私の人生を狂わせたひと、
ヘザー・ノヴァ
今日 (9/12)、レコ屋を覗いたら、ヘザー・ノヴァのライヴ盤『Wonderlust』が店頭に並んでた。ヘザー・ノヴァの大・大・ファンの私は速攻でこのライヴ盤をゲット!
HEATHER NOVA--Wonderlust (Live) |
|
|
(import : V2 WR1013242) |
ヘザー・ノヴァは私が初めてライヴを観たアーティストなんである。忘れもしない1996年5月12日、名古屋クラブ・クアトロでのライヴ。
それまで、音楽といえば部屋や車のなか...要するに密室で聴くものだった私。観たい!と思ったコンサートがそれまでになかったかと言えば、信大銀嶺祭に出た森高千里とか、松本ドサ廻りしたシンディ・ローパーとか見たかったんだけど、高校生の時から「初めて観るライヴは大好きなRUSHのライヴにしよう!!!」と思っていたから、「RUSHのライヴを観るまで誰のコンサートにも行かない!!!」っていう禁を破るワケにもいかず、誰のライヴも観ないまま1996年まで来た。ちなみにRUSHは1984年の『Grace
Under Pressure
Tour』で初来日して以来、一度も日本に来たことないという...。カナダに渡らんと観られんな、コリャ...。
ところが、1995年の末にリリースされたヘザー・ノヴァの日本デビュー作『オイスター』のあまりの美しさに、すっかりヘザーにハマった私。ちょうど1996年の5月に来日ツアーが組まれてたので、どーしてもナマのヘザーを観なきゃ引っ込みがつかなくなってしまった。初コンサートなものだから『チケットぴあ』とかでのチケットの買い方すら知らず、当日券目当てで名古屋に乗り込んだ。クラブ・クアトロがどこにあるかも知らなかったので、かつて松本時代に『TOWER
RECORDS』で買い物しに来てて馴染みがあった名古屋パルコの本屋で「名古屋クラブ・クアトロが何処にあるか」を調べたら...『上』だったと言う(爆笑〜!!!)。
で、実はこの日のクラブ・クアトロ、前売りがSOLD OUT
どころかかなり売れ残ってって、当日券余裕でゲット出来たんだけど、そーゆー事情も知らなかったから、「5時になったら当日券発売する」とゆわれ、順番待ち...私だけ(笑)...したかな。たぶん、クアトロの兄ちゃんの目にはケッタイな奴に映ってたハズだよ(笑)。
で、フロアにテーブルまで用意されたガラガラの会場で観たヘザー、これがもの凄くヨかった〜。今まで100を超えるライヴ観たけど、これに勝るパフォーマンスを観たことはない。映像の専門学校通ってたという経歴もあってスクリーンに映像をふんだんに駆使したライヴだったんけど、何しろ初めて観るライヴだったもんで、他のアーティストのライヴもこーゆーもんと思ってたから、このホームページに載せてるこの時のリポートでは一切それに触れてないし、そのときの感動も伝えきれてないね、今の目で見ると。
この時のヘザーとの体験があまりにも鮮烈だったものだから、それから『次』を求めていろんなアーティストのライヴに出かけまくる『ライヴおたく』にズブズブと身を沈めた私...。1996年5月12日がひとつのターニング・ポイントだったな...と、つくづく思う。
で、肝心のヘザーのライヴ盤、メジャー・デビュー盤『オイスター』と次のアルバム『サイレン』から半分ずつの割り合いで選曲されてて、現時点でのベスト盤的意味合いもありそう。最後に収められた“I'm
On
Fire”はブルース・スプリングスティーンのカヴァーで、あの日の名古屋でも演った。ソロ・アーティストのバック・バンドはメンバーが変わるのがアタリマエだけど、ヘザー・ノヴァ・サウンドの中核を担うチェロ奏者があの日と同じナディア・ランマンだったのが嬉しかったです。
10代後半に学校通うようになるまで、弟・ミシカと両親と伴に、バミューダ諸島内を漂うボートのなかで育った...という特異な経歴が物語るように、彼女の音楽は海のリズムが支配してる。ここまで潮の香りのする音を出すひとは居ないよ。
アルバム『サイレン』リリース時に、出来た手ホヤホヤの『V2ジャパン』に移籍したタイミングの悪さから、プロモーションが満足にしてもらえず、2度目のジャパン・ツアーは行われなかったけど、今度のアルバムの時には、きっと、また...。
(2000.9.12)