ヒロくんのLIVE REPORT '02 PART 3 DANCE HALL CRASHERS/JITTERIN'JINN

 女性ヴォーカリスト2名のハモリが楽しいダンス・ホール・クラッシャーズ(以下、DHC)と、新世代ファンを獲得しもう「昔はやった歌手」とは呼ばせないジッタリン・ジン(以下、JJ)のジョイント・ライヴ...『BEAUTIFUL DIVE TOUR』を3月2日に大阪で観た。
 会場の難波・MOTHER HALLのフロアはJJの赤いTシャツや手拭いを身に付けた多くのJJファンが占拠。DHCのパーカー着てた私はちょっと肩身が狭かった...。JJの開演前、DJが次々とスカコアやメロコア系の曲をかけて観客の体をほぐす。やがてステージにお揃いの衣装を着た4人が登場。ステージ前に陣取るファンがステージ前に向かって移動。私は後ろから押されることがないように、柱を背中にしてた(笑)。ヴォーカル春川もギターを構えたオープニング曲は、“やけっぱちのドンチャラミー”。いきなり盛り上がる観客。この日のライヴで、初めて新しいベース・サポートのYくんを見た。前の巧クンよりイイ男じゃない?(笑) ジンタ君は黒髪に戻していて、リーゼントでビシッと決めてる。“CALL ME”や“HI! WILD MY BIKE”とファストな曲を続けて演ると、ハルちゃん「ツアーも、1日が終わって、半分が終わった、と思ってたらもう最後になりました。最後が大阪でホンマよかったワ〜」などとMCし、地元・関西のファンの歓声を集めてた。ここでハルちゃん、アコーディオンを構え“雨上がり”、そして“犬小屋”を披露。
 「ジッタリン・ジンは戦争反対です!」とハルちゃんが声明発表! 「テロリストたちは皆殺しにしてやりたいくらい憎いです。だけど、報復攻撃で何の罪も無い子供たちが犠牲になっていくのは、やっぱ反対です」 お〜、ハルちゃん、かっこええ〜! 「でも『反対』って言葉には後ろ向きだから、ジンタ君がイイ言葉を考えてくれました」 お〜っ! ジンタ君が考えた言葉ってなんや? 「平等...。アレ...!?」...だいじなところで言葉に詰まるハルちゃん(苦笑)。これを見て「オ・マ・エ・なぁ〜、最初と最後くっつけやがって!!!」と、ジンタ君の血相が変わる(笑)。ふだん感情をなかなか表に出さないクールなジンタ君がここまで血相変えたのは初めて見た(笑)。一度言葉に詰まってアタマのなかが真っ白になったのかなかなか続く言葉が出てこないハルちゃんに、ファンから「がんばれ〜!」と声援が送られる。しばらくの間を置いてようやく落ち着いたハルちゃん、ようやくジンタ君が考えたという「戦争反対」に替わる言葉を発表。「平和上等」...いい言葉だね! そういえば会場で売られてたTシャツや、彼女たちの地元・大和郡山の名物の金魚がプリントされた手拭いにも「平和上等」って文字が入ってた。
 “恋は突然”と“マリアン”を演ると、ハルちゃん、「今日は長く演ってない昔の曲を練習してきたんでみんな聴いてね」って言って“トレイン トレイン”を演奏したけど、観客はここ数年に開拓されたような若いファンだらけ。この曲を有り難がったファンは居たんだろうか? “にちようび”や“プレゼント”は、新しいファンでも知ってる代表曲。「あと2曲になってしまいました」「エ"エ"ッ〜!!!」という「お約束」のやりとりがあった後、ハルちゃんはまたアコーディオンを手にする。“黄金の夜明け”と“自転車”をプレイし、JJはステージを去った。新世代のファンを多く獲得した今、デビュー曲の“エヴリデイ”も、Whiteberryのカヴァー・ヒットのお蔭でJJのファン拡大に寄与した“夏祭り”も必要無い。今のJJをよく表した貫禄のセット、そしてライヴでした。
 20分ほどのセット・チェンジ・タイムの後、ステージにDHCの5人が登場。DHCのオープニング曲は“Lost Again”。エリーズはいつもどおり黒系統のツー・ピースで、太い脚をあらわにしてる(苦笑)。カリーナも黒いストライプのワンピースで胸の谷間を強調。“Lost Again”の後、エリーズが観客に何か語りかけると、ファンの間から自発的に「DHC! DHC!」とDHCコールが沸き上がる。この観客の熱烈歓迎ぶりにエリーズは照れたような表情をみせた。“Queen For A Day”(邦題は“一日だけのクィーン”)と“Mr. Blue”を演った後、エリーズが「『The Old Record』聴いてくれてる?」てな感じで英語で訊くと、ファン(一部)から歓声が上がる。『The Old Record』からの“My Problem”がここでプレイされ、曲が終わると「アリガト〜!!!」と日本語で御礼を言うカリーナ。そんなカリーナはステージ上を目まぐるしく動き廻る。観客に向かって「jump! jump!」って跳ねるように要求したり、完全に煽り役。エリーズがマイクスタンドを支えにして体を揺らしながら歌い、動きが少ないのと実に対照的(笑)。ライヴ・アルバムと同じ流れで“Triple Track”から“Enough”を演奏した後、ミッキーが弾く“Good For Nothin”のベースのイントロをバックにカリーナ、「ゲンキデスカ?」などと日本語喋ってた。
 カリーナは、ミッキーに絡む絡む(笑)。ミッキーに何度もパンチを見舞おうとする。ミッキーの顔面に当たる前にミッキーがよけたり、カリーナに最初からミッキーの顔面に当てる気がないため1発もパンチは命中しなかったけど、もしもあれが全部ミッキーの顔面にヒットしてたら、ミッキーの顔の形は変わってた(笑)。それくらいカリーナはミッキーにチョッカイ出してた(笑)。カリーナはいじめっ子、ミッキーはイジメられっ子(笑)。
 この日一番ファンの反応が良かった“Shelly”や、カリーナが「oh〜! oh〜! oh〜!」とファンに掛け声入れる練習させてから演奏に移った“Don't Wanna Behave”(邦題は“イイ子になんか”)など、休む間もなく次々と曲が繰り出されてくる。そして...カリーナが「last song〜!」と言うと、ファンは「エ"エ"ッ〜!!!」と反応。最後に演ってくれた曲は“Go”。“Go”が終わると、DHCの5人は一旦ステージを去った。
 ファンが「DHCコール」を始めると、すぐにステージにカリーナたちが戻って来た。2分くらいしか休んでないんじゃないの?(笑) アンコールではまず、“The Truth About Me”、そしてホントの最後には、彼女たちのテーマソングというべき“DHC”を演奏。ステージの去り際、ギャヴィンはドラム・スティックを投げ入れて行った。
 JJに負けず劣らず盛り上がったライヴ。馴染みの曲の“We Owe”(邦題は“借金”)や“Othello”が無い分、“Skinhead BBQ”など珍しい曲が聴けたのは良かったけど、ファンの誰もが待ち望む新曲をライヴの場で披露してくれる日は、いったいいつ?

【SET LIST】...'02.3.2 大阪・難波MOTHER HALL
《ジッタリン・ジン》
1. やけっぱちのドンチャラミー
2. CALL ME
3. HI! WILD MY BIKE
4. 雨上がり
5. 犬小屋
6. 恋は突然
7. マリアン
8. トレイン トレイン
9. にちようび
10. プレゼント
11. 黄金の夜明け
12. 自転車

《DANCE HALL CRASHERS》
1. Lost Again
2. Queen For A Day
3. Mr. Blue
4. My Problem
5. The Real You
6. Make Her Purr
7. Triple Track
8. Enough
9. Good For Nothin
10. Shelly
11. Cat Fight
12. Next To You
13. Buried Alive
14. Don't Wanna Behave
15. Skinhead BBQ
16. Go

(encore)
1. The Truth About Me
2. DHC

DANCE HALL CRASHERS live @ Namba Mother Hall '00.8.2

DANCE HALL CRASHERS live @ Yokohama Bay Hall '98.3.15

JITTERIN' JINN live @ Takaoka Mominoki House '00.11.1

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