曲だ」などと前フリし、ファンと声を合わせ「TOYAMA〜DANCE〜MIRROR〜BALLERS〜!!!」とシャウトした石毛。新作からのシンセが壁のように迫って来る曲“SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!!”(あ、この日限りは“SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!!”か...苦笑)が披露され、石毛の「踊れ〜〜〜!」という煽りもありフロアは一気にダンスホールと化した。新作中心のこの日のライヴのなかで唯一のアルバム『JAPAN』からの曲“sick rocks”、『Love & DISCO e. p.』からの“electric girl”を演ると、「もう1曲新曲演ります。“White Elephant”」と曲紹介した石毛、「ギターリフで人生変えてやる」などと挑戦的な言葉で観客を煽ってからその新曲を披露した。続けて彼らの代表曲といえる“HABANERO”を演ると、「サルのように踊れ〜〜〜!!!」とシャウトした石毛。“Monkey Discooooooo”だ。石毛の煽りがなくてもファンは皆♪1〜2〜3〜4〜3〜2〜1〜0〜!...と腕を振り上げながら大合唱し、大いに盛り上がる。「みんな知ってると思うけど、俺たちはホントはディスコ・バンドじゃないからさぁ〜」などと語った石毛と観客の間で「We Love!」、「Disco!」、「We Love!」、「Disco!」...と掛け合いが始まる。石毛に「そんなんじゃあ被災者に届かないぞ!」と言われ、皆が声を振り絞ってようやく及第点に到達。「みんな、日本が好きだよな」と石毛が言い、次は「We Love!」、「Japan!」、「We Love!」、「Japan!」...と掛け合い。最後は石毛が「Urban!」とフって、観客が「Disco!」と返し、“Urban Disco”に突入。曲を演り終えると、「今日はホントにありがとう」などと石毛が富山のファンに繰り返し御礼を言ってステージを去った。
 場内にアンコール要求の手拍子が起こり始める。もともと狭いハコで観客じたいが少ないというハンデもありあまり大きな拍手とはならず、アンコール無しも危惧されたけど「『あの曲』を演ってないからアンコール無しはないだろう」と私のなかで自己解決したところで、ツアー・グッズのTシャツに着替えた4人がステージに再登場。アンコールの曲を演る前に、今年の12月にさいたまスーパーアリーナでワンマン・ライヴを行うことを「ここに居る80%くらいが『無謀』と思っただろ?」と自虐的に(苦笑)話題にした石毛。「よかったら是非さいたまスーパーアリーナに遊びに来て下さい」と富山のファンに たまアリ公演を宣伝をした後、「こういう時代だからこそ、愛が大切だよな〜」とアンコールの1曲目の前フリを始めた石毛が「Love &〜!」と叫ぶと、「DISCO〜!!!」としっかりファンが大合唱で返した。ファンがきっちり♪Love & DISCO〜!!!...と大合唱で合いの手を入れて盛り上がった“Love & DISCO”に続くは、新作『We Love Telephones』のラストを飾る“Drums, Basses, Guitars, Keys, And Your Love And Voice”。この曲を演る前に石毛から「みんなも歌って欲しい。♪yeah〜yeah, yeah, yeah, yeah〜だけだからさ」と要望があり、曲紹介の時にはタイトルに合わせて、ドラムの松本、ベースの涼平、ギターの石毛、キーボードの岡本の順にスポットライトが当てられた。曲の終盤の♪yeah〜yeah, yeah, yeah, yeah〜の連呼のところでは演奏が完全にストップし、観客の♪yeah〜yeah, yeah, yeah, yeah〜の合唱のみとなる箇所もあり、(彼らが求めていた世界で一番ハッピーな空間になれたかはともかく)場内がひとつになったところでこの日の演奏は終了。演奏が終わった後、石毛が、ゲストの8ottoも含め、会場のみんなと一緒の写真を撮りたいと言い出す。写真を撮ってくれるのは彼らの(石毛曰く)イケメン・マネージャー。石毛がさんざん「イケメン」と煽った後カメラを持ってステージに現れたマネージャー氏、自分が石毛が言うほどイケメンでは無いという自覚があるのか、ステージに現れるなり「(みんな)『石毛さんの嘘つき』(と思ってる)でしょ?」と予防線張りまくり(苦笑)。マネージャーさんが撮ってくれた写真は「(石毛の)『Twitter』に上げるので自分で持ってって下さい。アカウントのないひとはアカウント作って下さい」とのことだった。撮影が終わり、皆が帰ろうとすると、突如涼平が「岡本さんが新曲演るそうです!」などと言い出し、Tシャツ脱いで上半身裸の岡本がドラムセットに座り、“Toyama 8otto Soul Power Disco 69”などという曲をドラムを叩きながら披露。「Toyama」とか「Soul Power」など単語を並べただけのその場限りの即興的な曲であり、激しいアクションでヘトヘトになってる岡本はアタマが廻らなくなってるようで、単語が続かなくなって歌が止まったところで尻すぼみ的に『新曲』は終了(爆笑〜!!!)。他のメンバーや8ottoのメンバーたちにも大ウケだった。
 SOUL POWERを軽々とディスコフロアに変えたthe telephones、次の富山公演はMAIROになるよう発展を願ってます。あと、岡本は何回観ても面白いし、アブナい!(笑)

【SET LIST】...'11.5.14 富山・SOUL POWER
. happiness happiness happiness
1. I Hate DISCOOOOOOO!!!
2. My Girl
3. Baby, Baby, Baby
4. Punk Is Not Heavy Metal (新曲)
5. Shit! Shit!! Shit!!!
6. A. B. C. DISCO
7. 2010
8. My Final Fantasy
9. kiss me, love me, kiss me
10. SAITAMA DANCE MIRROR BALLERS!!!
11. sick rocks
12. electric girl
13. White Elephant (新曲)
14. HABANERO
15. Monkey Discooooooo
16. Urban Disco

(encore)
1. Love & DISCO
2. Drums, Basses, Guitars, Keys, And Your Love And Voice

MIChi./the telephones live @ Daikanyama Unit '10.6.25

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