別々の道を選んだ2人...
ルイーズ・ポストとニナ・ゴードン
前にもいちど話題に取り上げたことがあったんだけど、ヴェルーカ・ソルトの2人がそれぞれ活動を再開した。
ルイーズ・ポストとニナ・ゴードン(註・日本語表記は一般的に『ニーナ・ゴードン』とされてるけど、『ニーナ』というと、カーディガンズのニーナみたいにニブそうなのを思い出すので、Nina
Gordonには合わない! したがって、当サイトでは『ニナ・ゴードン』と表記する)の2人の女性フロントマンを立てた4人組・ヴェルーカ・ソルト。2枚のアルバムをリリースし、順調に活動を続けるものと思われていたが、自分たちで『血縁関係のない精神的双児』とまで言っていた絆が突如崩壊。ニナ・ゴードンがバンドを飛び出したのは'98年のことだったろうか。他のメンバーにも、レコード会社にも、そしてマネージメント会社にも見放されたルイーズ・ポストはあくまでも『ヴェルーカ・ソルト』の名前に固執。新生ヴェルーカ・ソルトとしての復帰作をリリースした。それに合わせるかのように、ソロ・アーティストに転じたニナ・ゴードンもソロ・デビュー作を発表。ここで2人の足跡をたどってみると...。(ちなみに、曲名の赤字はルイーズの曲、青色はニナの曲を示す)
VERUCA SALT--American Thighs |
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(国内盤 : ユニバーサル
MVCG-171) |
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VERUCA SALT--Blow It Out Your Ass It's Veruca Salt |
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(輸入盤 : DGC
DGDDM-22212) |
VERUCA SALT-- Eight Arms To Hold You-- |
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(国内盤 : ユニバーサル
MVCG-219) |
VERUCA SALT-- Resolver |
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(輸入盤 :
Velveteen/Beyond/BMG 63985-78103-2) |
NINA GORDON--Tonight And The Rest Of My Life |
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(国内盤 : ワーナー WPCR
10761) |
なかなか日本盤を出さないアホのBMGファンハウスが発売権持ってるため、ヴェルーカ“ルイーズ・ポスト”ソルトの新作は日本では未発売。因縁のふたりの対決だァ〜!!!...と煽れば『しょーばい』になると思うのに...。
ルイーズとニナの作品を聴き比べると、ヴェルーカ・ソルトってバンドにおける2人の役割分担がよく分かる。1stの頃からヴェルーカ・ソルトに目を付けてた私みたいな古株のファンが特にこだわる繊細で耽美的な音世界はルイーズが持ち込んだもの...ただし、今のルイーズは信頼してたひとたちに裏切られた怒りでヒステリ起こしてて、繊細で耽美的な音世界を描けてないけど...。一方、代表曲“Seether”や“Volcano
Girls”でのポップな感覚はニナの仕事。ルイーズがあんなに怒り狂ってるのに、それを全く気にして無いようなアッケラカンさすら感じるポップなソロ・デビュー作を聴くと、ますますルイーズが可哀想になってくる...。そもそもこの2人、『血縁関係のない精神的双児』ということにムリがあったんじゃないかなァ...。別れるべくして別れた...という...。
判官びいきな風土の日本ゆえ、私、しばらくルイーズのほうを応援します。
(2000.9.10)