JASRACがうるさいので、歌詞と訳詞は省略させていただきます。

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2023年12月(第279回)...カーリー・レイ・ジェプセン“ザ・ロンリエスト・タイム”(“The Loneliest Time ”)より
アルバム『ザ・ロンリエスト・タイム』(『The Loneliest Time』)収録...2022年作
【コメント】
カナダのシンガー/ソングライター、カーリー・レイ・ジェプセンが2022年にリリースしたアルバム『ザ・ロンリエスト・タイム』のタイトル曲で、大物男性シンガー、ルーファス・ウェインライトとのデュエットが話題になりました。
 私がカーリー・レイ・ジェプセンというシンガーの存在を知ったのは、2012年リリースのアウル・シティーとの(事実上の)デュエット・ソング“Good Time”を聴いてから。それ以降、彼女が発表したアルバムは毎回買ってるけど、正直言って「悪くはないけど、特別良くもないよね?(苦笑)」というビミョーな評価が続いてた。しかし、このアルバムはこれまでの彼女の作品に感じてたモヤモヤを打ち払うような充実した内容で、とても気に入りました(笑)。ルーファス・ウェインライトとのデュエットのこの曲は最後を締めるに相応しい佳曲です。ルーファスが参加したのは、彼女の御指名だそうで...(苦笑)。
 デュエット・ソングで彼女のことを知り、デュエット・ソングでさらに彼女のことが気になりました(笑)。


2023年11月(第278回)...R. E. M. “スタンド”(“Stand ”)より
アルバム『グリーン』(『Green』)収録...1988年作
【コメント】
 R. E. M. が古巣のインディー・レーベルの『I. R. S.』を離れて、メジャーの『Warner Bros.』に移籍してユ88年に放ったアルバム『グリーン』からのヒット曲。  前作『ドキュメント』から“The One I Love”が初の全米TOP10ヒットしても、日本におけるR. E. M.の位置付けは一部の音楽マニア御用達バンドのままだったけど、キャッチャーなこの曲のヒットでようやく一般的な洋楽ファンにその名が知れ渡るところまで来たような気がします。それでも欧米での人気に比べると大きな差がありましたがノ。それでも、2ndの『夢の肖像』の頃から彼らに注目してた私としては、ようやくみんながR. E. M.の良さが分かったか!....と、胸が空くような思いをしたものです。


2023年10月(第277回)...クワージ“シール・ザ・ディール”(“Seal The Deal”)より
アルバム『ザ・ソード・オヴ・ゴッド』(『The Sword Of God』)収録...2001年作
【コメント】
 オルガン奏者のサム・クームスと、ドラマーのジャネット・ワイスの元・夫婦によるオルタナティヴ・デュオ、クワージが2001年にリリースしたアルバム『ザ・ソード・オヴ・ゴッド』に収録されてる1曲。彼らの存在が一部の音楽ファンに存在が認知されるのは、エリオット・スミスのジャパン・ツアーに同行した時が契機だったと思うけど、その時点でアルバムをすでに3枚くらい出してた。ジャネット・ワイスはスリーター・キニーの凄腕ドラマーとしてその筋ではすでに有名だったけど、サムの奏でるオルガンしかない音数が少ないなか自由気ままにドラムを叩くのも、スリーター・キニーとはまた違った魅力を感じたもの。
 この曲“Seal The Real”は曲のアタマから殆どヴォーカルが入らず、曲の終わりになって申し訳程度に歌が始まるけど、このままインストゥルメンタルで押し通してくれてもよかった。それくらいの熱演です。今でも彼らのライヴのセットに入ってるのも解る。しかし、ホントにインストだったらこのコーナーに出てくることが無かったワケだけど...(苦笑)。


2023年9月(第276回)...ホールジー“ガソリン”(“Gasoline”)より
アルバム『バッドランズ』(『Badlands』)収録...2015年作
【コメント】
 アメリカの大人気女性シンガー、ホールジーのデビュー盤『バッドランズ』のデラックス盤に収録されてる曲で、彼女の代表曲のひとつ。
 2022年のフジ・ロックの『GREEN STAGE』のメイン・アクトに抜擢されるまで彼女の存在は全く知らなかったけど、フジ・ロック参戦にあたって彼女の予習をしてパック・カタログ全部聴いた際に、一番ハマったのがデビュー盤で、特にこの曲でした(苦笑)。フジ・ロック当日にアタリマエのようにこの曲演ってくれたし...。ライヴ前の予習をしてた時よりも、圧倒的なライヴ・パフォーマンスを目の当たりにした後のほうが、この曲より気に入ったかもしれません(苦笑)。


2023年8月(第275回)...トード・ザ・ウェット・スプロケット“SOMETHING'S ALWAYS WRONG”(“Something's Always Wrong”)より
アルバム『ドルシネア』(『Dulcinea』)収録...1994年作
【コメント】
 '90年代に活躍したU.S.オルタナ・バンドのひとつ、トード・ザ・ウェット・スプロケットが1994年にリリースした4thアルバム『ドルシネア』からのシングルヒット曲。
 幼馴染みの4人によって結成され、若くしてメジャー・デビューを果たした早熟バンドだったけど、日本ではまるっきし人気が出ず、一部のオルタナ・ファンのみ存在を知っているバンドだった。私も当時の日本のレコード会社のソニーが大々的に広告を打ったのでようやく存在を知ったくらい(苦笑)。で、興味を持って『ドルシネア』を聴いたら、凄く良かった!
 ヴォーカルのグレン・フィリップスのしわがれた声に何ともいえない味があり、一気に引き込まれた。特にこの曲は、'90年代を代表する名曲のひとつだと思っております。
 この後、アルバムを数枚出しただけでさっさと解散したのが、未だに残念でなりません...。


2023年7月(第274回)...奇妙礼太郎“あたいのジーンズ”より
アルバム『たまらない予感』収録...2022年作
【コメント】
 個性的なシンガー/ソングライター、奇妙礼太郎が2022年2月にリリースしたアルバム『たまらない予感』のアタマを飾る1曲。
 奇妙礼太郎というシンガーのことは全く知らなかったけど、『FUJI ROCK FESTIVAL '22』(以下、『フジロック』)に出演するというので、予習がてら聴いたらハマってしまった(苦笑)。どこか歌い方に忌野清志郎を思い起こさせるところがあると感じました。
 それまで触れる機会が全く無いアーティストの音楽を知る...というのが、『フジロック』の魅力のひとつだと思っていますが、今年は、さて...?


2023年6月(第273回)...ステファニー“エヴリデイ”(“Every Day”)より
シングル“ロック・ザ・プラネット”(“Rock The Planet”収録)収録...1985年作
【コメント】
 今、リメイク版が好評なアニメ『うる星やつら』(1981年版)の、1985年の第2クール(4月〜6月)に第8代目エンディングテーマとして使用された曲。
 『うる星やつら』が放送開始になった1981年は小学校6年生の頃。毎週でもないけど、それなりの頻度で観てました。番組開始当初のオープニングテーマだった松谷祐子さんの“ラムのラブソング”や、3代目エンディングテーマのヴァージンVSの“星空サイクリング”など想い出に残る曲も多いですが、一番印象に残ってるのが、たった3ヶ月しか使われなかったこの曲です。全部英語の歌詞だったのが印象深かったのか、はたまた、それまでゴダイゴなどの楽曲でさんざん耳に馴染んだ(作曲者の)ミッキー吉野の楽曲マジックなのか、とにかくこの曲が一番アタマに残ってました。この曲を歌っていたひとについても私のなかでは長らく謎で、後に寺田恵子の代わりにSHOW-YAに加入するステファニーというかたが歌ってた...と知ったのもかなり後の話。
 というわけで、この曲はず〜〜〜っと音源は手元に無く、どうしてもこの曲が聴きたくなったら『うる星やつら』主題歌全曲集のようなオムニバスCDを買うしかない...と思ってました。しかし、時代が進むと、音源を買わなくても『YouTube』で当時のエンディング動画がみつかるようになり、さらにドーナツ版“ロック・ザ・プラネット”のB面にのみ収録でオリジナル・アルバムの『ハイダウェイ』にすら入っていなかったのに、CDの紙ジャケ再発に当たってボーナストラックとして収録! 比較的容易に入手出来るようになりました(苦笑)。時代は変わった...(苦笑)。


2023年5月(第272回)...凛として時雨“ハカイヨノユメ”より
アルバム『just A moment』収録...2009年作
【コメント】
 男女ツイン・ヴォーカルがウリの轟音ロック・トリオ、凛として時雨が2009年にリリースしたメジャー・デビュー・アルバム『just A moment』のアタマに収録されている曲。
 すでにインディーズの『中野レコード』時代から頭角を現し、『FUJI ROCK FESTIVAL』にも出演するなどロック・ファンのなかでは名の知れた存在になってた彼ら。このメジャー・デビューに合わせてのツアーでは金沢でライヴがあるというので、それまで音を全く聴いたことも無いのに先にチケットを押さえ(苦笑)、それから新作だけでなく過去作も聴き込んでミッチリ予習してライヴに臨みました。その結果...ドハマリしました。今でもこの曲のイントロのリフを聴くと、あの時の衝撃が蘇って来ます。


2023年4月(第271回)...大原櫻子“だってこのままじゃ”より
アルバム『l』収録...2021年作
【コメント】
 女優としても活躍するシンガー、大原櫻子が2021年にリリースした5thアルバム『l』に収録されてる曲で、緑黄色社会の長屋晴子が作詞、小林壱誓が作曲を担当。
 この曲の聴きどころは、サビの部分の♪3秒後に君が振り向いて〜その時君が笑っていたら〜...の「その時」の部分の高音を実に苦しそうに歌ってるので、凄く印象に残ります。2021年の4月11日に弟子と2人で信州の光城山に花見登山に行きましたが、その帰りのクルマでこの曲を聴いたなぁ〜...と想い出になってます(苦笑)。
 そういや、この曲をライヴで聴く機会はまだありませんが、ちゃんと高音が出てるんでしょうか?(苦笑)


2023年3月(第270回)...RUSH“グランド・デザインズ”(“Grand Designs”)
アルバム『パワー・ウィンドウズ』(『Power Windows』)収録...1985年作
【コメント】
 RUSHが1985年にリリースした11枚目のスタジオ・アルバム『パワー・ウィンドウズ』のA面2曲目に収録されている曲。
 1986年の年明けに、シングル・カットされた“The Big Money”をFMラジオですっかりRUSHのサウンドに魅了された私、カセットテープに録音したものを何度も繰り返して聴くだけに留まらず、次の段階として音源の購入に踏み切った。当時はまだLPレコードは寺尾 聰とクィーンとポリスしか持ってなかったから、LPを買おうとするじたい、入れ込み具合が解る(苦笑)。RUSHの『パワー・ウィンドウズ』のLPは、1986年3月、高1から高2の間の春休みに買った。買った店は、今はもう閉店してしまった(会社じたい無くなってしまった)『山蓄』の総曲輪店。総曲輪通りの『ワシントン靴店』の上階にあった...といっても、今やその『ワシントン靴店』すら存在しないけど...(苦笑)。その店でLPを購入後、自宅に自転車漕いで戻る途中に、中学時代の友達とバッタリ遭遇し、何のLP買ったか見せろ...と言われたので、見せた。そしたらRUSHだったので、「ほぉ〜、そういう趣味かぁ...」と唸られた記憶がある(苦笑)。
 レコードをターンテーブルに載せ、初めて聴いたこの曲は、キラキラと煌びやかでした。今聴いても、あの時の感触は色褪せません(苦笑)。


2023年2月(第269回)...ジヤーニー“ドント・ストップ・ビリーヴィン”(“Don't Stop Believin'”)
アルバム『エスケイプ』(『Escape』)収録...1981年作
【コメント】
 バンド創立メンバーのひとり、グレッグ・ローリーが脱退し、後任に元ベイビーズのジョナサン・ケインが加入し、黄金ラインナップが揃ったジャーニーが1981年に放った最高傑作『エスケイプ』のアタマを飾る曲で、シングル・カットされて大ヒットを記録。
 この曲が日本でヒットした1982年の年明けはちょうど私が洋楽を聴き始めた頃で、その頃の洋楽チャートラジオ番組『オールジャパンポップ20』(D.J.は、ばんばひろふみ)にチャート・インしてたのをいまだによく憶えてます。その後しばらくの間この曲は、数多あるジャーニーのヒット曲のうちのひとつの扱いでしたが、大きな意味を持つことになったのは、現在のヴォーカリスト、フィリピン出身のアーネル・ピネダの半生を追ったドキュメンタリー映画のタイトルにこの曲と同じ名前が付けられてからでしょうか。この映画、わざわざ東京で観ましたが、アーネル贔屓になってしまうほどの充実した内容でした。アーネルがヴォーカルのジャーニーのライヴを観たことがあるけど、とても充実した内容でした。今のジャーニーはアーネルの才能を充分に活かしきれていないと思うんだけど、どうでしょうか?


2023年1月(第268回)...ジ・オトゥールズ“レニー・ヴァレンチノ”(“Lenny Valentino”)
アルバム『ナウ・アイム・ア・カウボーイ』(『Now, I'm A Cowboy』)収録...1994年作

【コメント】
 UKロック・シーンきっての皮肉屋、ルーク・ヘインズが率いる4人組バンド、ジ・オトゥールズが1994年にリリースした2ndアルバム『ナウ・アイム・ア・カウボーイ』のアタマを華々しく飾る1曲。
 このアルバムは日本では1994年7月にリリースされていますが、私がこのアルバムを聴いたのはその年の末に、それまで買いそびれた1994年の新譜をまとめて購入した時。イントロも、アウトロもカッコよく、この曲に特に魅了されたものです。今では実際の音源を聴くことは稀ですが、いつの間にかアタマのなかでもっとRMPが大きい曲として刷り込まれてしまい、たまに聴くとテンポが遅くて驚いてしまします(苦笑)。
 ルーク・ヘインズはさっさとジ・オトゥールズを解散させ、ブラック・ボックス・レコーダーを結成しましたがこれも大きな成功に至らず、今はもう音楽業界から身を引いてるようです。

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