9年ぶりのスタジオ盤『バタフライ』に伴うバーシアの『ビルボードライブ』公演を、11月8日に大阪(1st
show)で観て来た。私が彼女のライヴを観るのは、これまた9年ぶり。
開演時間の6時半になると、フロアの照明が薄暗くなり、ステージ向かって右側の通路から、客席の間をぬって盟友ダニー・ホワイトをはじめとするバンド・メンバーの5人が登場。サックス奏者はサックスを手に持ってる。彼らがステージへ移動すると、少しの間を置いてビア樽のような体型になった(苦笑)バーシアが登場。マルーン〜黒系のドレスをまとってたバーシア、観客の拍手を浴びながらステージに移動。9年前もかなり太ってたけど、さらに太ったような...(苦笑)。“Brand
New
Day”のジャケットに写ってた往年のバーシアと比べたら、ウエストは倍かも?(苦笑) それぞれが持ち場に就いてから演奏が始まった曲は、新作『バタフライズ』の最後を締める“Pandora's
Box”。♪パッパパパパ〜...といった感じの陽気なこの曲を歌い始めたバーシア。前回9年前に観た時は彼女の親戚の女性バック・ヴォーカリストを連れてきたけど、今回は収録済みのバック・ヴォーカルとの同期で済ませてた。バンドは、ステージ向かって左から盟友ダニー・ホワイト(key)、クラリネットとキーボードも担当するIan
Kirkham(sax.)、曲によってアコギとエレキを持ち帰るGiorgio
Serci(g.)、ウルグアイから来たというAndres
Lafone(b.)、メガネ君で華奢なMarc
Pamell(ds.)...の順に並んでる。曲が終わって観客からの拍手を受けたバーシア、観客に御礼を言ってから日本語でさらに「コンバンハ〜!」と続ける。同じ場所でライヴが出来て嬉しいなどとさらに思いを語ると、ダメ押しで「ドウモアリガトウゴザイマス!」と日本語で御礼を言った。ここでバーシアから曲紹介があり、前のアルバムから“Blame
It On The
Summer”へ。まさかこのアルバムから演奏するとは...。最初の3枚と新作からしか演らないと思ってた(苦笑)。この曲ではGiorgioは早速エレキからアコギに、Ianはサックスからクラリネットに楽器を持ち替えてた。曲が終わると、バーシアから曲紹介があり、新作『バタフライズ』のアタマを飾る“Bubble”へ。この曲を歌い終わると「ドウモアリガトウゴザイマス」と日本語で御礼を言ったバーシア、次の曲はギターのGiorgioが大いに貢献した曲で、“Matteo”という曲名も彼の子供の名前だそうだ(聞き取りミスだったらゴメン!)。この曲のエンディングでのGiorgioのアコギのソロが凄かった!
「one more new song」と、バーシアが新作からの“No
Heartache”を紹介。この曲が終わると、バンド・メンバーを紹介し、「old
song」と言ってからバーシアが曲名を言う。「“Cruising For
Bruising”」 これを聞いて、新曲の連発に大人しめだった観客が「オオッ!」とどよめく。『トレンディポップスの女王』との異名をとった頃の作品、2ndアルバム『ロンドン・ワルシャワ・ニューヨーク』のアタマを飾る代表曲だ。Ianは途中までクラリネットを吹いてたけど、途中からサックスに持ち替え、曲のエンディングを盛り上げる。歌い終わると、バーシアは観客に深々とお辞儀した。
ここでバーシアが「very very old
song」と言って、ダニーと一緒に参加した、彼女の事実上のデビュー作となるマット・ビアンコの1st『探偵物語』から“Half
A Minute”を披露した。次にバーシアが紹介した曲は、「“New Day For
You”」。これまた観客がどよめく。ライヴで聴くまでそんな印象は無かったけど、ベースがメチャクチャかっこいい! それまで控えめなプレイに徹してたAndresが熟練の腕を披露した“New
Day〜”が終わると、スタッフがステージに椅子を持ち込む。次の“Baby
You're
Mine”ではこの椅子に座りながら歌い始めたバーシア、曲が盛り上がってくると椅子から立ち上がってたから、椅子の意味はあまり無かった(苦笑)。歌い終わってからバーシアが「アリガト!」と日本語で御礼を言う間に、スタッフがステージから椅子を撤去(苦笑)。「ここをジャズクラブみたいに変てあげる」などと言って、1stから“How
Dare
You”を熱唱。ここでまたメンバー紹介があり、ちょうど10曲歌ったところだったから「もしかして次で終わり?」...と思ってしまった(苦笑)。しかし、まだ終わりでは無く、ここで“An
Olive
Tree”を披露。エンディングでは、Ianのサックスソロともいえる熱演で締める。観客に深々とお辞儀したバーシア、次の曲を紹介。「“Time
And
Tide”」 これには観客から「ウォ〜〜〜ッ!」と声が上がる。そうそう、まだこの曲が残ってたんだ! 近年のバーシアについては外見はさることながら、声が衰えたとの評判も見聞きするけど、この曲のクライマックスでの声の張り上げ具合聴く限り、まだまだ大丈夫(笑)。彼女の出世作となる“Time
And
Tide”からそのまま次の曲へ。もしかしたら今日は無いんじゃないかと心配してた“Drunk
On
Love”がここで登場。ここまではどんなに往年のヒット曲が披露されようが椅子に座ったままだった観客が、この曲ではステージ前を中心に立ち上がり、踊り始める。頭の上で大きな手拍子するように観客を煽ったバーシア、自分もIanのサックスと掛け合う(苦笑)。大きく盛り上がった“Drunk
On Love”が終わると、もう一度バーシアがメンバーを1人1人紹介。「keep
dancing!」とバーシアが観客を煽り、歌ったのは“Third Time
Lucky”。最後のほうに3rdの曲がまとまって来た(苦笑)。歌い終わると「ドウモアリガトウゴザイマス」と日本語で観客に御礼を言い、バンド・メンバーと横一列に並び、肩を組んで深々とお辞儀したバーシア、ステージから下りる際、ステージ真ン前の観客から扇子をもらった(笑)。
場内にアンコールを要求する拍手が鳴り響くと、すぐにステージに戻って来たバーシア。「thank
you very
much〜!」と観客に御礼を言い、アンコールでは2曲歌うと宣言。最初は新作『バタフライズ』からの曲で「梁山伯と祝英台」という中国の昔話にヒントを得て作ったという“Liang
&
Zhu”。この曲は、ダニーのピアノの伴奏だけでバーシアが歌うような曲なので、他のメンバーは手持ち無沙汰そう(苦笑)。この曲が終わると、すぐさまデビュー盤『タイム・アンド・タイド』のアタマを飾る“Promises”になだれ込む。Giorgioの弾くアコギの旋律が優しい“Promises”が終わると、観客に「愛シテマス!」と日本語で謝意を伝え、多くのファンと握手しながらステージから控えへと移動してった。
体型はともかく(苦笑)ヴォーカル・パフォーマンスには大きな衰えは感じなかった。聴きたい曲は殆ど聴けたし、満足感が高いライヴでした。
【SET LIST】...'18.11.8
ビルボードライブ大阪 (1st show)
1. Pandora's Box
2. Blame It On The Summer
3. Bubble
4. Matteo
5. No Heartache
6. Cruising For Bruising
7. Half A Minute (マット・ビアンコの曲)
8. New Day For You
9. Baby You're Mine
10. How Dare You
11. An Olive Tree
12. Time And Tide
13. Drunk On Love
14. Third Time Lucky
(encore)
1. Liang & Zhu
2. Promises