自称『スーパーヒーロー』〜
ギャリソン・スター

 2002年の3月、4年間もずっと待ち続けてた女性シンガー/ソングライター、ギャリソン・スターの新作がようやく出た! タイトルは『Songs From Take-Off To Landing』。まだ日本盤が出ていないけど...。...多分、これからも出ないだろうな...(苦笑)。
 ギャリソン・スターとは、1997年に大手の『Geffen』から鳴り物入りでデビューした女性シンガー。♪I am a superhero〜...などと、自分自身のことを「スーパーヒーロー」と歌う“Superhero”が話題になったものの、結局、大ヒットには結びつかず、この1枚で『Geffen』で契約を切られたようです(苦笑)。
サラ・マクラクラン主宰の女性ばかりの野外音楽フェス『Lilith Fair』にも参加したりして、当時は話題になってたんだけど...。え? やっぱり「そんなアーティスト、知らない」って???(苦笑)
 ギャリソン・スターはミシシッピ州生まれの(おそらく)27歳。ずっとアメリカの南部で過ごしたため、モロに土臭いロックを演るシンガー/ソングライター/ギタリストです。この度出た新作でも、シェリル・クロウにも通じるアーシーな空気を漂わせたロックを披露しとります。彼女、1997年にアルバム『エイティーン・オーヴァー・ミー』でデビューした時は22歳だったんですけど、早くデビューしたせいか、雌伏の期間も長くなった(苦笑)。ニュー・アルバム『Songs From Take-Off To Landing』では『離陸して浮揚』出来るといいなぁ...。前のアルバムでは『離陸したもののトラブル発生によりすぐに緊急着陸を試み、失敗してバラバラになった』ので(苦笑)。
 彼女の魅力っつうと、やっぱり自分自身を「スーパーヒーロー」と言ってのけるようなずうずうしさでしょう(笑)。この“Superhero”って曲、脳天気なほどお気楽で楽天的な空気に覆われていた'80年代に出てたら、絶対大ヒットしたと思う(笑)。'90年代に出たのがマズかった(苦笑)。この“Superhero”に限らず、彼女には、思ったこと/感じたことをズバズバ歌う曲が多いッス。強気なじゃじゃ馬ネェチャン(笑)。
 あと、もうひとつギャリソンの魅力を言うと、発声法(爆笑〜!!!)。彼女、声というか、発音が独特なんですよね(笑)。歌声聴いただけでギャリソンと判りそうなくらい(笑)。この声にけっこうハマってたりして、私(笑)。
 と、いうことで、威勢のいい「南部のじゃじゃ馬ネェチャン」がいよいよ復活を果たしたので、みなさんも興味があったら聴いてみてください。


自称『スーパーヒーロー』

 

Eighteen Over Me

(国内盤 : ユニバーサル MVCF-24024)
1. Grounded 2. Superhero 3. Clearler 4. Passing
5. Afterall 6. Ugly 7. Bruises 8. What I Wish For
9. Eighteen Over Me 10. Molly 11. Together
 大手の『Geffen』から1997年にリリースされたデビュー作。話題になった“Superhero”1曲で「威勢のいい南部のじゃじゃ馬ネェチャン」というイメージが付いたけど、アルバム通して聴くと、タイトル曲をはじめ、“Clearler”や“Afterall”、“Ugly”など、アコースティックな感触の静かな曲が半分を占めてるのに気付く。ストレートなアレンジの曲が多いなか、ドラム・ループを用いた“What I Wish For”は異色作。地元・ナッシュヴィルの大物セッション・ドラマーのクレイグ・クランプの他、ウィルコのジェイ・ベネットがギターで、元・バングルスのヴィッキー・ピーターソンがバック・コーラスで参加。

Songs From Take-Off To Landing

(import : Back Porch/Virgin 72438-11731-2-1)
1. Somethin's Gonna Change 2. Big Sky
3. Serves Me Right 4. Madness 5. Silent Night
6. Rising Fire 7. 5 Munites 8. Anytime
9. At The Heart Of This Thing 10. Gardenia
11. Star Power 12. Hardest Part Of Living
13. Knucklehead
 4年半の沈黙を破り2002年3月にリリースされた2ndアルバム。こちらでは完全に「威勢のいい南部のじゃじゃ馬ネェチャン」というイメージそのまんまのアーシーなロック演ってます(笑)。アルバム・タイトルの由来にもなった♪from take-off to landing〜という歌詞がある“Big Sky”をはじめ、“Madness”“Star Power”、“Knucklehead”などポジティヴなエネルギーを感じるストレートなロックが多いッス。ミドル・テンポの“5 Munites”やAnytime”もイイです。スティーヴ・アールやMary Chapin Carpenter など、カントリー系アーティストのゲスト参加が多いので、『それ筋』の音に変わった?と心配になりますけど、意外なほどカントリー臭くはなってません(笑)。前作に続き、クレイグ・クランプがドラムで参加。

(2002.5.1)

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