3rdアルバム『20』リリースに伴う家入レオ4thワンマンTour〜20〜を、6月4日に金沢・Eight
Hallで観て来た。彼女のワンマンTourを私が観に行くのは、1stでの大阪と3rdでの新潟に続き3回目だけど、今回は金沢。どんどん富山から近くなって来てる(苦笑)。
チケットの整理番号は227番だったけど、4:40まで会社で仕事をして高速バスで金沢入りした都合上、現地到着時にはとっくに6時を過ぎており、かなり先の番号まで入場が進んでいた。そのため、フロア中ほどで観ることになった。開演予定時間の18:30を5分ほど廻ると、場内の灯りが消え、S.E.が流れる。バック・バンドのメンバー4人がステージに登場し、それぞれの持ち場に就く。やがて、観客の拍手を浴びながら、ステージに家入レオ登場。オープニング曲は、新作『20』からの“勇気のしるし”(牛若丸三郎太のカヴァーではありません...苦笑)。開口一番に「金沢ァァァ〜!!!」とシャウトをかますレオ。レオは白のブラウスに黒皮のパンツに、黒のベストを着用。観客の手拍子に乗りながら歌い始めた2曲目はデビュー・アルバム収録で、シングルとしてヒットも記録してる“Shine”。さらには前作からの“希望の地球”へ。この曲でも途中で「金沢!」とシャウトしてたレオ。バック・バンドはギター、ベース、ドラム、キーボード...というシンプルな編成だ。
「こんばんは〜、家入レオです」と挨拶。「ツアーで金沢に来るのは今日が初めてだったので、みんなと会えてホントうれしいです」などと語った後、照明さんに客席に灯りを当てさせて観客みんなの顔を確認したり、この日のライヴのための東京からの移動で、北陸新幹線に初めて乗った話(今が旬の『鉄板』ネタ...苦笑)などのトークで金沢のファンの心を鷲掴みにしたレオ、初めてレオのライヴに来たというファンに手を挙げさせたところ、多くのファンが挙手する。初心者が多いなか、「周りがジャンプしていても、自分は『この曲はじっくり聴きたいな』という場合は自分のペースで聴いててください」などとレクチャーしてから、「20代になってから、大切なひとは悲しみを連れて来てくれるひとだと言うことに気付きました。笑わせてくれるひとはたくさん居るけど、涙を流させてくれるひとは少ないじゃないですか。そんな想いを込めて書いた曲です」などと曲紹介して、新作『20』の先行シングル“miss
you”へ。昔からのライヴ主要ナンバーの“心のカ・タ・チ
”が、新作収録の「Another
Story」ヴァージョンで披露されると、続いて“太陽の女神”へ。曲が終わると、♪easy
come easy
go〜のリフレインがインパクトある(ため、ファンにも歌わせてた)“Driving
day”になだれ込む。このロック・ナンバーが終わると、「ありがと〜〜〜!」と観客に御礼を言ってから、おもむろに目薬をさし出すレオ。これに気付いた男性ファンが「あっ! 目薬ぃ〜〜〜!」と素っ頓狂な声を出したため、場内大爆笑に...(苦笑)。目薬をさし終わったレオが自虐的に「さぁ〜、目薬をさし終わったレオちゃんが〜」などと話しながらM.C.を始める。歌ったばかりの“Driving
day”について、シングル“miss
you”のカップリング曲であると紹介したうえ、「まだ免許を持ってないけど、免許を取ったことにして歌詞を書いた」などと嘯くレオ、次に、家にバスタオルが1枚も無いことを話してファンの度肝を抜く(苦笑)。ベースの島本さんやドラムの治武さんとユルいトークをしてファンの笑いを誘ってから、「ハタチになるにあたって、10代を生きた証をきちんと残しておきたいと思って書いた曲」として“little
blue”を紹介。このしっとりとしたナンバーが終わると、雰囲気ががらりと変わってドラムとベースと
キーボードがジャズィーな旋律を奏で始める。「10代を生きた証」から一気に大人びた“love
& hate”へ。次の曲は、これまたシングル“miss
you”のカップリング曲の“I am foolish”を熱唱。歌い終わると、“I am
foolish”について解説を始めるレオ。17歳にデビューしてしばらくしてから、自分の音楽がちゃんと通用するのかとか細かいことに悩むようになった時があって、そのような経験を踏まえ「私はバカだ」と開き直って作った曲だそうです。ここで10代の時の初心を忘れないように...とレオギターの弾き語りコーナーへ。最初に披露された曲は、10年前から歌ってるというキャロル・キングの“I
Feel The Earth
Move”(邦題は“空が落ちてくる”。この曲、若いコに凄く人気があるね...苦笑)。続いて、治武さんのドラムに(レオのギターも含め)みんなが音を重ねてく形で演奏された“lost
in the
dream”は、レオ的にはライヴで盛り上がる曲として狙って書いてたようで、その狙いどおり、場内大盛り上がりだった。
「今、スタジオで作業中なんだけど、そのスタジオは地下にあって、みんなの笑顔があるから地下室で頑張れる」とファンの応援に感謝した後、「東京は戦いの舞台で、いつもささくれだった心を癒してくれる曲」、「『ひとりじゃないよ』というメッセージを込めた曲」などと“For
you”を曲紹介。この曲をしっとりと歌い上げると“Too
many”、そして“Silly”へ。この3曲を歌い終わってから、「この3曲は自分のなかのへヴィーな部分にちゃんと踏み込まないと、『あ、上辺で歌ってる〜』と分かっちゃう曲なので毎回その階段を降りていくんですけど、(階段を降りてく先のへヴィーな世界が)心地よくもあり、『あ、戻れるかしら、私』という状態にもなるので、こっちに戻ってこれてよかったです」と説明するレオに、ファンから「お帰り〜♪」と声がかかる(苦笑)。ここでまた目薬をさそうとするレオ、他のライヴで私みたいに目薬さすひとって居ないよね...とファンに同意を求めた(苦笑)。ウン、ウン...とみんながうなずくと、「眼が乾くの。ゴメンね」と、レオは目薬をさす(苦笑)。「さぁ〜、家入レオが目薬をさしたということは...」とファンにフると、「オオ〜〜〜ッ!」と観客から反応。この日の公演が全15公演の折り返しの8公演目であることと、ライヴハウスでの公演はこのツアーではこれが最後となる話をしてから、観客とコール&レスポンスで大きく盛り上がったところで、彼女のナンバーで随一のヘヴィー・チューンの“Who's
that”(“太陽の女神”のカップリング)が披露され、続いて“Papa &
Mama”、そして“純情”...と、ファンが盛り上がる曲を立て続けに繰り出すレオ。レオの狙いどおり、ここらへんの観客の盛り上がりはホント、凄かった。最後は、彼女のデビュー曲の“サブリナ”。イントロからみんなジャンピングし、合唱。前回観たライヴでは早口で叫んでた♪真実は似合わない〜の部分は、今回はミョーに高いキーで喋るように歌ってた(苦笑)。♪サブリナ〜パッパッパッパッラー〜サブリナ〜...と観客が何度も大合唱して“サブリナ”が終わると、家入レオ御一行は一旦ステージを去った。
私にとっての「家入レオを象徴する曲」がまだ残ってるため、間違いなくアンコールはある。ファンがアンコール要求の手拍子と「レオ」コールをしていると、「アンコール、ありがとう〜!」と言って、ツアーグッズのTシャツに着替えたレオとバンド・メンバーがステージに再登場。まずは、ツアーグッズの宣伝。タオルについて「正直言ってそこらのタオルと何の変わり映えもしないけど、家入レオの愛情がたっぷりつまってる」と紹介。さらに、会場限定の『20』のCDなどの紹介をしてから、アンコール1曲目について語り出すレオ。アルバムやツアーのタイトルに『20』と付けるほど以前より20代に強い憧れを持ってたというレオ、「20代にちゃんと踏み出すためには、10代と決着を付けるために、私の10代を象徴する曲を歌って、新しい20代へ一歩踏み出したいなと思います」などと語ってから「私の10代を象徴する曲、“Bless
You”」と曲紹介。私にとっての「家入レオを象徴する曲」“Bless
You”がここで登場。ここでライヴが終わっても私的には満足だったんだけど、次の曲のイントロに合わせて「みなさん、今日はライヴに来てくれてホントにありがとうございました。今までは『自分はひとりだ』と思うことがたくさんあったけど、今日、みなさんが居てくれることに気付けました」などと語ってから、ファンに向かって「こんな曲を作りました。“TWO
HEARTS”」と曲紹介。この曲ではレオの手振りに合わせて観客が手を左右に振った。曲が終わると、バンド・メンバーの紹介。ギター・梶原健生さん、キーボード・野崎泰弘さん、ドラム・原
治武さん、そしてバンマスのベースの島本道太郎さんの順に紹介したレオが「もう一度バンドのみなさんに拍手〜!」と言うと、みんな4人に惜しみなく拍手を送った。キーボードの野崎さん以外の3人は拍手に送られながらステージを去った。「最後に、この曲を、ひとりひとりの心に届くようにそっと歌いたいと思います。大事なひとに素直に『ありがとう』と言えないひとに作りました。聴いて下さい。“Last
Song”」。ここで、“Last
Song”を野崎さんのキーボードのみをバックに静かに歌ったレオ。アルバム『20』と同じ構成で、ライヴでも最後はこの曲来たかぁ〜(苦笑)。この曲を歌い終わるとファンが「ブラボー!」の意を込めた拍手をレオに送る。拍手が鳴り止むと、また照明さんにフロアの観客の顔が確認出来るようにフロアの灯りを点けるようにお願いしたレオ、ファンに向かって幾度となく深々と御辞儀。それに対してファンも拍手と声援で応える。最後に、身振りで観客の拍手を止めさせ、マイクを通さず地声でファンに御礼を言って深々と御辞儀してから、ファンの拍手に送られるようにしながら、レオはステージを後にした。こうして、約2時間に亘るライヴは終わった。
レオの歌唱力やライヴ・パフォーマンスは見事で、M.C.もだいぶこなれて来た印象。デビュー『LEO』収録曲のうち、彼女のライヴに欠かせない曲とこれまでずっと思ってた曲(例えば、ファンに歌わせるのがお約束になってた“Hello”。その他“LInda”や“明日また晴れますように”など)がセットから落ちたのが個人的には凄く衝撃的だった。ま、『20』から“Still”以外全曲演った以上、落ちる曲がたくさんあるのは仕方ないけど、随分と淋しく感じたよ。あと、レオがドライアイだってこと、今回のライヴで初めて知った(笑)。本人の言うとおり、確かに、ライヴ中に目薬をさすアーティストは珍しい(爆笑!!!)。
【SET LIST】...'15.6.4 金沢・Eight
Hall
1. 勇気のしるし
2. Shine
3. 希望の地球
4. miss you
5. 心のカ・タ・チ 〜Another Story〜
6. 太陽の女神
7. Driving day
8. little blue
9. love & hate
10. I am foolish
11. I Feel The Earth Move (キャロル・キングのカヴァー)
12. lost in the dream
13. For you
14. Too many
15. Silly
16. Who's that
17. Papa & Mama
18. 純情
19. サブリナ
(encore)
1. Bless You
2. TWO HEARTS
3. Last Song