北ア・蓮華温泉から白馬岳往復

2009.9.19〜20(1泊2日)

 9月19日土曜日からの5連休の最初の2日に、弟子と2人で北アルプスの白馬岳に行ってきた。私が白馬岳に登るのは、1985年(大雪渓から)、1993年(唐松方面からの縦走)、2002年(白馬鑓温泉から)に次いで4回目。弟子にとっては今回が初めての白馬岳登山。今回は1泊2日で、蓮華温泉からの往復を計画した。前々から雪倉鉱山道コースに興味があり、今回も往路もしくは復路のいずれか片道だけでも雪倉鉱山道コースを歩きたかったんだけど...。
 9月19日は、朝3時前に起床。朝食を済ませ、3時半に愛車『Anonymous 2112』号で出発。滑川で8号線から北陸道に入り、親不知I.C.で高速を降り、国道148号線沿いの『セブンイレブン』糸魚川大野店で買い出しをし、さらには平岩駅前から蓮華温泉への県道(林道)を走る。5連休のお蔭で、蓮華温泉の無料駐車場が満車なのでは...との虞れを抱きながらクルマを走らせ、6時には蓮華温泉の駐車場に到着。平岩からの細く曲がりくねった道を夜も明けきらないうちに1時間もドライヴするのは誰しも嫌なようで、駐車場には意外に空きもスペースが多い。クルマのなかで弁当を喰ってから(朝食を喰ってるのに、さらに弁当???)、6:27に白馬岳への登山開始。結局、往きは雪倉鉱山道ではなく、白馬大池コースをとることになった。蓮華温泉ロッジの横を通り、黄金湯への分岐を通過し、蓮華温泉ロッジの水源を過ぎる。30分で蓮華の森の標識が立つ峠状の地点に到着。なおも30分歩いたところで、最初の休憩。ここまでの最初の1時間の歩きで、弟子が魚の目が痛くて歩行困難に...。ムリな登山にロクなことがないから、登山を断念し、蓮華温泉に引き返そうと説得しても、途中の白馬大池までは我慢して登ると意地を張る弟子。弟子の足の状況の改善無いまま約50分の登りで天狗ノ庭に着く。天狗ノ庭での休憩中、弟子が魚の目パッドをそれまでの1枚から2枚重ねに変更したところ、以後、劇的に状況が改善(笑)。痛いことは痛いけど、痛みは格段に少なくなったとのこと。天狗ノ庭から50分歩いたところで一旦休憩。
 白馬大池には10時前に到着。ここが『目的地』に変更になったハズだったけど、弟子が魚の目パッドを2枚重ねにしたお蔭で歩けると言うので、当初からの予定どおり白馬岳を目指すことになった。白馬大池ではインスタントラーメンを作って喰ったりとのんびりし過ぎたため、1時間以上も休憩を取ってしまった。11時過ぎに白馬大池出発。晴れの天気予報に反して、雲が多い天気。そのお蔭で、雷鳥坂の登りでライチョウ2羽と遭遇(苦笑)。


雷鳥坂でみかけた雷鳥

 越後側は晴れてるけど、信州側は曇り(ガス)。よくよく考えたら、長野県北部の天気は曇りの予報だった(笑)。雷鳥坂から小蓮華山の間は、たまに他の登山者とすれ違う程度で、とても5連休中とは思えないほど静かな山歩きになった。12:43に小蓮華山頂上に到着。


小蓮華山頂上から白馬大池を臨む

 2007年夏に山頂が崩壊し、標高が3メートルも低くなったこの新潟県の最高峰。山頂崩壊前に私が登ったのは2002年のことだけど、もっと鋭角的な頂上だった記憶がある。山頂はトラロープで囲われ、立ち入り禁止の措置が執られてた。小蓮華山から少し下って、三国境へ登り返す。越中・越後・信濃の三国の境に当たる三国境には13:37に到着。ここで、今回の山行きで初めて富山県仕様の標識が登場(笑)。弟子が三国境に着いて大ハシャギ。前からここに来てみたかったんだそうだ。相変わらず北側と西側は晴れてて景色がよい。『ゆかりタン小屋』こと朝日小屋がクッキリみえた。三国境からはコースタイム1時間と案内してるガイドブックが多いけど、意外にアッサリと14:28に白馬岳頂上に到着。剱岳が『裏剣』状態でしっかり見え、遠く雲海の彼方には富士山までもが見渡せる素晴らしい景色。


白馬岳頂上にて、筆者(撮影者、弟子)
 

 せっかく到着した頂上だけど、風が冷たいので、たった12分居ただけで下山にかかる。私の最初の腹づもりではこの日は村営小屋横でテント泊の計画だったけど、弟子のたっての希望で白馬山荘に宿泊。しかも、2食付きだ!(笑) 私が2食付きで山小屋に泊まるのは、桃ノ木小屋、高天原山荘に次いで3回目。宿泊手続きをしてると、個室に空きがあり、予約が無くても\7,500の追加出費で2人用個室に泊まれるという。弟子と相談のうえ、大奮発して2人用個室に泊まることに。1泊2食付き\9,000×2+\7,500=\25,500の出費。2人用個室は「独房か?」と思うくらい狭かったけど、1枚の布団を2人で分け合う最盛期の山小屋のことを考えると充分広い。トイレや、展望レストラン『スカイプラザ白馬』にある『モンベルショップ』などの探検を済ませた後、夕食に出掛ける。どうせ、「カレーじゃない?」という弟子の予想に反し、デミグラスソースのハンバーグが出るなど、豪華な夕食に2人とも感激! 6時台には就寝。
 翌9月20日は、5時の朝食の案内アナウンスで目が覚めた。今、このアナウンスを聞いてから行っても満員で、並ばないと御飯にありつけないだろう...と考え、5:30頃に食堂に行ったら、食堂はガラガラ。朝は小屋で朝食を食べず、弁当にする登山客が多いみたい。朝6時半に白馬山荘出発。今日は昨日歩いたルートを戻るだけ。到着した白馬岳頂上からの景色は、前日とは違って信州側のガスが晴れたため、前日よりもよく見えた。が、風が強くて寒〜〜〜い。せっかく登り返した白馬岳頂上も、あまりの強風と寒さで、ほんの5分居ただけで下りにかかる。復路こそ雪倉鉱山道コースを...と思ってたけど、あまりの強風に「こんな荒天時にそんなマイナー・コースを歩いていいのか? 往路を忠実に戻る安全策をとったほうがいいんじゃないの?」と、弟子だけでなく私も思ったものだから(苦笑)、結局、復路も白馬大池経由をとることに。雪倉鉱山道コースは、弟子が居ない時に、私ひとりで「探検」するしかないようです(苦笑)。


白馬岳山頂からみた剱岳

 白馬岳頂上から小蓮華岳頂上までワンピッチ(1時間)で行くのは時間的に難しいので、三国境で休憩しようかと考えてたけど、あまりにも寒いので、三国境はそのまま通過。朝に白馬大池の小屋を出発したと思しき登山者と多数すれ違う。前日は登山者も少なく、静かな山歩きが堪能出来たけど、さすが5連休の2日目。登山者の数が全然違う。三国境―小蓮華岳の間にあるコブで登山者が10名ほど休んでる。どうしてこんな半端なところでみんな休んでるだろう?と疑問に思ってたけど、現地に着いて判った。風にさらされないからだ(笑)。私はまだまだ行くつもりだったけど、弟子がここで休みたいというので、他の登山者に倣い、このコブで休憩。小蓮華岳山頂には8:04に到着。


小蓮華山頂上からみた鑓ヶ岳、杓子岳から白馬岳方面にかけての稜線
左端には槍ヶ岳、中央奥には立山もみえている

 小蓮華岳から雷鳥坂の下りにかかるまでの稜線歩きでは、前日ガスに覆われ見えなかった信州側の景色が楽しめた。白馬岳や鑓ヶ岳、鹿島槍などがみえるのは当然として、足元の遥か下に白馬尻小屋、猿倉の駐車場、雁股池や無名の池など実によく見えた。雷鳥坂の下りではライチョウとの再会を期待してたけど、天気が良過ぎるせいか、ライチョウたちは姿を見せず。雷鳥坂を経て、9:23に白馬大池到着。今日もここで40分の長い休憩をとる。白馬大池からの下りは、まず天狗ノ庭まで一気に降りてここで休憩し、次の一本で12:20には蓮華温泉に下山。一旦クルマに荷物を置き、蓮華温泉ロッジまで戻って露天風呂のみの入浴代を(弟子が)払い、最寄りの露天風呂(宿泊者用を除く)である黄金湯に行って、入浴。他の露天風呂を廻る体力が残ってないので、クルマに戻って帰路に就く。ひと晩のうちに駐車場はクルマだらけ。駐車場に入り切らなかったクルマは、道路の端に駐められてる。蓮華温泉の駐車場からは、往路をほぼ忠実に戻り、午後4時半頃に『キャラメルハウス』に帰宅。
 

【行動記録】2009年9月19日(土)〜9月20日(日) 1泊2日
9月19日(土)
蓮華温泉駐車場627―黄金湯入口634─蓮華の森656─727//737―826天狗ノ庭
天狗ノ庭836─928//938―956白馬大池山荘1101─1202//1212―1243小蓮華山頂上
小蓮華山頂上1258─1337三国境1347─1428白馬岳頂上1440─1452白馬山荘

9月20日(日)
白馬山荘629─644白馬岳頂上649─三国境719─738//748―804小蓮華山頂上814─
―923白馬大池山荘1003─1055天狗ノ庭1105─蓮華の森1157─黄金湯入口1211─
―1220蓮華温泉駐車場

【1:25,000地形図】 白馬岳

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