川内山塊の盟主・粟ヶ岳に登って来た。今回の粟ヶ岳への山旅は前もって計画されていたものではなく、古明地洋哉のライヴ観に6月19日(木)に上京した際、新宿の紀伊國屋書店の地形図・山岳書籍コーナーで、登山ガイド立ち読みしながら、どこか1泊2日で行ける適当な山が無いか捜した結果、急遽登山を決めた山(苦笑)。その紀伊國屋書店の地形図コーナーで1:25,000地形図『粟ヶ岳』を購入(他にも、金沢の犀川上流の高三郎山も山行候補で、地形図『市原』も購入...笑)。
粟ヶ岳は新潟県加茂市の山。川内山塊の盟主と呼ばれる名峰だ。新潟県の山には、妙高・火打をはじめ、斑尾山、雨飾山、米山、魚沼(越後)三山、荒沢岳、巻機山、大源太山、谷川連峰、苗場山などなど、イロイロ登っているけど、どれも新潟県長岡市から富山寄りの山ばかり。富山との交流のことを考えると、新幹線の乗り換え駅(今は越後湯沢が主流だけど)で馴染み深い長岡までの新潟県中越・上越地方は親しみあるけど、長岡より先の新潟県はほとんど行ったことが無い...そんな富山県人は多いんじゃないだろうか? ま、私は新潟市には行ったことあるけど、登山目的で長岡より先の新潟県を旅したことは、稀。いちど朝日連峰に行ったことがあるものの、あれは山形県から入・下山したから、感覚的には新潟県では無いし...。
ということで、長岡より先の新潟県の山に初めて出かけることになった私。自分の運転するクルマで直江津(上越市)より先を走るのも初めてだったこともあり、どことなく緊張感が漂う。6月21日(土)朝8時前にクルマで富山を出発。国道8号線を延々と走り、6時間のドライヴで粟ヶ岳登山口の加茂市水源池に到着。水源池は、粟ヶ岳ビジターセンターがあって、キャンプ場などのレクリエーション施設が揃ってる。駐車場より林道奥側には売店もある。この水源池まで加茂駅から路線バスが走ってるようで、バス停もある。駐車場には粟ヶ岳に登りに行ったと思われるひとのクルマが10数台駐まってた。この駐車場にクルマを駐めて、14:00に粟ヶ岳に向けて出発。売店の前を通り過ぎ、砂利道を往く。この砂利道をほんの15分歩くと、粟ヶ岳のホントの登山口である第二貯水地に到着。ここから堰堤の上の通路を歩いて対岸に渡り、湖岸に沿って少し歩くと沢がある。ここで水を補給。下山して来たひとたちもここで水を飲んだりしてた。この沢から少し湖岸に沿って歩いたところに、尾根への取り付きがあり、ここから樹林帯の山道に入る。最初のうちは広かった尾根がどんどんヤセ尾根になってく。2合目を示す標識がある辺りでいったん平坦な道になるものの、ここからまた急な登り。陽が照ってて暑い。この急な坂道を登り切ったところに、3合目を示す標識がある長瀬神社コース分岐に到着。ここにはベンチがあり、休憩にうってつけの場所。ここで『キットカット』食べようかと思ったら、6時間の長時間ドライヴがたたって、チョコレートが溶けてました(泣)。仕方なくパイン缶を空けて休んだ後、再び登りにかかる。滑り易い茶色い粘土質の道を往くと、やがて「大栃平」という標識のある小ピークを過ぎる(地形図上の・716
m)。ここでは登山者が休憩中。この粟ヶ岳、地元のひとたちに愛されているのか登山者が多く、多くの下山中のひとたちとすれ違った。この登山コースは、何合目かを示す標識の他、標高何メートルかを示す目安となる標識も置かれている。「標高850
m」を示す標識のあるヤセ尾根で2度目の休憩。ここからなおも登ると、鎖場のある岩場。ここを通過し、危ないところに入らないように極力標識どおりに従って登っていくと、水場への分岐に16:52、到着。ここから水場への横道に入ると、4分ほどで「水場No.
2」に到着。「水場No. 2」は水量が少なく、「『水場No.
2』があるなら、『水場No.
1』もあるんだろう」と考えて捜すと、ちょっと奥に『水場No.
1』があった。ここのほうが水量は豊富だ。水を汲んだ後、元の分岐に戻って登山道をなおも往くと、この日の宿、砥沢ノ峰に建つ粟ヶ岳ヒュッテに17:14、到着。粟ヶ岳ヒュッテは無人小屋で、泊まるのは私だけの模様。
翌6月22日(日)朝、粟ヶ岳ヒュッテを4:51に出発。頂上を往復してくるだけだから空身で粟ヶ岳へと向う。ちょっと下った後(小屋は砥沢ノ峰の頂上に建ってるから...苦笑)、鞍部からは一本調子の登り。30分も登らないうちに、權ノ神岳からの縦走路が合流する粟ヶ岳北峰に出る。ここからは中峰、南峰(本峰...頂上)まで尾根通しに歩くだけだけど、これが結構長かった。登山道は隠されてはいないけど、尾根の東側には残雪が多く残ってる。5:36、無人の粟ヶ岳頂上(南峰)に到着。頂上からは、御神楽岳や越後白山など周囲の山、麓の水源地がよく見えた。守門岳はガスがかかっててうっすらと見える程度。
もっと長居したかったけど、虫がまとわりついて鬱陶しかったから、20分で退散。帰りは来た道を忠実に戻る。朝早いので誰にも会わない。6:38、粟ヶ岳ヒュッテに戻り、荷物を担いで6:58、一晩お世話になったヒュッテを出発。下りにかかるとすぐにこの日登り一番の登山者と遭遇。早〜い。水場の分岐を過ぎてすぐでも登りの登山者に会ったし(苦笑)。この登山者には水場の様子を訊かれたけど、ちゃんと水が出てることを教えてあげた。この後も、多くの登りの登山者とすれ違った。この登山道、下りはますます滑り易い。ヒュッテから1時間の下りで、3合目の長瀬神社コース分岐のベンチに到着。ここのベンチで10分休憩した後、長瀬神社コースに入ろうかとも思ったけど、ヤブがうるさそうだったので結局来た道どおり、水源池へと下った。登山口の第二貯水池には8:40到着。第二貯水池の林道の路肩にはクルマが多く駐まってる。水源池に立派な鋪装された駐車場があり、なおかつ10分余の歩きで第二貯水池まで来れるというのに、この有り様は何だ??? 10分余くらいの歩きがイヤなひとが登山やるってのに、矛盾を感じるのは私だけでしょーか??? 第二貯水池から13分の歩きで、水源池の駐車場に戻る。この途中、權ノ神岳(宝蔵山???)への登山道の分岐があった。水源池からは来た時と同じように6時間のドライヴ。午後3時前に富山へ帰宅。
【行動記録】2003年6月21日(土)〜6月22日(日) 1泊2日
6月21日(土)
水源池1400─第二貯水池1415─1417水場1420─1501長瀬神社コース分岐1513─
─大栃平1547─1613「標高850
m」標1633─水場分岐1652─1655水場1659─
─水場分岐1703─1714粟ヶ岳ヒュッテ
6月22日(日)
粟ヶ岳ヒュッテ451─粟ヶ岳北峰518─粟ヶ岳中峰525─536粟ヶ岳頂上556─
─粟ヶ岳中峰605─粟ヶ岳北峰611─638粟ヶ岳ヒュッテ658─水場分岐706─大栃平737─
─758長瀬神社コース分岐808─第二貯水池840─853水源池
【1:25,000地形図】粟ヶ岳