ヒロくんのLIVE REPORT '04 PART 4 矢井田瞳

 「ヤイコ」こと矢井田瞳の新作『Air/Cook/Sky』に伴う全国50ヶ所を廻るツアー『YAIKO/ROCKS 50 ROUNDS』の28th ROUND(5月4日、@金沢)を観て来た。
 金沢市観光会館での私の席はステージから3列目。開演前のステージには黒地に赤色の『YAIKO/ROCKS 50 ROUNDS』のロゴが入った幕が下ろされている。開演予定時間の6時を10分くらい過ぎたところ、場内に流れてたクラシックがアコースティック・ギターの音色に変わる。ステージを見ると、幕はそのままで、幕の向こうのステージのド真ン中でヤイコがギターを構えて立っている。幕が薄いので、ライトを当てると客席からも幕を透してヤイコの姿がハッキリみえた。ヤイコがひとりで歌い始めた曲はデビュー・アルバムからの“Nothing”。曲の後半になると「ヤイコ・バンド」のみなさんも演奏に加わる。 “Nothing”が終わったところで、パサッと幕が落ち、ようやくステージ上の全貌が明らかになった。ここで演奏始めた曲は新作のアタマを飾る“見えない光”。ヤイコは黒系統の衣装着てて、目元に銀粉をまぶしてた。ステージ前3列目だからよく見える(笑)。続いて“Slide show”、曲に合わせてファンが手拍子で応えた“一人ジェンガ”...とファンに馴染みの曲が続いたところで、「あらためましてこんばんは。矢井田瞳です」とファンに挨拶した後、早くもメンバー紹介。ギター・西川 進、キーボード・村田 昭、ドラム&コーラス・臼井かつみ、パーカッション・田邊晋一、キーボード・鶴谷 崇、最後にヤイコが「ベース、FIRE〜!」って紹介すると、何故かファンがどっと沸く(笑)。キーボードの鶴谷さん以外は去年の『i/can fly』ツアーの時と同じ。メンバー紹介の後、ヤイコが曲紹介。「“孤独なカウボーイ”」 曲が終わると、“未完成のメロディ”、“Are you ready?boy”...と曲が進む。“マザー”では、アコギ弾きながらアダプター付きのマウスハープ(ハーモニカ)を吹いたヤイコ。いつの間にギター弾きながらマウスハープ出来るようになったの?
 ここで一旦立ったままのファンを椅子に座らせたヤイコ、トークタイムへ。前日、金沢の街へ食事と足裏マッサージに出掛けた話、金沢の街で「なんで俺がこんな怒ってるのか分からないのか〜〜〜!?」と怒ってた若者を目撃した話などをしてファンを笑わせた後、映画に提供した曲“マーブル色の日”、カヴァー曲“ベルと本とキャンドル”、そして“Life's Like A Love Song”...とスロウな曲が続いた。このマッタリ感を打ち破るかのように突然ヘヴィーなギターがかき鳴らされた。“Creamed Potatoes”だ。ここで座ってた観客は総立ちに。続いて。「曖昧に過ごして来た日々にケリを」入れる“Dizzy dive”へ。曲中、ヤイコが「西川 進〜、ギター〜!」ってフり、西川さんのギターの見せ場を作ってあげたのに、どうも西川さんのギターの調子が悪く(シールド抜けた?)、音が全く出ないギターをやけっぱち気味にかき毟ってみせた西川さん。そんな西川さんのギターを気遣うそぶりもみせずライヴは進んでいく(笑)。1stからの“Girls Talk”だ。この曲が終わりのほうでFIREがベースを掲げ、ベースの裏を観客にみせる。そこには「叫べ!」と書かれた紙が貼ってある(笑)。この文字をみてファンは「ウォ〜〜〜ッ!」と、うなりにも似た叫びを上げた。次のパンキッシュなリズムを持つ曲“ママとテディ”で、“Creamed Potatoes”から始まった息つくヒマもない目まぐるしい展開はここでひと段落。ステージ上はブルーのライトで照らされ、その中でひとりピアノの音色でキーボード・ソロを奏でる鶴谷さん。この叙情的なキーボード・ソロからそのままの流れで始まった曲は“B'coz I Love You”。ヤイコの歌に合わせて一緒に歌ってるファンも多い。最後の♪b'coz I love you〜のリフレイン部分はヤイコ自ら音頭を取ってファンに歌わせた。曲を演る前にヤイコがファンに「腕フリ」の練習をさせた“Look Back Again”が終わると、“Keep on movin'”。この曲の中盤で「みんなの歌、もっと聴きたい」などと言って♪keep on dancin'〜のフレーズを女性ファンと男性ファンに分けて歌わせたヤイコ。男性ファンたちが♪keep on dancin'〜って歌うのを聴いて、閃いたモノがあったんだろう。次は♪日本男児〜と歌うようにフると、素直に♪日本男児〜と歌った男性ファン。ファンもウケてたが、当のヤイコが一番ウケてた(苦笑)。ファンとのやりとりを楽しんだ後、最新シングルの“Chapter01”、新作から“Hello”を演奏し、ヤイコとその仲間たちは一旦ステージを去った。
 会場にはアンコールを求めるファンの「ヤイコ・コール」に応えて、ツアー・グッズのTシャツに着換えてステージに戻って来たヤイコ、「今日、ジャンプの最高記録がでました〜」などと盛り上がり続ける金沢のファンに御礼を言う。アンコールでは“My Sweet Darlin'”と、 新作からの“チェイン”を披露。演奏が終わると、「ヤイコ・バンド」の面々と横一列に並んで肩を組んで、ファンに深々とおじぎをしてからステージを去った。
 ヤイコたちがステージを去った後、会場のファンは再度のアンコールを求めて「ヤイコ・コール」を続けてる。が、ステ−ジではスタッフはギターなどの機材を撤収を始めてるし、もうアンコールは望めそうにないなー...と諦めかけた頃、ステージに灯りが点き、赤いドレスに着替えたヤイコが登場。よく見るとステージ上にはグランドピアノが用意されている。ヤイコ1人でのピアノ弾き語りで“この恋はもうしまってしまおう”。先ほどの“マザー”の時のマウスハープにも驚いたけど、ヤイコがピアノ弾き語り出来るなんて、想像もしてなかっただけにビックリしました。ヤイコはどんどん進化してます(笑)。
 ヤイコのピアノ弾き語りで感動的なフィナーレを飾ったこの日のライヴ。いつものようなライヴ後の「場内アナウンス」は無かったようです。アレをやったらせっかくのピアノ弾き語りの余韻が台無しになる...と、ヤイコにも分かっていたんでしょう、きっと(笑)。

【SET LIST】...'04.5.4 金沢市観光会館
1. Nothing
2. 見えない光
3. Slide show
4. 一人ジェンガ
5. 孤独なカウボーイ
6. 未完成のメロディ
7. Are you ready?boy
8. マザー
9. マーブル色の日
10. ベルと本とキャンドル
11. Life's Like A Love Song
12. Creamed Potatoes
13. Dizzy dive
14. Girls Talk
15. ママとテディ
16. B'coz I Love You
17. Look Back Again
18. Keep on movin'
19. Chapter01
20. Hello

(encore 1)
1. My Sweet Darlin'
2. チェイン

(encore 2)
1. この恋はもうしまってしまおう

HITOMI YAIDA live @ Toyama Aubade Hall '03.3.30

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