JASRACがうるさいので、歌詞と訳詞は省略させていただきます。
2000年12月(第3回)...バッド・レリジョン“アイ・ウォント・トゥ・カンカー・ザ・ワールド”(“
I Want To Conquer The World”)
アルバム『ノー・コントロール』(『No Control』)収録...1989年作
【コメント】
『メロディック・ハードコア・パンク(以下、メロコア)の帝王』と呼ばれるバンド、バッド・レリジョンが1989年にリリースしたアルバム『ノー・コントロール』に収録されてる曲。
バッド・レリジョンは今年でバンド結成20周年になるほど歴史があるバンドだけど、最初の8年間は活動が不安定で、実質解散状態だったことがあるくらい。この活動不安定期に、メンバーは進学して修士号を取得したり、インディー・レーベル『Epitaph』を興したりしてたワケだ。『ノー・コントロール』はバンドが再スタートを切った'88年の『サファー』に続くアルバム。
修士さまが居るくらいだから、このバンドの歌詞の内容はいつも深く、政治的なテーマを扱ったものが多いッス。今回とりあげたこの“
I Want To Conquer The
World”も政治的なテーマを扱ってますね。今の日本の首相は御存知のとおり、アホの森 喜朗だけど、「アイツが首相やるくらいなら、オレが首相やったほうがマシだ!!!」って、みなさん思ったりしませんか〜???(笑)
2000年11月(第2回)...RUSH“アニメイト”(“Animate”)
アルバム『カウンターパーツ』(『Counterparts』)収録...1993年作
【コメント】
カナダを代表するロック・バンド、RUSHが1993年にリリースしたアルバム『カウンターパーツ』は、時のトレンド『グランジ/オルタナ』色が濃く、衝撃作扱いされているが、私は別に驚かなかったな(笑)。'70年代の『重厚長大』路線が少し戻った感じでうれしかったんだけど。そのアルバムのアタマを飾る曲“アニメイト”は、ベーシスト/シンガーのゲディ・リーが「僕のベスト・プレイ」というだけあって、ベースのうねりが心地よい曲。
RUSHというバンドは、ドラマーのニール・パートが殆どすべての歌詞を受け持っていて、彼の『文学おたく』ゆえの深遠な歌詞が魅力のひとつになっている。この“アニメイト”について、ニールはこう語っている。「男でも女性的な部分を持ってるし、女でも男性的な部分を持っている。人間誰しも、異性的な部分を持ってるはずで、その部分をもっと大切にすべきだ...という意味の曲だ。私は、常に自分のなかに女性的な部分を感じているから。こうしてバンドで詩を書くことによって女性的な部分を解放できる私は運が良いと思ってる」。
そう、ニールが語ってから4年後、彼のひとり娘が交通事故死。さらに妻が病死...。相次ぐ悲劇によるショックでタイコも叩けなければ、詩も書けなくなったニール・パート...。1997年以来、RUSHはバンドとしての機能がストップしてる...。
作詞家としてのニール・パートの『女性的な部分』でもって、世界を代表するトップ・バンドにのし上がったRUSHが、皮肉にもそのニール・パートのもつ『女性的な部分』ゆえにバンド結成以来、最大の危機に瀕してる...。ニール、頼むから歌詞書いてくれ〜! タイコ叩いてくれ〜!!!
2000年10月(第1回)...ケイト・ブッシュ“神秘の丘”(“Running
Up That Hill”)
アルバム『愛のかたち』(『Hounds Of Love』)収録...1985年作
【コメント】
“Wuthering
Heights”(“嵐が丘”)のヒットでヨーロッパではとうの昔に大物の地位を確立していたものの、アメリカではマイナーな存在だったケイト・ブッシュが1985年に放ったヒット曲。この曲で念願の全米ヒットも果たしました。
歌詞には出てこないけど、「yeah, yeah,
yo~」と繰り返しコーラスが入り、民俗音楽的なドラムが聴けるなど、エスニック・ムードが漂う曲です。
神と取り引きして立場を交換できるものなら...あの道やあの丘やあの建物を駆け上がりますね、誰だって(笑)。