ヒロくんのLIVE REPORT '03 PART 17 FOUNTAINS OF WAYNE

 4年ぶりの新作『ウェルカム・インターステイト・マネージャーズ』も好評なファウンテインズ・オブ・ウェイン(以下、FOW)の来日公演を、10月5日に川崎・CLUB CITTA'で観て来た。この日の公演はCLUB CITTA'の15周年を記念する?イヴェント『DRIVING A GO! GO! vol. 3』として行われ、FOWの他に、20 MILES、ASIAN KUNG-FU GENERATION、デイヴィッド・ミードも出演。演奏の合間にBANK$の小宮山雄飛がDJとして曲を流してた。
 ギターとドラムの2人で、カントリーっぽい曲も披露してた20 MILES、メンバー全員FOWの新作を買ってたという日本のバンド・ASIAN KUNG-FU GENERATIONの演奏に続いてステージに上がったデイヴィッド・ミードは、彼ひとりだけのギター弾き語り。“Flamin' Angel”や“Mine And Yours”などを演った他、FOWのクリス・コリングウッドをステージに招き入れ、2人でFOWの“A Fine Day For A Parade”を演奏してくれた。
 FOWの4人がステージに現れたのは、8時ちょうど。クリスはTシャツ姿でカウボーイハットをかぶって登場。
'99年の来日公演には不参加だったジョディ・ポーターはサングラスにジャケット姿でキメてた。アダム・シュレシンジャーは...いつみても写真で見るより野暮ったいよなぁ...(苦笑)。オープニング曲は“I've Got A Flair”。この曲のイントロの特徴のキーボードが聴こえないので、キーボードが無いのかと思ったら、ちゃんとサポート・キーボードが居た。音量絞られてんのか?(苦笑) この曲が終わるとクリスが「ドウモアリガトウゴザイマス」と日本語で挨拶し、次の曲を紹介。「“Red Dragon Tattoo”!」 これにファンがどっと沸く。ファンが盛り上がった“Red Dragon Tattoo”が終わると、今度はアダムが「くらぶ・ちった、15周年オメデトウゴザイマス!」と日本語喋る(笑)。ここでカウボーイハットを取り去ったクリスが曲紹介。「“Mexican Wine”!」。新作のアタマを飾るこの曲にファンも好反応を示す。“Hat And Feet”が終わると、クリスが日本語でファンへひとこと。「私タチは日本ガ大好キデ〜ス!」 このメッセージに応え、次の曲の“No Better Place”が終わった後、ファンのひとりが「We love Fountains Of Wayne!」と叫ぶ。これ見て苦笑いを浮かべ、「アリガト」と言うクリス(笑)。“Bright Future In Sales”の演奏中、クリスはカウボーイハットを拾ってかぶり直してた。
 珍しくアダムが曲紹介した“Hackensack”が終わると、アダムが「日本のみんなにアメリカのチーズをプレゼントするよ」などと言って、円盤状のチーズを円盤投げの要領で次々フロアに投げ込む。ファンの間でチーズの争奪戦やった興奮醒めやらぬうちにクリスが曲紹介。「“Denise”」。これにファンは大歓声を上げ、興奮に拍車がががる。FOWの代表曲“Denise”(邦題“愛しのデニース”)ではファンは手を掲げて手拍子するわ、♪sha〜lalalalalala〜と歌うわ...で大いに盛り上がってた。次の曲もファンに人気の“Leave The Biker”だったものだから、みんな大喜び。その次の曲は新作からの“Stacy's Mom”で、昔からの人気曲同様にファンが手拍子して盛り上がる。このカーズの“Just What I Needed”(邦題“燃える欲望”)っぽい曲(笑)が終わると、“Radiation Vibe”。この曲が演奏される時は大概そうだけど、曲中(おそらく)カヴァー曲をメドレー方式で織り込む『お遊び』を敢行。FOWのイメージからかけ離れたヘヴィーなギターがかき鳴らされ、ブライアン・ヤングはここぞとばかりドラムを叩きまくる(笑)。あまりの熱演にクリスのカウボーイハットも飛んだ(笑)。カヴァー曲メドレー(多分)から元の“Radiation Vibe”に戻ると、次は“Survival Car”。このファストな曲でファンがピョンピョン跳ねると、「アルガトウゴザイマス」とクリスが日本語で御礼を言い、FOWは一旦ステージを去った。
 ファンのアンコール要求の手拍子に応え、ホントにすぐにステージに戻って来たFOW。1分も休んでないんじゃないかと思うくらい(笑)。ジョディはサングラスを外してステージに帰還。アンコール1曲目は“Bought For A Song”。曲のアタマでCDと同じようなS.E.が場内に流れる。この曲が終わると、クリスが「僕の友達についての曲」といった感じで曲紹介。ここでプレイされたファストな“Joe Rey”ではファンがピョンピョン飛び跳ねるのは勿論のこと、ジョディもブライアンのバスドラムの上に乗って、そこから大ジャンプをしてみせた(笑)。次に披露された“Sink To The Bottom”はファンに大人気の曲。だけど、キーボードの音量が抑え気味(苦笑)。この曲でFOWの4人が歌と演奏を止め、キーボードだけの演奏をバックにファンにサビの部分を歌わせる趣向があったんだけど、女のコ中心の歌声で(笑)ファンはちゃんと歌い切った。ここでまたFOWはステージを去った。
 
'99年の来日公演の時にもアンコールに2回応えてくれたから、今回も...と思って、アンコール要求の手拍子続けてたら、やはりステージに戻って来てくれたFOW。ファンに向かってクリスが英語で何か話してたけど「five thousand five hundred yen」という部分だけ、私には聞き取れた(笑)。「5,500円も払って僕らの演奏を聴きに来てくれてありがとう!」って言ったのか、それとも「5,500円に見合うだけの曲数は演るよ」とでも喋ったのかは、謎だ(苦笑)。2回目のアンコールの1曲目は、“Troubled Times”。まだこれが残ってたか! ヴォーカル・ハーモニーが美しいこの曲の後に、ジョディが演奏始めた荒めのギターのイントロは“Go, Hippie”。この曲は私の一番好きなFOWソングで、ここまで披露されず半ば諦めてたから凄くうれしかったッス!(笑) この曲の途中、床に落ちてたクリスのカウボーイハットを拾って自分の頭にのせてたジョディ、クリスのカウボーイハットを客席へ(?)。曲の終盤、クリスとジョディはステージから姿を消し、アダムとブライアンだけで延々と演奏を続け、これが終わるとブライアンはドラム・スティックをフロアに投げ込んでからステージを去った。ここでこの日のライヴはお終い。
 ファンが聴きたがるような名曲の数々を惜しみなく披露し、ファンもそれに応えて盛り上がった満足感が高いライヴでした。

【SET LIST】...'03.10.5 川崎・CLUB CITTA'
1. I've Got A Flair
2. Red Dragon Tattoo
3. Mexican Wine
4. Hat And Feet
5. No Better Place
6. Utopia Parkway
7. Bright Future In Sales
8. Valley Winter Song
9. Hackensack
10. Denise
11. Leave The Biker
12. Stacy's Mom
13. Radiation Vibe
14. Survival Car

(encore 1)
1. Bought For A Song
2. Joe Rey
3. Sink To The Bottom

(encore 2)
1. Troubled Times
2. Go, Hippie

FOUNTAINS OF WAYNE live @ Shibuya Club Quattro '99.10.10

FOUNTAINS OF WAYNE live @ Naeba Ski Resort (FUJI ROCK FES.) '99.8.1

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