『SUMMER
SONIC 2000』でのパフォーマンスが大好評だったティーンエイジ・ファンクラブ(以下、TFC)が、ニュー・アルバム『ハウディ!』を引っ提げて再び日本に戻って来た。『SUMMER
SONIC 2000』ではTFCの演奏を観ずに、グリーン・デイを観てた私。TFCは次の来日時に必ず観る!!!って心に堅く決め、『放火パフォーマンス』(笑)を観てたんだけど、あの時の誓いどおり私は、1月28日に渋谷・ON
AIR EASTに足を運んだ。
前売りチケットはSOLD
OUT! 当日券の販売もナシってことで、会場の渋谷・ON AIR
EASTはTFCのファンで満員。開演時間の6時をちょっと廻ったら、なんの前触れもなく、ステージにTFCの3人...ノーマン・ブレイク、ジェラルド・ラヴ、レイモンド・マッギンレイ...と、ドラマーのフランシス・マクドナルド(で、いいんだよね?)とキーボード・プレイヤーが現れた。ステージ向かって左からレイモンド、ノーマン、ジェリーの立ち位置。楽器を構え、演奏し始めたのは名盤との誉れ高きアルバム『グランプリ』のアタマを飾る“About
You”のイントロ。ファンはすぐに何が演奏されるのか気が付き歓声を上げる。レイモンドがリード・ヴォーカルをとる『楽しい』“About
You”に続いて、ノーマンがリード・ヴォーカルをとる“Start
Again”。“Start
Again”が終わるとノーマンが「新作からの曲だよ」って感じでMC入れて、今度はジェリーがリード・ヴォーカルの“The
Town And The
City”。リード・ヴォーカル担当が一巡したところで、ローテーションどおり、今度はレイモンドの“I
Can't Find My Way Home”。次はノーマンの“Metal
Baby”、そしてジェリーの“Don't Look
Back”...と、ずっとローテーションを守っていくのか...と思った(笑)。MC入れたりしてライヴを仕切ってるのはノーマンなのに、ここまで多かったのは「レイモンド〜!」っていう声援。だから“Don't
Look
Back”が終わると、ノーマン、「次はみんなお待ちかねのレイモンドの出番だよ〜」って感じでレイモンドにフる。レイモンドがリード・ヴォーカルの“Verisimilitude”だ。私の大好きな曲の“Verisimilitude”の次は、ローテーションを崩して(笑)ジェリーの出番で“I
Need A
Direction”。♪pa〜papapapa〜のコーラスをノーマンとフランシスが付ける。この曲では結構キーボードが活躍してたから曲が終わるとノーマン、キーボード奏者のクリス(でいいの?)をファンに紹介した。ここからはノーマンのリード・ヴォーカルの曲が4曲も続いて、今までMCだけでも目立ってたノーマンがいよいよライヴ・ジャックに乗り出した(笑)。新作から“Accidental
Life”を演ると、今度はドラマーのフランシスにからんだノーマン。フランシスはタオルで腋の下の汗を拭うマネなどしておどけてみせた。ヒロくん的名盤『サーティーン』からこの日唯一披露された“The
Cabbage”(邦題は“キャベツ”)の後、ファンからプレゼントをもらったノーマンに、男性客から執拗に「I
love
you〜」と声がかかる。これには苦笑いするしかないノーマン(笑)。“Ain't
That Enough”の後、プレイされた“Mellow
Doubt”では口笛吹いたノーマンに「オオッ!」と盛り上がったファン。『ノーマンのワンマンショー』が終わると、ようやくレイモンドがリード・ヴォーカルの“Your
Love Is The Place Where I Come
From”なんだけど、ギターを手放して鉄琴奏者に徹してたノーマン(しかも、奏でるフレーズは♪ピ〜ポ〜パ〜ポ〜ンだけ...笑)が、やはり、目立ってた。ジェリーの“Sparky's
Dream”が終わると、男性ファンからタオルをもらったノーマン、「thank
you very much」とお礼を言うと、しっかり「you are
welcome〜!」って返ってくるものだから、笑いに包まれる場内。こういった感じで、バンドとファンとの間で笑いの絶えないとてもイイ雰囲気でライヴは進んでった。
“Take The Long Way Round”を演ると「last
song〜!」とノーマンが宣言!!! ファンに「エエッ!!!」って言わせたところで、ノーマンが「最初のシングル曲!」って紹介してから披露された“Everything
Flows”で盛り上がると、TFCは一度ステージを去った。
ファンのアンコール要求でステージに戻って来たTFCがまず演奏したのは“Speed
Of Light”かなぁ〜?...と思ったら、新作からの“Near
You”だった(笑)。“Near
You”の演奏が終わるとエフェクタ類に悪態ついておどけてみせたノーマン、次の“Can't
Feel My
Soul”では、またギターを置いて、今度はオルガン奏者に変身(笑)。曲が終わると、「one
more song? two more
songs」...と、他のメンバーと話し合ってあと2曲演ることにしてくれたノーマン(笑)。まずは、'97年の名古屋でも演った“He'd
Be A
Diamond”。続いてはかなり即興的な感じでノーマンの歌にバックが音を合わせてった(おそらく)カヴァー曲。最初は演る予定は無かったんじゃないだろうか? この曲に続いてプレイされたのは“The
Concept”!!! ある時期から「今日のライヴは“The
Concept”で終わり」って見当つけてたんだけど、やっぱりここで出た(笑) ノーマンが“The
Concept”を歌い出すと、ファンが大歓声を上げ、サビの部分の♪oh yeah〜
oh
yeah〜では大合唱になるわ、ピョンピョン飛び跳ねるファンが多数現れるわ...。それまで観客はおとなしく観てたから、急に「客が暴れ出した」ように映ったんだろう、セキュリティーが急に背伸びし、ダイヴなど野蛮な行為に走る客が出やしないかとキョロキョロ見廻し始めたのが笑えた。TFCのファンがダイヴなど野蛮な行為に走るワケないだろ!(笑) その“The
Concept”、テンポがスロウ・ダウンしてコーラスが綺麗な終盤にさしかかるまでアルバム・ヴァージョンどおりの演奏。アルバムどおりの綺麗なコーラスが聴けるんだな...と思わせておいて、突如ラウドなインスト曲“Satan”に突入〜!!! “Satan”でひと暴れし終わると、「アリガト!」とノーマンは手を上げて観客にお礼を言って、TFCはステージを後にした。
前に観た名古屋でのライヴでは「あの曲聴きたい! この曲聴きたい!」と要求し過ぎのファンの姿勢に大いに問題を感じたけど、今回はそれもなく、ダイヴも無しで健康的にほのぼのと盛り上がったいかにもTFCらしいライヴだったと思うな。ああ〜、よかった。
【SET LIST】...'01.1.28 渋谷・ON AIR
EAST
1. About You
2. Start Again
3. The Town And The City
4. I Can't Find My Way Home
5. Metal Baby
6. Don't Look Back
7. Verisimilitude
8. I Need A Direction
9. Accidental Life
10. The Cabbage
11. Ain't That Enough
12. Mellow Doubt
13. Your Love Is The Place Where I Come From
14. Sparky's Dream
15. The Sun Shines From You
16. Take The Long Way Round
17. Everything Flows
(encore)
1. Near You
2. Can't Feel My Soul
3. He'd Be A Diamond
4. ? (カヴァー曲?)
5. The Concept 〜 Satan