10年目の『モーニング・グローリー』
ライヴ・リポートにあるとおり、オアシスの2005年ジャパン・ツアーを11月20日に代々木競技場第一体育館で観て来た。内容については、ライヴ・リポートを参照いただくとして、今回のライヴ、そして『SUMMER
SONIC
'05』(大阪)での演奏の両方とも、デビュー作『オアシス』、2nd『モーニング・グローリー』、そして新作の『ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース』の3枚を中心としたセットになっており、3rd『ビィ・ヒア・ナウ』から前作『ヒーザン・ケミストリー』に至る3枚のアルバムはすっかり「無かったこと」にされていて、これにもの凄く引っ掛かるモノを感じた。『ビィ・ヒア・ナウ』や『ヒーザン・ケミストリー』にもイイ曲が入ってるのに、それを完全無視するとは! 昔のヒット曲だけを演る懐メロ・バンドじゃあるまいし、過去の名曲にすがり過ぎじゃない? 確かに、会場につめかけた多くのファンは『ビィ・ヒア・ナウ』や『ヒーザン・ケミストリー』に入ってる曲よりも『オアシス』と『モーニング・グローリー』の曲を聴きたがるだろうし、オアシスもそのファンの希望に馬鹿正直に応えたに過ぎないのかもしれない。オアシスは真っ正直なバンドだから...。
1994年のオアシス初来日時に、音楽雑誌の『rockin'
on』の(当時)編集長・増井
修氏が面白い文章を書いていた。氏の文章をここで紹介すると...。
バカを目的化したバカというのは、無自覚なバカの次にタチが悪いが、真正直である余り結果的にそう見えてしまうバカは愛すべき存在である。(中略) 大成功の勝因はもちろん、彼らのバカ・シンプルさである。とにかく曲がわかりやすい。“ロックンロール・スター”はストーンズだし、“マリード・ウィズ・チルドレン”はビートルズだし、“スーパーソニック”はニール・ヤングだし、“シガレット・アンド・アルコール”はTレックスだった(注:本人がそう言ってるんです)。そして「俺は今夜、ロックンロール・スターだぜ、イェイ!」と宣言してしまうのも、「タバコとアルコールとダチだけが俺の全て」と開き直るのも「BMWで音速までブッ飛ばすんだ」と憧れを告白するのも、ちっともさっぱりしない斜陽の町でウダツの上がらない暮らしをする者のウソも飾りもない本音であることが伝わる。リアムが仏頂面したまま一歩も動かないのは、愛想を振りまける性格でないのとダンスがからっきしできないからだし、ノエルがアコースティックでしか歌わないのは声量がないからだ。ボーンヘッドが上機嫌なのはハゲなのに、声援してくれる客を初体験しちゃったからだし、兄弟を除く3人がただ音圧を上げることのみに貢献しているのは才能がないからだ。そういうことがまるっきりオープンになっているから“スーパーソニック”は手がつけられないほど気分が高揚してしまうし、“シェイカーメイカー”は思いっきり飲みたくなってくるし、“サッド・ソング”は本当に悲しくなってしまうのだった。(中略) 知識を詰め込むあまり自分が本当にやりたいことが何なのかもわからなくなってしまった小利口な奴というのは、やたら利口になることだけ考えてる俗物の次に空虚な存在だが、自分が何者で何を望んでいるかを直感できる奴というのが、知識の量などに関係なく本当に利口な奴なのだ。オアシスとはそういうバンドだった。
(『rockin'
on』1994年12月号p.126より)
かつてのオアシス(とその楽曲)が多くのロック・ファンの支持を集めたのは、氏が指摘するように「真正直である余り結果的にそう見えてしまうバカは愛すべき存在」だったからだとすると、ライヴで演奏されないようになったアルバムがそういう出来になってしまった原因は「真正直」でも「愛すべき存在」でもなくなってからに尽きるだろう。「ちっともさっぱりしない斜陽の町でウダツの上がらない暮らし」から一転、かつて夢みてたロックンロール・スターの生活が現実のものとなって久しい。そんなオアシスが未だにロック・キッズの代弁者であり続け、彼らからの支持を取り付けるには無理がある。
今や歳を重ね子供も居る。「天下取ったる!」といった野心ももはや無い。...新作『ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース』を聴いて、そんな彼らの現在の境遇がしっかり音に出てると思った。個人的には、この新作は1st『オアシス』、2nd『モーニング・グローリー』に続く傑作だと思ってるが、そう感じたのはこのアルバムの音造りが「今の自分に正直」だからだろう。今から振り返ってみると、3rd『ビィ・ヒア・ナウ』は新機軸を打ち出そうとし身の丈以上のモノに挑戦していた。4th『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』はバンド内の崩壊を取り繕うのに精一杯だった。5th『ヒーザン・ケミストリー』は30代オヤジ(リアムは30直前)になってるのにもかかわらず20代前半の音を出そうとしていた。ところが、新作『ドント・ビリーヴ・ザ・トゥルース』では30オヤジになってしまった自分にしょーじきな、30代オヤジが抱く年老いた悲哀や年輪を隠すことなく音に反映させたため、リアルなサウンドとなったんだろう。そのため久々の快作になった。逆を言えば、自分自身に正直な音を作ろうとしなかったのが、ここ数作のオアシスの不調につながってたんじゃないだろうか?...と、勝手に解釈して納得してる。
かつて私は、4th『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』リリ−ス時の2000年に『何故、オアシスのニュー・アルバムはダメなのか』なる文章を書き、このHPにず〜〜〜っと掲載して来たが、そこで私はこう書いている。
まず、そもそもオアシスの魅力とはいったい何か? いっしょに合唱したくなるメロディの親しみやすさ? それとも、ギャラガー兄弟のキャラクター? どちらもアリだろうが、私にとってオアシスの魅力とは、聴いていて気分が高揚するところにある。少なくとも『モーニング・グローリー』までのアルバムの曲はどの曲も聴くと気分が高揚したし、『ビィ・ヒア・ナウ』の曲も『マスタープラン』の曲もそういう曲があった。ところが、今回のアルバムでは聴いて気分が高揚するのは“Where
Did It All Go Wrong”と“Sunday Morning
Call”のノエルがリード・ヴォーカルをとる2曲と日本盤ボーナスの“Let's
All Make Believe”だけ。“I Can See A
Liar”も良いが、曲が短すぎ気分が高揚しきらない。他の曲は先行シングルの“Go
Let It Out”も含めユル過ぎてハナシになんない。
『何故、オアシスのニュー・アルバムはダメなのか』より
かつてのオアシスの楽曲が放ってた高揚感。それと同じ高揚感を持つ曲は新作のなかには無かった。だけど、私が高揚感が無くてもこの新作を傑作と認定したのは、高揚感とは違う魅力をこの新作の楽曲に見い出したからである。高揚感だけで言うと、前作『ヒーザン・ケミストリー』のほうがそういう魅力を持った曲があった。「自分自身に正直になった」と考える新作から「高揚感」があまり感じられないことから、もしかしたら初期オアシスの楽曲が放った高揚感の根源は、20代の若さだったり、ビンボーな暮らしから脱出し、「ロックンロール・スターになりたい。世界の頂点に立ってやる」と考える野心の為せるワザかしれない。となると、30代になり、お金もたっぷり持つ今のオアシスには昔のような高揚感を放つ曲を期待出来ないとの説も成り立つ。「残念ならがら、今の俺達には昔のような曲(高揚感を放つ曲)はもう書けないんだ。だから、昔の曲でも聴いてくれ」...オアシスが今年のライヴで1stや2ndからの曲ばかり演奏したのは、もしかしたらそんな理由なのかも...。
今から10年前、オアシスは『モーニング・グローリー』でまさに世界を席巻せんとしていた。その頃の私は、大学を7年かけて卒業し、なんとか潜り込んだ会社では当初とハナシと全く違う理不尽ともいえる人事異動をされ、仕事が全然面白くなく、趣味の登山と音楽に生き甲斐を見い出してた頃だった。オアシスの音楽を聴いて随分と気分が高揚したし、オアシスのCDをカーステでガンガン流しながら猛スピードで山へ出掛け、日頃の憂さ晴らしをしてた。うだつの上がらない日々から這い出し、一気に世界の頂点へと上り詰めようとしてた彼らの音楽に入れ込み、「コイツらと一緒に世界をとろう」、「コイツらだけにはBIGになってもらいたい」と本気で考えた(苦笑)。オアシスが全米でもブレイクし、バカ売れした時はまるで自分の手柄のように大喜びしたものだ。あれから早10年、彼らはメンバーが大幅に変わり、私も職場も住処も家族構成もすっかり変わった(苦笑)。彼らがライヴで“Morning
Glory”を演るのを観て、「あれから10年経ったんだなぁ〜」とミョーにしんみりしてしまった...。
10年前、“Morning Glory”に合わせて♪need a little to wake up〜wake
up〜...と唄っていた。果たして、今の自分はもう目覚めているのだろうか?
Oasis
Discography
Definitely
Maybe
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(国内盤 : EPIC ESCA-6045)
1. Rock 'n' Roll Star 2. Shakermaker 3. Live Forever
4. Up In The Sky 5. Columbia 6. Supersonic
7. Bring It On Down 8. Cigarettes & Alcohol
9. Digsy's Diner 10. Slide Away
11. Married With Children
'90年代の『ロック・アイコン』を背負っていくハズだったカート・コバーンがそれを拒否し、永遠に旅立っってしまった1994年に登場した『ロック界の新星』オアシスの衝撃のデビュー作。初めてこのアルバムをかけた時にスピーカーから流れてきた1曲目の“Rock
'n' Roll
Star”のイントロのギターを聴いた時からもの凄くインパクトを感じた。今でも彼らの全カタログのなかで一番好きなアルバムが、コレ。ビートルズやストーンズ、ザ・フーやTレックスしつつ、そしてピストルズなど英国ロックの伝統を承継しつつも'90年代ならではの何かをしっかりと織り込み、デビュー作で早くも『オアシス節』を確立した。ライヴでは今でも定番の“Live
Forever”や“Cigarettes &
Alcohol”、「オレはオレ自身でなければならない」という『オレ宣言』で始まる“Supersonic”、今の円熟した彼らには出せないであろう軽快さが持ち味の“Digsy's
Diner”、サビの部分の高揚感が気持ちイイ“Slide
Away”などなど、彼らの基本がここに詰まっている。
なお、日本盤には『オアシス』という邦題がつけられ、“Cloudburst”、“Sad
Song”がボーナス曲として収録されている。
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(What's
The Story) Morning Glory?
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(国内盤 : EPIC ESCA-6290)
1. Hello 2. Roll With It 3. Wonderwall
4. Don't Look Back In Anger 5. Hey Now! 6.
7. Some Might Say 8. Cast No Shadow
9. She's Electric 10. Morninig Glory 11.
12. Shampagne Supernova
前作からわずか1年後、1995年10月にリリースされた2nd。シングル“Some
Might
Say”(本作にも収録)録音後ドラマーのトニーはクビなり、アラン・ホワイトが新たに加入。当時のU.K.シーンはちょうどブリット・ポップのブーム真っ盛りで、英国の音楽メディアが過剰にあおった「ブラーvs.オアシス」のシングル対決(“Country
House”vs.“Roll With
It”。チャート成績上では敗れはしたが...)のお蔭でもの凄い注目が集まるなか発売された。内容はデビュ−作の延長線上で申し分なく、前作では全曲リアムがリード・ヴォーカルだったけど、ノエルがリード・ヴォーカルをとる曲があるのが最大の変化か。大ヒット・シングルとなった“Wonderwall”、“Don't
Look Back In Anger”の他に、ライヴでの定番曲である“Morninig
Glory”、“Shampagne
Supernova”を収録。本国・英国だけではなく、アメリカでも300万枚のセールスを記録する大成功作となった。このアルバムを彼らの最高傑作と推す声も大きい。
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Be
Here Now
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(国内盤 : EPIC ESCA-6767)
1. D'You Know What I Mean? 2. My Big Mouth
3. Magic Pie 4. Stand By Me 5. I Hope, I Think, I Know
6. The Girl In The Dirty Shirt 7. Fade In-Out
8. Don't Go Away 9. Be Here Now
10. All Around The World 11. It's Gettin' Better
(Man!!)
12. All Around The World (Reprise)
前作での大成功を受け、ファンや世間からの過剰な期待を背負い、初めて彼らがプレッシャーを感じて作ったであろう1997年8月リリースの3rd。プレッシャーを感じ過ぎたせいか、全般的に仰々しいサウンドになっており、7分を超える曲が4曲もあり、デビュー時には既に曲が完成していたという“All
Around The
World”に至っては9分を超える良く言えば「ドラマティック」、悪く言えば「冗長な曲」に仕上げられており、デビュー作にあったシンプルさはすっかり影をひそめた。ファンだけではなく、今や本人たちからも嫌われたのかライヴではこのアルバムからは1曲も演らないようになってしまった。けど、このアルバムの楽曲がそんなに悪いとは思わない。“The
Girl In The Dirty
Shirt”みたいな曲はこのアルバムでしか聴けないし。ただ、長尺な曲よりも、“Stand
By Me”や“I Hope, I Think, I
Know”のような1st〜2nd路線の曲のほうがイイような気がします。そういや、“Don't
Go Away”という“Slide
Away”そっくりな曲もあるし(苦笑...私は好きだけどね)。
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The
Masterplan
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(国内盤 : EPIC ESCA-7383)
1. Acquiesce 2. Underneath The Sky 3. Talk Tonight
4. Going Nowhere 5. Fade Away 6. The Swamp Song
7. I Am The Warlus (Live) 8. Listen Up 9. Rockin'
Chair
10. Half The World Away 11. (It's Good) To Be Free
12. Stay Young 13. Headshrinker 14. The Masterplan
1998年の末にリリースされたBサイド集。デビュー・シングル“Supersonic”から前作からカットされた“All
Around The
World”まで、英国でリリースされた12枚シングルのカップリング曲からの選りすぐりの14曲を収録。大傑作の1st〜2ndと同じ時期に書かれた曲がたくさん収録されていることだけあって、光る曲が多い。リアムとノエルがヴォーカルを分け合うためライヴ映えする名曲“Acquiesce”、ノエルのヴォーカルが堪能出来るアコースティックな“Talk
Tonight”、ビートルズのカヴァー“I Am The
Warlus”、“Supersonic”と同じようなイントロ展開で始まる“Listen
Up”、発売当時「A面よりも優れてる!」との声もあった“Rockin'
Chair”(“Roll With
It”B面)などなど、オリジナル・アルバムから漏れたのが不思議なくらい素晴らしい曲が入ってる。これまでリリースしたアルバムと比べると、ノエル兄貴がヴォーカルをとる曲の割合が多いのは、やっぱり元がB面曲だから???(笑)
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Standing
On The Shoulder Of Giants
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(国内盤 : EPIC ESCA-8118)
1. Fxxkin' In The Bushes 2. Go Let It Out
3. Who Feels Love?
4. Put Your Money Where Yer Mouth Is
5. Little James 6. Gas Panic!
7. Where Did It All Go Wrong?
8. Sunday Morning Call 9. I Can See A Liar
10. Roll It Over
ギターのボーンヘッドとベースのギグジーのオリジナル・メンバーの2人が相次いで脱退。ギャラガー兄弟2人とゲスト・ミュージシャンによりレコーディングされたという事情からか、バンド・ロゴも改め心機一転を謀ったこのアルバムはオアシスのバンドの歴史上一番の異色作となった。本作リリース以降、彼らのライヴのオープニングS.E.の定番となった“Fxxkin'
In The Bushes”、サイケな味付けがされた“Who Feels
Love?”、自分の息子に捧げた初のリアム・ギャラガー作のナンバー“Little
James”など、話題には事欠かなかったけど、個人的に愛聴出来たのは、ノエルがリード・ヴォーカルを取る“Where
Did It All Go Wrong?”と“Sunday Morning
Call”だけだった(苦笑)。今回のジャパン・ツアーで(“Fxxkin'〜”がオープニングS.E.で使われた以外)無視されちゃったのも至極当然か?(苦笑) このアルバムの発売前に、ギタリストとして元・ヘヴィー・ステレオのゲム、ベーシストとして元・ライド〜ハリケーン#1でギターやってたアンディ・ベルの加入が発表された。
日本盤にはボーナス・トラックで、アメリカ盤ではボーナス・ディスクとして、“Let's
All Make Believe”を収録。
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Familiar
To Millions
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(国内盤 : EPIC ESCA-8260)
(CD 1) 1. Fxxkin' In The Bushes 2. Go Let It Out
3. Who Feels Love? 4. Supersonic 5. Shakermaker
6. Acquiesce 7. Step Out 8. Gas Panic!
9. Roll With It 10. Stand By Me
(CD 2) 1. Wonderwall 2. Cigarettes & Alcohol
3. Don't Look Back In Anger 4. Live Forever
5. Hey Hey, My My (Into The Black)
6. Champagne Supernova 7. Rock 'n' Roll Star
8. Helter Skelter
これまでシングルのカップリングとしてライヴ音源を発表することはあったけど、コンサートの模様を殆どフルに収録したバンド初のオフィシャルなライヴ・アルバムが2000年の秋に登場。2000年7月21日のウェンブリー・スタジアムでの約70,000人が集まったライヴの模様を収録(ビートルズのカヴァー“Helter
Skelter”のみ、2000年4月16日、アメリカ・ミルウォーキーでのテイク)。メンバーはギャラガー兄弟の他は、アラン・ホワイト(ds.)、ゲム(g.)、アンディ・ベル(b.)という布陣で、『スタンディング〜』リリース直後ということもあり、『スタンディング〜』からの曲が多数演奏される...という今からはとても考えられない選曲となっている(苦笑)。リアムのM.C.や観客の反応、“Acquiesce”や“Wonderwall”、“Don't
Look Back In Anger”での観客大合唱、“Cigarettes &
Alcohol”の後のレッド・ツェッペリンの曲を織り込んだ「お遊び」など臨場感あふれるライヴ盤となっているが、何故か私はあまりこれを聴かなかった(苦笑...ま、オアシスのライヴは何度も観てるし)。ちなみに、“Step
Out”は『モーニング・グローリー』に収録される予定が「スティーヴィー・ワンダーの某曲に似てる」という理由で急遽未収録となった曲で、作曲者に「S.
Wonder」のクレジットを入れ、後に“Don't Look Back In
Anger”のカップリングとして陽の目をみた曲。“Hey Hey, My My
(Into The
Black)”はニール・ヤングのカヴァーで、ノエルが歌ってます。
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Heathern
Chemistry
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(国内盤 : EPIC EICP-111)
1. The Hindu Times 2. Force Of Nature
3. Hung In A Bad Place 4. Stop Crying Your Heart Out
5. Songbird 6. Little By Little 7. A Quick Peep
8. (Probably) All In The Mind 9. She Is Love
10. Born On A Different Cloud 11. Better Man
ライヴ盤『ファミリアー・トゥ・ミリオンズ』と同じ布陣でレコーディングされた2002年リリースの5th。ドラマーのアラン・ホワイトを除くメンバー全員が楽曲を持ち寄たっため、スタジオ作としては前作の『スタンディング〜』よりはバンドとしての一体感はあるが、1st〜3rdのサウンドをなぞってるだけの感も。先行シングルとなった“The
Hindu Times”、ゲム作のロック・ナンバー“Hung In A Bad
Place”、ノエル兄貴が歌う“Little By
Little”、アンディ・ベル作のインスト“A Quick
Peep”、「リアムがこんなイイ曲を書くようになったか」と感慨にふけってしまう“She
Is
Love”など聴きどころは満載だけど、私個人としては一番聴かないスタジオ・アルバムとなっている。たぶん、“
Better
Man”以降、シークレット・トラックが流れるまで25分も無音状態が続くことが著しくこの作品の印象を悪くしてるんだろう(苦笑)。
日本盤はボーナス・トラックとして“You've Got The Heart Of A
Star”を収録。
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Don't
Believe The Truth
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(国内盤 : ソニー
EICP-515)
1. Turn Up The Sun 2. Mucky Fingers 3. Lyla
4. Love Like A Bomb 5. The Importance Of Being Idle
6. The Meaning Of Soul 7. Guess God Thinks I'm Abel
8. Part Of The Queue 9. Keep The Dream Alive
10. A Bell Will Ring 11. Let There Be Love
2005年5月リリースの最新作。本作のレコーディング前にドラマーのアラン・ホワイトをクビにし、リンゴ・スターの息子のザック・スターキーが大半の曲でドラムを叩いてる。アンディ・ベル作の“Turn
Up The Sun”から始まることからも分かるように、クリエイティヴな面では「ノエル独裁」から「民主主義」に移行し、バンドらしくなった。従来のサウンドを踏襲した“Lyra”や“A
Bell Will
Ring”がある反面、ダダダと刻むリズムとマウスハープが印象的な“Mucky
Fingers”、どこか神々しい雰囲気を持ったアレンジが施されたリアム作の“Guess
God Thinks I'm
Abel”、サビんところがどこかライドっぽい(笑)アンディ・ベル作の“Keep
The Dream
Alive”、“Acquiesce”以来(?)のリアムとノエルがヴォーカルを分け合うバラード“Let
There Be Love”など新機軸の曲もあり、聴きどころも多い。
日本盤には、インストの“Can You See It Now? (I Can See It
Now!!)”と“Sitting Here In Silence (On My
Own)”をボーナス・トラックとして収録。
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(2005.11.27)
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