シュガーボムはジェリーフィッシュ・チルドレンか?

 とある掲示板にて(その1)

[231] ■ SUGARBOMB 

 この掲示板でも話題になってるシュガーボムですが、我慢ならないのが、シュガーボムを語る上で「ジェリーフィッシュ」がキーワードになってること。本人たちが影響受けたアーティストの名としてジェリーフィッシュの名前挙げたりするせいだと思うけど、実際演ってる音はジェリーフィッシュと似ても似つかぬ音ですよ。ポップな感覚がジェリーフィッシュ譲りっつうことは解るけど...。ジェリーフィッシュの名前に飛びついてシュガーボム買った私はかなり怒ってます。誰に? ジェリーフィッシュの名前を引き合いに出す評論家連中に(笑)。
 シュガーボムの音楽じたいは、ヴォーカルの声質のせいもあってスマッシュ・マウスっぽく聴こえます(笑)。私の好きなサウンドのハズだけど、「ジェリーフィッシュ問題」が尾を引いて素直に聴けないなあ(笑)。

 (以下、省略)

■ ヒロくん
2001.10.23.Tue 06:26 [
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 とある掲示板にて(その2)

■--シュガーボム

ヒロくん(小学校高学年)…20回

 ...のことをジェリーフィッシュに似てるって言わないで...。しくしく...。
 よく私が音楽語る上で使う言葉に「体育会系」と「文化系」っつうのがあるんだけど(笑)、シュガーボムは「体育会系」、ジェリーフィッシュは「文化系」。私にとっては水と油です(笑)。「花壇に植えた草木に毎日水をやって、美しい花を咲かせるような繊細さ」がジェリーフィッシュの魅力だと思ってるんで。いくらシュガーボムがジェリーフィッシュに影響受けたって語ろうとも、ジェリーフィッシュ・チルドレンとして認めたくないな(笑)。
 ただし、シュガーボムじたいは...ヴォーカルの声質が大好きなスマッシュ・マウスに似てるので、評価してます(笑)。

..10/23(Tue) 06:31[876]

 

 とある掲示板にて(その3)

SUGARBOMB 投稿者:ヒロくん  投稿日:10月23日(火)07時22分20秒

 (前略)...SUGARBOMBって、JELLYFISHチルドレンに聴こえますかね?
SUGARBOMB本人たちがJELLYFISHからの影響を口にするせいか、「SUGARBOMBはJELLYFISHっぽい」っていう論評を多く目にする昨今。私の耳には全然JELLYFISHに聴こえないんだけど(;_;)。
 なお、私の耳にはSUGARBOMBはSMASH MOUTHに聴こえます。よってキライではないです(笑)。

http://homepage1.nifty.com/hiro_t/

 

 とある掲示板にて(その4)

...っつうのもホントはあったんだけど、そこの過去ログもう消えてた(笑)。ちなみに、もう消えてしまった過去ログが一番過激な表現を使ってました(笑)。まるで喧嘩でも売ってるような感じで(笑)。
 というふうに、上の3つのカキコを見てお解りのとおり、音楽雑誌のレヴューなどの「ジェリーフィッシュっぽい」っていう評判につられて、10月16日にシュガーボムのデビュー・アルバム『バリー』を買って聴いた私はそれからの1週間くらいの間は、あまりの「ジェリーフィッシュっぽさ」の欠如に激怒してたワケです。全然評判と違うじゃねえか!って(笑)。

SUGARBOMB--Bully

(2001年、国内盤 : BMGファンハウス BVCP-21223)
1. What A Drug 2. Bully 3. Hello
4. Mail Order Girlfriend 5. Moter Mouse 6. Clover
7. Order 8. Gone 9. Posterchild For Tragedy
10. Waiting 11. After All

 テキサス・ベースの荒くれ男たち5人組が何故か作ってしまったパワーポップ・アルバム(笑)シュガーボムの『バリー』については多くのひとが「ジェリーフィッシュっぽい」って口を揃えます。そうなるのは彼ら自身が「ジェリーフィッシュから影響受けた」って公言してるところに起因してる(苦笑)。この「シュガーボムはジェリーフィッシュっぽい」か否かという問題は、聴き手側のジェリーフィッシュ観をも問われております(笑)。

JELLYFISH--Spilt Milk

(1993年、国内盤 : EMI TOCP-53032)
1. Hush 2. Joining A Fan Club
3. Sebrina, Paste And Plato 4. New Mistake
5. Glutton Of Sympathy 6. The Ghost At Number One
7. Bye Bye Bye 8. All Is Forgiven 9. Russian Hill
10. He's My Best Friend
11. Too Much, Too Little, Too Late 12. Brighter Day

 ジェリーフィッシュっていうと、'70年代のクィーンっぽいヴォーカル・ハーモニーを駆使ながら、単なるパワーポップの領域には収まりきらない繊細で箱庭のようなマジカルでドリーミィーなポップワールドを完成させた2nd『こぼれたミルクに泣かないで』の評判が高い。これこそ名盤です!!!
 ところが、シュガーボムのほうはというと、クィーンっぽいヴォーカル・ハーモニーこそ確かに確認出来るものの、繊細さが足りないような気がする。何度も言うようだけど、ヴォーカルの声質はまるでスマッシュ・マウスだし(笑)。それこそ「花壇に植えた草木に毎日水をやって、美しい花を咲かせるような繊細さ」が足りない(笑)。そこらへんをテキサスの荒くれ男たちに求めるほうにムリがあるのかもしれませんが(笑)、緻密さが足りず、ジェリーフィッシュよりも大味な感じは否めないね(苦笑)。
 では、シュガーボムを「ジェリーフィッシュに似てる」って評することが間違いかというと、そうでもない(苦笑)。ヴォーカル・ハーモニーとポップセンスは確かにジェリーフィッシュっぽいッス。ただ、ジェリーフィッシュに似てるっていうよりも、クィーンやチープ・トリック、最近ならイナフ・ズナフやマーヴェラス3などのパワーポップの系譜につながる1アーティストとして捉えたほうがいいかな。『シュガーボム=ジェリーフィッシュ』と思わせるのは非常に危険な表現だな...と思う(笑)。

(2001.11.10)

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