ヒロくんのLIVE REPORT '11 PART 20 阿部真央

 阿部真央(以下、あべま)のライヴ・ツアー『らいぶNo.3〜ZEPPとQUATTROだけでごめんねTOUR〜』のギグを仙台で観て来た。8月の野外コンサート『らいぶ夏の陣』を大阪で観たところ雨にたたられたため、雨を気にしない状態であべまのライヴを観たい!...とリヴェンジの機会をうかがってたところ、ちょうど運良く仙台出張の予定が入った。
 ハタチ前後の観客が多いなか、身の程をわきまえ(苦笑)フロアの一番後ろに陣取ってた私。地方公演のため観客の帰りの足を考え、さっさと始めてさっさと終わろうということなのか、7時きっかりに客電が落ち、ステージ向って右側の袖からバンド・メンバーと あべまが登場。黒系統のワンピース姿の あべま、遠目には肌色の長袖を着てるようにみえたけど、実際にはノー・スリーヴだ(寒く無いのか...苦笑)。今回のツアーも6月にリリースしたばかりの3rd『素。』に伴うツアーのつもりで臨んでたため、当然オープニングは“痛み”だと思い込んでた。アコースティック・ギター(以下、アコギ)を構えた あべまが最初に歌い出した曲がデビュー曲の“ふりぃ”だったのには正直、虚を突かれた私だけど、多くの あべまファンはそんなことお構い無しに最初から合唱して盛り上がる。曲が終わると「仙台〜〜〜! いっしょに歌ってくれますか〜?」と訊いてきた あべまに仙台のファンが「yeah〜!」と応え、“I wanna see you”。バンド・メンバーは赤い髪のギタリスト・西川 進さんともう1人のギタリスト、ベーシスト、ドラマーで、あべまを含め5人での演奏。ドラマーを除く3人は曲に合わせながらピョンピョン飛び跳ねてる。勿論、フロアを埋めるファンも。曲が終わると「最後まで楽しんでって下さい」などとファンに声掛けした あべま、アコギを下ろして、“give me your love”。あべまの手にアコギが戻り、2ndの『ポっぷ』のアタマを飾る“未だ”、『素。』から“走れ”を演る。ここでアコギを手放した あべまが演ったのは、“15の言葉”。会場の天井に吊るされてるミラーボールが回転して光を反射させ、場内が幻想的な雰囲気にとなる演出があった。アコギを構えた あべまが次に披露したのは“じゃあ、何故”。この曲は私が あべまにハマった原因となった曲。ここまで昔の曲が多く、『素。』からの曲が少なくて、もしかしたらこの曲が聴けないんじゃないかと覚悟してたところだったので、凄く嬉しかった。次の曲は代表曲ともいえる“貴方の恋人になりたいのです”で、あべまがこの曲を演り始めるとファンから歓声が上がった。
 拍手を送るファンに「ありがと」と御礼を言った あべま、「改めてこんばんは、阿部真央です」と挨拶。キーボードの搬入作業のため、あべまはトークで場つなぎしなきゃいけない。あべまのライヴを観るのは初めてという観客が多かったことから「あべまのライヴはどんなライヴか」を話し始めた あべま、「歌詞はたぶん間違ってます」などと予防線を張ってた(苦笑)。自分は歌うのが好きだからこういう仕事してるんであって、喋るのは上手くないなどとボヤいたりしながら、観客からの声に応える形で昨夜の晩御飯の話や、牛タンの話をしてるうちにキーボードのセットが完了。ようやくトークから解放された あべま、まず、新たに加わったキーボーディストを含めたバック・バンドの4人を紹介。そして、大切なひとが居るうちに自分の思いをちゃんと伝えておいたほうがいいよ...ってな話をしてから“側にいて”を熱唱。あべまが歌い終わるとあれだけセッティングに時間をかけたのにキーボーディストは退場(苦笑)。場内には(おそらくマニピュレーターによる音と思われる)“TA”のきらびやかなイントロが流れ、大阪でも聴けなかった『素。』収録のこの曲が披露されると、アコギを構えた あべま、“光”を披露。東日本大震災を受けて書かれたというこの曲、仙台のファンにはどう響いただろう?
 “19歳の唄”を演ると、喉の手術で約半年間活動を停止したことに触れ、復活に向けて頑張ってた時にファンのからの声が凄く励みになってたことについて感謝の意を示し、「『ありがとう』の心を込めて歌います。CDどおり歌えるかは分からないけど、今日の あべまを聴いて下さい」などと話してからアコギ無しで“いつの日も”を披露。アコギを構え、湿っぽい雰囲気をガラリと変えて“伝えたいこと”、“loving DARLING”、そしてシングル“側にいて”のカップリング曲の“YUKALI forever ”...と曲を連発。「歌う元気はありますか?」とファンに訊き、「yeah!」の声が返って来ることを確認してから“モットー。”。あべまの挑発に乗せられ、ファンが大合唱となったこの曲が終わると、「今日は楽しんでくれたかな?」などと あべま。ここで本編最後の曲として“ポーカーフェイス”を披露してから、あべまたちは一旦ステージを去った。
 「あべま! あべま!〜」と『あべまコール』をしながら、ファンがアンコール要求のクラップをしてると、やがて白地に空色のプリントのツアーグッズTシャツに着替えた あべまがアコギ無しで登場。バンド・メンバーもTシャツに着替えてる。これまたマニピュレーターが音を出してると思われるきらびやかなイントロが流れる。“モンロー” だ! きらびやかな曲調に合わせ、西川 進さんは電飾ギターを弾いて観客の歓声を誘ってた。「また跳ぶ曲演るんだけど、まだ元気は残ってますか!?」と言う あべまに、ファンは元気が残ってるとアピールすると、あべまが「“ロンリー”!」と曲紹介。これには観客が大歓声を上げる。あべまに応えたとおり、ファンがアタマから大合唱となったこの曲が終わると、あべまは再びステージを去った。
 再びファンが『あべまコール』とアンコール要求のクラップをすると、今度はアコギを持って あべまが登場。「ライヴでしか演らないし、音源にすることも無いだろう」と前置きしてから、ライヴでのお約束の“母の唄”を披露。こうしてこの日のライヴは終了。
 重要な曲以外、『らいぶ夏の陣』との重複する曲が少なく、あべまのライヴ2回目の私にとって優しいライヴ。私的には、大阪でのリヴェンジは無事果たせました(笑)。

【SET LIST】...'11.12.5 ZEPP SENDAI
1. ふりぃ
2. I wanna see you
3. give me your love
4. 未だ
5. 走れ
6. 15の言葉
7. じゃあ、何故
8. 貴方の恋人になりたいのです
9. 側にいて
10. TA
11. 光
12. 19歳の唄
13. いつの日も
14. 伝えたいこと
15. loving DARLING
16. YUKALI forever
17. モットー。
18. ポーカーフェイス

(encore 1)
1. モンロー
2. ロンリー

(encore 2)
1. 母の唄

MAO ABE live @ Osakajo Ongakudo '11.8.21

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