ケムリのニュー・アルバム『emotivation』に伴う全国ツアー第2弾『KEMURI
TOUR“emotivation” vol. 2』を5月24日、地元・富山のCLUB
MAIROで観て来た。
6〜7割が埋まったフロアの客の殆どは20代前半までのキッズ。7時20分頃、ステージに地元・富山のスカ・バンド、SKALPが登場。SKALPは8人の大所帯で、ホーン隊が4人も居る本格的スカ・バンド。メンバーの殆どはスーツ姿。ヴォーカルのひとが観客からの寂しい反応に「オイオイ、ここはホントにオレのホームかい?」などと、苦言を呈してみてたりしてたけど、CDリリースしたりして地元のキッズたちにも浸透してるバンドらしく、曲演るうちに観客もノってくる。堂々と7曲演奏して、SKALPはステージを去った。
セット・チェンジが行なわれてしばらくした8時20分くらいにステージにケムリのメンバーが次々と登場。普通のライヴはアクトが出てくるとフロアの灯りが消えるんだけど、ケムリのライヴん時は逆にフロアが照らされて明るくなる。これは、みんなの表情を確認したいっていう姿勢の表れだろうけど。ステージに現れたショージさんは、ヴィデオカメラをくくりつけた棒を観客に向けて差し出し、ファンの姿を撮影してた。今まではカメラだったんだけど、ヴォデオカメラに進化したか!(笑) ショージさんのいつもの撮影儀式が済むと、ようやくステージにフミオが登場〜!!! フミオは従来のオールバック&ポニーテール(要は、志村けんヘア...笑)をやめて髪を切り、短髪なってた。随分スッキリした印象。そのフミオがキッズにいきなり曲紹介。「“Mangetsu
No Yoru Ni Hana”」。ライヴのオープニング曲は“Mangetsu No Yoru Ni
Hana”。いきなりフロアに居たキッズの殆どが津波のようにステージ前に押し寄せ、ギュウギュウ詰めの混乱状態に。一方、フロアの後ろ半分は潮が引いたようにガラガラに(笑)。新作『emotivation』のオープニング曲で、威勢のよい“The
Rhythm”が次に続き、キッズの盛り上がりに拍車がかかる。
「富山に来るのはホント久しぶりなんで、長くライヴで演ってない曲をやります」と、フミオが言った後披露されたのは、1stアルバムからの“Yellow
Survivors”。この後も新作からの曲に混じって“Heart
Beat”や“Birthday”など昔の曲も演奏された。もっとも、キッズは新作の曲だろうが昔の曲だろうがお構いなしに盛り上がってたけど(笑)。
「平和という戦場での祈り...という意味の曲です」ってフミオがいつものように曲紹介する。私の大好きな曲“Prayer”だ。それまでフロアの後ろのほうで安全を確保しつつライヴ観てた私もこの曲の時だけ、キッズたちの渦のなかに突進!(笑) キッズに混じって♪no
time to cry〜why don't we
try〜って叫んで来ました(笑)。次の“Kanashimiyo”も、会場全体♪愛を!愛を!〜と大合唱になる人気曲。この後も、矢継ぎ早に曲を繰り出していくケムリ。「何を言っても『チッ! コイツ、何いってんだよ』って言われちゃうひとのことを歌った曲です。...って、スゲェ〜イヤミだな」 フミオがこう言うと、メンバーみんな意味深な笑みを浮かべてんの。ニヤニヤ(笑)。誰についてのイヤミだろう?(笑) で、その問題の曲“Early
Bird
Singing”でみんなダンスすると、「愛と平和と団結」のテーマソング“Scream
For My Dream”、さらに“Smoke”と曲が続いていく。
「ひとに迎合するのも、自分のやりたいことをやるのも、疲れます。どうせ同じ疲れるなら自分のやりたいことをやったほうがいいよね。道のりは長いかもしれないけど...」ってフミオのMCだけでキッズが何の曲を演るか解って歓声上げる。“Along
The Longest
Way...”だ。この曲で盛り上がった後、フミオが言う。「今日はいろんなお客さんが来てくれてホント、うれしいです。あちらに居る『お母さん』に1曲捧げます」...フミオがこう指差したところには、70歳前後の老夫婦が居た。私は前からこの老夫婦の存在に気付いてて、「どうしてこんなキッズの暴れ場みたいなところに来てるんだろう?」って不思議に思いつつも、「この御老人たちのお蔭で、今日の最高齢客は私じゃないゾ」と内心喜んでたんだけど(笑)、やっぱりフミオもこの老夫婦に気が付いてたか!(笑)。この『お母さん』に捧げられたのは、“Ato-Ichinen”。♪母さんの手を握りしめ〜祭はやしの洪水の中で〜買ってもらった焼きとうもろこしを食べきれずに泣いた俺が〜...という歌い出しで始まるこの曲は、『お母さん』に捧げるのに実にピッタリな曲!(笑) ここで、フミオが最後に演る曲の前ってことで、会場のスタッフや共演してくれたSKALPに謝意を述べ、フロア埋めるキッズにも御礼を言う。最後の曲としてケムリのテーマソングともいえる“PMA
(Positive Mental
Attitude)”が演奏され、会場は爆発的に盛り上がってたけど、いつの間にか『お母さん』たちの姿がフロアから消えていた...。曲が終わると、ケムリのみなさんはキッズに御礼を言ってステージを後にした。
ケムリがステージを去ると、フロアにはアンコールを求めるキッズの手拍子と「フ〜ミ〜オ〜!」とフミオ・コールが沸き上がる。このキッズの熱意が通じ、ステージにケムリの6人が戻って来た! 「今日は他のところよりも多く曲演ってて、全部で23曲演ったんですよ。みんな疲れてるだろうと思ってアンコールの曲考えてなかったんだけど、この曲演ります。“Rainy
Saturday”!」ってフミオが言って始まったのが、1st収録の“Rainy
Saturday”。この曲でもう一度爆発的に盛り上がり、この日のライヴは終わった。
フミオが髪切ったヴィジュアル面での変化の他、いつも「ダンスしよか」と言って始まるインストゥルメンタル・タイムが無かったり、と今までのケムリのライヴの慣例を覆す構成もあったけど、演奏聴いてのキッズの盛り上がりぶりはいつもながらのケムリのライヴなのでした(笑)。カンケーないけど、ギターのミナミさんのルックス、どんどんスレイヤーのケリー・キングのミニチュア版みたいになって怖くなっていくなぁ...(苦笑)。
【SET LIST】...'02.5.24 富山・CLUB
MAIRO
1. Mangetsu No Yoru Ni Hana
2. The Rhythm
3. One Life, No Regret
4. Rockin'
5. Ohichyo
6. Yellow Survivors
7. Confession
8. Battle Against Fear
9. Bonfire
10. Kirisame
11. Heart Beat
12. Birthday
13. Prayer
14. Kanashimiyo
15. Five O'clock At Night
16. Fallen Down
17. In The Perfect Silence
18. Early Bird Singing
19. Scream For My Dream
20. Smoke
21. Along The Longest Way...
22. Ato-Ichinen
23. PMA (Positive Mental Attitude)
(encore)
1. Rainy Saturday
KEMURI live @ Naeba Ski Resort (FUJI ROCK FES.) '01.7.27
KEMURI live @ Toyama CiC Iki-iki-kan '01.1.10