昨年10月にリリースした3rd『i/flancy』に伴う「ヤイコ」こと矢井田瞳の『i/can
fly Tour
2003』を、3月30日、私の地元・富山のオーバードホールで観て来た。
私の席は1・2階の中ほどのステージ向かって右端。前売りチケットがSOLD
OUTだったため、5階席までギッシリ客が入ってる。開演前の会場のBGMは、ポール・マッカートニー&ウィングスの『バンド・オン・ザ・ラン』。開演予定時間の6時を15分ほど廻ったところで客電が落ち、ステージにバック・バンドが登場。スタンバったところで、ギタリストが弾き始めたヘヴィーなリフは“Creamed
Potatoes”のイントロ。このギター・リフに乗ってヤイコがステージに登場。曲に合わせ手を掲げて手拍子して盛り上がるファン。曲が終わると「矢井田瞳で〜す!」と簡単に自己紹介してから“Dizzy
dive”へ。この曲でもファンは手を掲げて手拍子。♪曖昧に過ごして来た日々にケリを〜つけた後(笑)、「改めましてこんばんは、矢井田瞳です」とヤイコがMC。さらに「みんな楽しんでるけ?」と富山弁で喋ったものの、ファンの反応はニブい。「え〜!? こういうふうに教えてもらったんやで〜。こういうふうに言わない?」と訊くと「(そういうふうに)言う! 言う!」ってファンが返したので、ヤイコもひと安心。「楽しんどるけ?」(または「楽しんどっけ?」)と言えば、もっとウケたのになぁ〜。ビミョーに違う(苦笑)。ホールの5階席のファンに「さっきアタシもそっちに登ってみたけどな...って、登山したワケやないけどな(笑)...すっごい高いやないですか! 盛り上がり過ぎて落ちないように気ィー付けて」と、声をかけたヤイコ。
ヤイコからメンバー紹介があったとおり、バンドはいつものメンバー...ギターは西川さん、ベースはFIRE、キーボードは浦さんと村田さん、ドラムは臼井かつみさん、パーカッションは田辺さん。ヤイコがFIREを紹介した時だけ、ファンが何故か沸いた(笑)。
ファン思いなヤイコは、(いつものことだけど)ファンの顔が見える照明に切り替えさせて、ファンの顔を何度も確認してた。曰く「この会場に今集まってくれたみんなが揃うのは、今この時しかないんやから」。あと、富山のファン向けに富山ネタをフるのも忘れない(笑)。「富山の名物は〜!?」と訊くと、ファンから「ますのすし!」と返ってくる。「鱒寿しな。あれ、食べた。おいしかったなぁ」。ヤイコが富山県で演奏したのは、2000年の富山女短の学園祭以来。その時の想い出として、アンケートに「姉に誘われてイヤイヤついて来たんだけど、これからは応援するし、CDも買います。今回は姉に誘われてイヤイヤだったけど」って書いてあったエピソードを話したヤイコ、他にも富山在住の小学生の女のコからもらったファンレターに「あたしは、aikoちゃんの大ファンで、aikoちゃんのことがいちばんすきだけど、ヤイコのことは2ばんめにすきです」って書いてあったことを紹介し、「オモロイなぁ...と思いつつ、ファンレター読んでたんだけど、どうも富山のひとって、正直っつうか、嘘がつけないんやなぁ。そういう印象があります」などと富山県人のことを評しとりました(苦笑)。そして、当然のように出た『王道富山ネタ』。ヤイコが「ノーベル賞獲った田中さんも富山のひとでしょ?」と言うと、富山のファンは大歓声で応えたけど、「田中さんてカッコイイ。アタシの好みやワ」と言うと、ファンが「エ"エ"〜ッ!!!」。これにはヤイコも「なんで〜?」と困惑顔。あと、富山までの移動に乗って来た特急『しらさぎ』の車内で、『しらさぎ』のチョロQを「ゲッチュー」した話もしてた。
ヤイコが「“未完成のメロディ”」と曲紹介すると、ファンが歓声上げる。“未完成のメロディ”に続いて、“手と涙”などを演奏すると、ヤイコのMCタイムへ。アイルランド独特の不思議な音階に憧れてアイルランドに行って来た話をしたヤイコ、アイルランドで買って来た「ティン・ホイッスル」というたて笛で“Scarbrough
Fair”を演奏。この後、そのアイルランドで作った曲という紹介で始まった“i
really want to understand
you”、アイルランドの女性シンガー、シンニード・オコーナーがヒットさせたことで知られる“nothing
compares 2 U”が続く。1stからようやく披露された曲は“B'coz I Love
You”。曲の最後には観客にマイク向けて♪b'coz I love
you〜と歌わせたヤイコ。“Not Still
Over”が終わった後、「新曲できたで〜」ってな感じで演奏した“ママとテディ”は、ジッタリン・ジンの曲かと思った(笑)。この後、“アンダンテ”、さらに“My
Sweet
Darlin'”でファンが大いに盛り上がる。あまりのファンの熱気にヤイコもぴょんぴょん高く飛び跳ねてたので、この日もヤイコが裸足だったことをようやく確認出来た(笑)。ファンの反応に満足げなヤイコ、最後に“i
can fly”を演奏して一度ステージを去った。
ファンのアンコ−ル要求の手拍子に応え、筆文字ツアーTシャツに着替えてからステージに戻って来たヤイコ。アンコールで“Buzzstyle”と“Look
Back
Again”を演って盛り上がった後、「これでホントに最後で最後の曲です」とヤイコが言う。ファンの「エ"エ"〜〜〜ッ!!!」という声が会場に響き渡る。が、ヤイコはそんなブーたれるファンを取りなし、「最後にアタシの大切な曲を聴いて下さい」などと喋ってから、“Life's
Like A Love Song”を演奏。この“Life's Like A Love
Song”では、ファンは曲中ずっと両手を掲げて曲に合わせて左右に揺らしてた。曲のクライマックスではヤイコはファンにも歌わせてた。こうしてヤイコとファンが触れ合ったところで、この日のライヴはお終い。
始終、観客が手拍子(静かな曲では腕掲げて揺ら)しまくりのライヴ。ヤイコほどの人気があったらスタンディング形式のライヴはもうムリだろうけど、座席が邪魔に感じた。
客出しの音楽としてヤイコのお気に入りのメアリー・ルー・ロードの“Lights
Are
Changing”が流れる会場に「以上を持ちまして、本日の公演はすべて終了いたしました〜」というお決まりのアナウンスが入る。私は「あー、またやってる(苦笑)」と思ったけど、ヤイコのライヴは初めてのファンが多いためか気付くひとは少なく、アナウンスの最後の「ヤイコでした。みんな気ィ付けて帰ってやー」に、ファンがどっと沸いてた(笑)。
【SET LIST】...'03.3.30
富山・オーバードホール
1. Creamed Potatoes
2. Dizzy dive
3. Ring my bell
4. 贅沢な世界
5. Change your mind
6. 未完成のメロディ
7. 会いたい人
8. 手と涙
〜ティン・ホイッスルによる“Scarbrough Fair”演奏〜
9. i really want to understand you
10. nothing compares 2 U
11. 明日からの手紙
12. B'coz I Love You
13. Not Still Over
14. ママとテディ (新曲)
15. アンダンテ
16. My Sweet Darlin'
17. i can fly
(encore)
1. Buzzstyle
2. Look Back Again
3. Life's Like A Love Song