灼熱の陽射しのなか行われた『FUJI
ROCK FESTIVAL '98』から3年半、単独では5年ぶりとなるガービッジのジャパン・ツアーを2月9日にZEPP
TOKYOで観てきた。
前回のガービッジのジャパン・ツアーは東・名・阪のクアトロを廻る小規模なモノだったけど、今回はZEPP
TOKYO 3 days!(ZEPP
OSAKAでも1公演)。会場規模だけみるとこの5年あまりの間にガービッジが如何に出世したかがよく解る(笑)。前売りチケットがSOLD
OUT になってたこの日のライヴ、会場には客がギッシリ入ってた。
開演時間の5時を少し廻ったところで、場内が暗転。真っ暗闇のステージ上に蠢く人影。ブッチ・ヴィグ先生が観客に向けてシャッター切ったカメラのフラッシュが一瞬闇を裂く。メンバーがそれぞれの持ち場に就いて演奏が始まるとステージに灯りが点いた。曲は“Push
It”。悲鳴のようなファンの歓声のなか、ステージにシャーリィ登場。金髪のショートヘアになってるシャーリィは、胸元に水色のフリルの付いた白色の袖なしシャツ姿で、黒のパンツをサスペンダーで吊ってる。指の部分を落とした黒革の手袋をしていてどことなくSMチックなたたずまい(笑)。この金髪ショートヘアのシャーリィをみて。ユーリズミックス時代のアニー・レノックスを思い出した私(笑)。“Push
It”からからもう、激しく動き廻るシャーリィ。サビの部分の♪push
it〜ってところもCDのような囁き声ではなくは、絶唱〜!っつう感じでロックしてる。次の“Special”が終わると「thank
you very much,
Tokyo〜!」ってファンに御礼を言うシャーリィ。次の曲は“I Think I'm
Paranoid”で、シャーリィはサスペンダーを弄ぶような仕草をしながら歌い、終いにはサスペンダーを降ろしてしまった。ノーブラのシャーリィ、『今までサスペンダーで隠れてたモノ』が白いシャツのためスケスケで見えてます...。きゃっ☆!!!(笑) アルバム『ヴァージョン2.0』からの曲が3曲続いたところでお待ちかね、新作『ビューティフルガービッジ』からの曲が登場〜! “Androgyny”。この曲では密かに♪boys!
girls!...って感じの合唱がファンの間で起こるのを期待してたんだけど...起こらなかったね(苦笑)。私はひとりで♪boys!
girls!...って叫んでました(笑)。シャーリィは曲の合間によく喋ってた。が、殆どが英語。いちど日本語で「アリガト!」って言ったけど、日本語喋ったのはこの時一度だけかもしれない(笑)。新作から“Silence
Is Golden”、“Cup Of
Coffee”...と曲が続く。ブッチの叩くドラムはライト・パープル色で、バスドラムには新作のアートワークが描かれていて、すっかり『ビューティフルガービッジ』仕様(笑)。そういえば、スキンヘドをやめて髪の毛生やし始めてたスティーヴ・マーカーもピンクのシャツ着てた(笑)。
シャーリィが「映画『ロミオ+ジュリエット』のサントラからの曲」と曲紹介して始まった“#1
Crush”が終わると、お茶目なシャーリィは音楽に合わせて踊ってみせる。楽しいダンスタイムの後、“Breaking
Up The
Girl”が披露されると、いよいよ『G』からの曲が登場! “Supervixen”だ。'96年の初来日の時には、この曲のイントロのフェイントかける部分で、タイミングを合わせるためみんなブッチのドラムに視線を遣るのが面白かったけど(笑)、あれから5年余もプレイし続けてる曲だからみんな余裕で演奏してる。なのに、シャーリィは歌を入れるタイミングを間違え、笑ってごまかしてた(笑)。このシャーリィみて、デューク・エリクソンも思わずニヤリ(笑)。シャーリィが日本に呼んでくれたことにMr.
UDO へ謝意を示した後、人気曲の“Stupid
Girl”。この時ベースのサポート君がステージ前に出て来て存在をアピール。'96年の時も演奏してた彼の姿みて、「あ〜、よかった、クビになってなくて」って思った(笑)。次は新作からの“Til
The Day I
Die”。新作からの曲になると明らかにファンの反応が違う。ガービッジが新作で多くのファンを開拓したことを今さらながら感じた。“When
I Grow Up”では♪パ〜パパパ〜パパパパ〜パパパパ〜(笑)、“Shut Your
Mouth”では♪shut your
mouth〜!とシャーリィと一緒に叫び盛り上がったファンも、次の美しいバラードの“Milk”ではシャーリィの歌に静かに聴き入ってる。静と動、純粋さと邪悪さを歌で上手く表現し分ける凄さがシャーリィの最大の魅力。「1995年に最初にリリースした曲」といった感じのシャーリィのMCで始まった“Vow”は、私のようなオールド・ファンの血を煮えたぎらせる曲。♪あいにありだぁ〜い...(笑)。次の“Only
Happy When It Rains”(邦題は“オンリー・ハッピー”)でも♪pour your
misery down, pour your misery down on
me〜って、熱くなったな、私は(笑)。「最新シングル曲」といった感じのシャーリィのMCで始まった“Cherry
Lips (Go Baby
Go!)”では、CDで聴けるとおりシャーリィのヴォーカルがカワユい☆。この曲で、新旧のファン分け隔てなく一体となり♪go
baby go
go〜!...と盛り上がった。曲の終盤になるとシャーリィひとりステージから姿を消し、残ったブッチたち3人で“Cherry
Lips”の1フレーズをハード・ロッキンにブチかまし本編は終了〜。シャーリィだけじゃなく、オジサンたちも張り切って動き廻りながらロックな演奏してました(笑)。
会場にファンのアンコール要求の手拍子が響き渡ると、すぐさまステージに戻って来たシャーリィたち。戻り際、スティーヴがベースアンプの上にあるバルタン星人のフィギュアを愛でていった。私はこの時初めてフィギュアの存在に気付いたけど、もともとそこにあったのか、はたまたこの時にスティーヴがステージに持ち込んだモノなのか? アンコールでは“Not
My
Idea”と“Parade”を演ってくれたシャーリィたち。ステージからの去り際、「また近い日に逢いましょう」と言ってくたシャーリィ、そのセリフを信じてるよ!(笑)。ブッチの観客を撮った写真コレクションは...けっこうたまってるんじゃないの?(笑) あ、肝炎でツアー欠席したぶん、取り戻すために撮りまくってるんだ?(笑)
曲によってヴォーカル・スタイルを使い分け、曲に合った声の表情をもつ歌で観客に迫ってきたシャーリィ。その七変化ぶりには感服するものの、声の使い分けだけだと、表現には限界がある(笑)。曲に応じて服装を着替える『お色直し』して、キャラクターの違いをより明確にしたほうがいいかも(笑)。これはあくまでも個人的な意見ね(爆笑〜!!!)。
【SET LIST】...'02.2.9 ZEPP TOKYO
1. Push It
2. Special
3. I Think I'm Paranoid
4. Androgyny
5. Silence Is Golden
6. Cup Of Coffee
7. #1 Crush
8. Breaking Up The Girl
9. Supervixen
10. Stupid Girl
11. Til The Day I Die
12. When I Grow Up
13. Shut Your Mouth
14. Milk
15. Vow
16. Only Happy When It Rains
17. Cherry Lips (Go Baby Go!)
(encore)
1. Not My Idea
2. Parade