昨年末にリリースされたベスト・アルバム『ヒット大全集』(そのまんまな邦題...汗)リリ−スに伴うティーンエイジ・ファンクラブ(以下、TFC)のJAPAN
TOUR 2003
を、3月8日の土曜日、赤坂BLITZで観て来た。この日のライヴは、3月3日と4日の新宿リキッドルームでの2公演のチケットがSOLD
OUTになったため急遽設定された追加公演。
TFCのライヴなら、ダイヴやクラウド・サーフィンなどと無縁と踏んで、ステージ中央前のブロックまで進んでライヴの開始を待つ。観客は12年前の『バンドワゴネスク』の頃にはまだ音楽聴いてないような世代(苦笑)が主流で、女のコの姿も多かった。
TFCの3人がステージに現れたのは、開演予定時間を15分ほど廻った頃。それまで場内に流れてたBGMがフェイド・アウトし、客電が落ちて、観客の歓声と拍手によって迎えられたTFCの3人。ノーマン・ブレイクが「コンバンワ、ミンナ!」などと日本語で挨拶。楽器を構えてスタンバったところで、ノーマンがニコニコしながら演奏し出したT・レックスの“20th
Century Boy”ソックリなギター・リフは...“Hang
On”のイントロじゃないかぁ〜〜〜!!! 常々、アルバム『サーティーン』が一番好きと公言し、他のTFCファンからも変人扱いされて悔しい思いをしてる私(苦笑)だけど、TFC本人たちが『サーティーン』からの曲を殆ど演らない以上、この評価はある意味仕方が無いと思ってた。だけど、この日はいきなり“Hang
On”ですよぉぉぉ〜!!! この曲をライヴで聴いたのは初めてだったので、ホントうれしかったッス。ノーマンのニコニコ顔は「君たちはこの曲を聴いたら大喜びするハズさ。僕にはそれが分ってる」と言いたげだったけど(笑)、残念ながら、エサを与えられた犬のように喜ぶしかなかったッスね、私は(苦笑)。“Hang
On”の曲のリード・ヴォーカルはベースのジェラルド・ラヴ。曲の終盤のストリングス・パートでは、傍らに置いたキーボードを演奏してそれを再現したノーマン、曲が終わると「OK?」と訊く代わりに「アリガト!」と日本語で観客に御礼を言う。次の曲は、ノーマンのリード・ヴォーカルで“What
You Do To
Me”。こんなオイシイ曲がもう出てくるなんて贅沢過ぎ!(笑) ファンに人気のある“What
You Do To
Me”ではファンはピョンピョン跳ねて盛り上がる。一緒に歌ってるファンも多い。曲が終わると、ノーマンが「今度はレイモンドが歌うよ」などとMC入れる。始まったのは“Verisimilitude”。アルバム『グランプリ』の中で一番好きな曲だけど、何故か例のベスト盤からは漏れてるので、ここで聴けてよかったッス。
“Verisimilitude”が終わると、ノーマンが「『サーティーン』からの曲、“Radio”」と曲紹介。おー! この曲もライヴで聴くのも初めてだ。ジェリーがヴォーカルのこの曲でもファンがピョンピョン跳ねてた。“Radio”の後、「同じアルバムからの曲、“The
Cabbage”」と曲紹介。おー! またまた『サーティーン』からの曲だ。“キャベツ”は何回もライヴで聴いてるから有り難みはないケド、今宵は『サーティーン』祭りか?...と、『サーティーン』派の私は喜んでました(笑)。結論から言えば、『サーティーン』からの曲はここで打ち止めだったケド(苦笑)。“The
Cabbage”はノーマンがヴォーカル担当。
ステージ上にはノーマンの右側にジェリー、左側にギターのレイモンド・マッギンレイ。ドラムを叩くのはフランシス・マクドナルド。あと、キーボード・プレイヤーが居て総勢5名。今回のキーボード・プレイヤーはベルセバのひとではありませんでした(笑)。ノーマンの左横には(“Hang
On”の時に弾いた)キーボードが置かれてる。今回ノーマンはメガネをかけてて、いつものようにニコニコしながらライヴを仕切る。「“Near
You”」と曲紹介した後、間違って“I Don't Want Control Of
You”のイントロのテープ?を流してしまい、慌ててそれを切って、“Near
You”のイントロのテープ?を流し直したノーマン。このノーマンの慌てぶりに会場のファンも思わずクスクス。アルバム『ハウディ!』の中では“Near
You”が一番好きなんだけど、これまた例のベスト盤からは漏れてるだけに、ここで聴けてうれしかったッス(笑)。“Near
You”に続いて、レイモンドが歌った“About
You”(この曲も大好き!)、「シングル・カットした曲」といった内容のMCで紹介された“Ain't
That Enough”...と曲が演奏された後、ノーマンが「“I Don't Want
Control Of
You”」と曲紹介。この曲を演るということは、先ほど間違えたテープ?をまた起動させるワケで、「今度は間違えないよなぁ〜」などと喋りながら恐る恐るスウィッチ入れに行ったノーマン(笑)。今回は間違いなく“I
Don't Want〜”のイントロが無事に流れた(笑)。
この後、最近のライヴでは滅多に演らないジェリーの“Discolate”、例のベスト盤に入ってるレイモンド作の新曲“The
World'll Be
OK”が続く。次は『ハウディ!』からのジェリーがリード・ヴォーカルをとる“
I Need A
Direction”。♪パパパ〜パ〜とバック・コーラス入れるノーマン。曲が終わるとエレキ・ギターを下ろしたノーマンが、アコースティック・ギターを構えて演奏し始めた曲は“Mellow
Doubt”。この曲も人気の曲だから、ファンから歓声が上がる。曲の中盤の口笛パートのところで、ノーマンが口笛をキッチリ決めると、ファンから拍手と歓声が送られた(ま、いつものお約束ですな...笑)。ノーマンがエレキ・ギターを構えたところで、アルバム『バンドワゴネスク』からの“Metal
Baby”。『バンドワゴネスク』の曲は人気が高く、ファンも盛り上がる。曲が終わると、ギターを下ろしたノーマン、おもむろに鉄琴を持ち出す(笑)。あー、“Your
Love Is The Place Where I Come
From”だ〜(笑)。いつものとおり、レイモンドが歌う横でその鉄琴を♪ピ〜ン、ポ〜ン、パ〜ン、ポ〜ン、ポォ〜ン...と鳴らすだけのノーマン(笑)。鉄琴の出番はこの1曲だけでお終い(笑)。ギターを構えたノーマンが次の曲を紹介する。「“Dumb
Dumb
Dumb”」。印象的なギター・リフを持つこの曲の後は、ジェリーがヴォーカルの“Don't
Look
Back”。『グランプリ』収録のこの曲にファンも大喜び。続いて、レイモンドの“My
Uptight
Life”。TFCのライヴは(いつもそうだけど)ノーマンひとりが仕切ってて、残り2人はMC入れたりすることは殆ど無い。ノーマンの次によく喋ってたのは、ドラマーのフランシスだし(苦笑)。“My
Uptight
Life”に続いて、これまた『グランプリ』収録の人気曲の“Sparky's
Dream”が曲紹介されると、この曲を待ちわびてたファンから歓声が上がる。この曲で盛り上がったところで、ノーマンから「last
song!」との通告が。ファンが「エ"エ"〜ッ!!!」って返したところで披露されたのは、“The
Concept”! この人気曲にファンはピョンピョン跳ね、♪oh〜yeah〜!...と、一緒に歌う。“The
Concept”からそのまま爆音“Satan”へとなだれ込んだところで、TFCは一旦ステージを去った。
観客の熱心なアンコー要求の手拍子により、ステージに呼び戻されたTFCの3人(+2名)。観客に御礼を言った後、ノーマンが「ベスト盤に入ってる新曲。“Empty
Space”」といった感じで曲紹介。アンコール1曲目はジェリーがヴォーカルの“Empty
Space”。ジェリーらしい優しい曲だ。この後、ノーマンはギターを下ろしてキーボードに就く。押し出された感じで、サポート・キーボード君は一度ステージから退場...。先ほど、ノーマンが自分の脇に置いてあったキーボードを触ったところ音が出なかったことがあったから、緊急避難的にサポート・キーボード君が退場になったのか、それとも最初からそういう予定になってのか...ともかく、サポート・キーボード君が気の毒だった(苦笑)。キーボードに就いたノーマンが、「僕はここだよ!」と言わんばかりに観客に向かって手を振ってみせてから始まった曲は、レイモンドがリード・ヴォーカルの“Can't
Feel My
Soul”。この曲が終わると、ノーマンは元の位置に戻ってギターを構え、サポート・キーボード君がステージに戻って来た。ここでノーマンが曲紹介「“Planets”!」。殆どのファンなら、ライヴの最後にどの曲が演奏されるか分ってたと思うけど、この曲紹介聞いて「あ、“Planets”演るならまだライヴは終わりじゃないな」と、ひと安心(苦笑)。ノーマンがヴォーカルとった“Planets”が終わると、『バンドワゴネスク』からの人気曲“Star
Sign”。私の傍に居たファンが「ここで来たか!」と思わず声を上げる。『バンドワゴネスク』の曲はどれも人気があるので、ファンはピョンピョン跳ねて大いに盛り上がった。
「日本語で御礼を言えなくてホントに申し訳ないんだけど、いつも僕たちのことをサポートしてくれてありがとう!」というふうに、英語でファンに御礼を言ったノーマン。そして、「僕は君たちのことを愛しているよ!」となどと言ってファンをハグする仕草をしてみせたノーマン(笑)。や、こちらこそいつも素晴らしい音楽を聴かせてもらって感謝してます(笑)。ここで演奏始まった曲は、もうこの曲しかないだろう! そう、“Everything
Flows”。ピョンピョン跳ねるファン、一緒に歌ってるファン、そしてTFCが一体となり、最後に大いに盛り上がったところで、この日のライヴは終わった。
「TFCのライヴにハズレなし!」と個人的には思ってるんだけど、今回もそれが実証されたような形の満足度の高いライヴ。思った以上に多くの曲を演ってくれて、ベスト盤『ヒット大全集』収録の曲は勿論のこと(演らなかったのは、“Neil
Jung”と“Did I
Say”だけ)、ベスト盤から漏れた曲もたくさん演ってくれて、聴きたかった曲は殆ど聴けて大満足!!! 特に、過去私が観たライヴでは“キャベツ”だけしか演ってくれなかった『サーティーン』からの曲がたくさん(とはいっても、3曲だけだけど)聴けたのが、個人的に大収穫でした。心残りがあるとするなら、『スプレー・ロゴTシャツ』が売り切れで買えなかったことかな(笑)。マーチャン買うなら、ライヴ開始前に早めにゲットしよう!
(笑)
【SET LIST】...'03.3.8 赤坂BLITZ
1. Hang On
2. What You Do To Me
3. Verisimilitude
4. Radio
5. The Cabbage
6. Near You
7. About You
8. Ain't That Enough
9. I Don't Want Control Of You
10. Discolate
11. The World'll Be OK
12. I Need A Direction
13. Mellow Doubt
14. Metal Baby
15. Your Love Is The Place Where I Come From
16. Dumb Dumb Dumb
17. Don't Look Back
18. My Uptight Life
19. Sparky's Dream
20. The Concept 〜 Satan
(encore)
1. Empty Space
2. Can't Feel My Soul
3. Planets
4. Star Sign
5. Everything Flows